YSじいちゃんに会いに行く夏
こだわりの乗り物で南国紀行
の続き



【寝台特急】なは号 新大阪 20:22 → 熊本 7:10

画像をクリックするとポップアップで大きな画像が表示されます。


伊丹空港から新大阪へは空港リムジンバスで向かいますが・・・2179便は一番すみっこのスポットに到着だったので、 到着ロビーから空港の出口まで遠い遠い! 大変な距離を急いで移動します。

が・・結局、空港19:25発のバスには間に合わず、次の19:40発のバスに乗ることになりました。
次に乗る列車は新大阪駅を20:22に発車。道が混雑するこの時間帯では定刻に新大阪駅に着けるのは、ほぼ絶望的。 (所定では伊丹空港→新大阪駅は25分の所要時間でバスダイヤが組まれています。)

後続の山陽新幹線での「追っかけ」を考えていましたが・・・


意外にもバスは渋滞に巻き込まれることもなく、ガンガン飛ばして・・・なんとまぁ、ほとんど定刻に新大阪駅に到着しました!

次に乗るのは「寝台特急なは号」。関東に住んでいる者には京都・大阪発着の寝台列車ってなかなか乗り難いものがありまして、 私自身も「あかつき」「彗星」「なは」の関西ブルトレ3兄弟を利用するのはこれが初めて。 (幼少の頃には家族旅行で583系の「なは」号に乗ったことがあるのですが・・ほとんど記憶がありません)

ホームに下りると、電光表示板に「なは」の表示が出ていますが・・まだ列車は入線して来ていませんでした。


発車時刻が迫ってきているのですが・・・一向に「なは」号が入線してくる気配はなく・・。
かといって運転遅れなどの放送もなく、「どうなっているんだろう?」と思ったその時に入線の放送が流れ、 遠くに2丁ライトのまぶしい光が迫ってくるのが見えました。

・・・なんと「なは」号の入線時間は20:19!! なんと発車3分前です!
始発駅にしては、なんともまぁ慌しい旅立ち。


入線してきてあっという間に発車なので、先頭の機関車でちょこっと画像を撮って、方向幕を撮って・・で、すぐにドアが閉まって 発車です。

「レガートシート」カーの方向幕は、ご覧のようにヘッドマークを模した、楽しいデザインのものになっていました。


今日のお宿は、「一人鉄道旅」の強い味方「1人用個室ソロ」です。

「北斗星」で誕生して以来、「ソロ」はいろんな列車に連結されるようになり、バリエーションも増えました。
「なは」号の「ソロ」は、JR東日本でいうと「あけぼの」タイプの個室構成なのですが、ベッドやカーペットが 激しく「ドーンデザイン」になっていて、一目で「あ、JR九州の車両だな」と分かります。

2タイプの照明と空調を個別に操作できる操作パネル・アラーム機能付きのデジタル時計・小さなカガミにリネン類にスリッパと、 一晩の夜明かしをするには充分な装備が整っています。




新大阪駅を発車して5分で次の大阪駅に到着。
なんとここで6分停車。いきなり後続の新快速に抜かれるという、爆裂ダイヤの「なは」号。

「これなら新快速の続行運転にして、新大阪駅で入線から発車まで時間を作ってくれればいいのに」と思うのは、 時間に余裕なさ過ぎで、新大阪にて飲み物を調達できなかった私の弁。

が、大阪駅のホームには次から次へとやってくる「新快速」「快速」と待つ人の行列が途切れません。 そんな人ごみの中で、ホームを端から端まで歩いてみましたが、人の波に埋もれてしまい (ホントにスゴイ人波です。よくホームから転落する人がいないな、と思うくらい)、ドリンクの自販機を見つけられず・・・。

結局、タイムオーバーで定刻に大阪駅を発車となりました。


夜の街を走り抜ける「なは」号。突然車内放送が入ったかと思ったら、なんと「進行方向左手をご覧下さい。明石海峡大橋が見えてまいります」と放送が流れました。  橋の建設に関する概要からライトアップについてまで、まるで「観光ポイント放送」そのもの。  こういうのって、ごく一部の観光特化特急でしか聞いたことがないので、「なは」号のようなジミな寝台特急で聞けるとは 意外でした。

この放送での説明によると、シーズンや時間帯によってライトアップされるバリエーションが異なり、見るごとに違った表情が見られるそうです。 (詳しくは→コチラ

放送のおかげで、美しくライトアップされたビッグブリッジをじっくり眺めることができました。


「なは」号の夜、まだまだ先は長い・・。

この「なは」号は今回乗車した「ソロ」のほか、2人用個室「デュエット」や3列独立シートを装備した「レガートシート」カーなど、 けっこういろんなタイプの客車をつなげて走っています。

画像は、夜行高速バスへの対抗策で誕生した座席車の「レガートシート」。 指定席特急券と乗車券だけで乗れる手軽さがウリですが、今日はご覧の通り寂しい状況。
ちなみに、翌朝の博多到着寸前に通りかかったら、3分の1ほどの座席が埋まっていたので、 岡山・広島あたりからの短距離利用が多いようです。


「レガートシート」カーには、サロンコーナーが設けられていまして、ここに飲み物の自動販売機が置いてありました。  新大阪駅・大阪駅と飲み物を買う機会を得られなかった私には、まさに「救世主」な存在の自販機でした。

ちなみに書くまでもないのですが・・・下り熊本行き「なは」号では全区間車内販売がなく、車内に売店や食堂もないので、 食料品の調達はできません。今回は、パンや軽食は事前に準備していたので食べるものには困りませんでしたが、「なは」号に限らず 夜行列車に乗るときには飲み物も事前に用意しておいたほうが無難ですね。

この自販機、パッと見てすぐ分かるように「広告スペース」にはJR九州が世界に誇る「787系つばめ」の イラストとロゴマークが入っていました。


こちらは昔ながらの開放型B寝台車。

1号車から4号車までの4両が連結されていますが、全区画ほぼカラッポの状態で、人気(ひとけ)というものが全く感じられません・・(恐!)   今年始めに乗った「あさかぜ」号のガラガラっぷりにも驚かされましたが、こちら「なは」号も負けず劣らず(?)の低稼働のよう。
なんだかメーテルと鉄郎以外は誰も乗っていない「銀河鉄道999」を連想してしまいました。

九州系とすぐわかるドーンデザインのモケットを使った寝台。よく見ていくと、4両で3パターンものモケットバリエーションがあり、 「JR九州」らしい、手の込んだ“お仕事”を感じられます。


自分の個室に戻り、iBookを取り出してここまで撮ってきた画像の整理をしておきました。

カメラをiBookをつないで、全ての画像を自動転送。この転送作業が終わるまで、ボーッとしながら流れる夜景を見ていました。

個室内にはコンセントがひとつあるので、移動しながらパソコンを使ったり、デジカメや携帯電話の充電が可能です。 ただ、ちょっと使い難い位置にあるので、短めの延長コードを持っていると便利かもしれません。


新大阪を発車してから約2時間30分。夜もだいぶ更けて来ました。

岡山駅では2分停車。ちょっと外に出てみましたが、「なは」号に乗ってくる人影は・・ほとんどありません。


闇の中を黙々と疾走する「なは」号。
岡山到着直前の放送が「おやすみ放送」となり、いよいよ「なは」号の夜は更けていきます。

客車を引っ張る機関車がホイッスルを咆哮させて、闇に吼えながら走る光景は「夜行列車」の醍醐味。


明日の「熊本」着は早い時間ですし、今日は心地よい揺れに包まれて眠ることにしましょう・・。





             




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