【寝台特急】北斗星1号 上野 16:50 → 札幌 9:18

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ゆったりとしたスピードで上野から走ってきた「北斗星」号。
大宮駅を発車すると、まるで「ここまではホンの助走さ」と言わんばかりにスピードも上がり、 闇夜への疾走を開始します。

車窓に流れていくネオンや街明かりを眺めていると・・・「食堂車・グランシャリオの準備が整いました」と車内放送が流れ、17:30からの初回ディナータイムの開始が 告げられました。


今回は思い切って、グランシャリオでのディナーも予約してみました。
「北斗星」1号の1回目のディナータイムは、ちょうど宇都宮線の近郊都市や住宅地を駆け抜ける時間帯。 「食事しながら流れていく街の夜景が楽しめるかな?」と思い、17:30からの1回目の時間を選びました。

さっそく食堂車へ行ってみると・・・・赤いランプシェードに木目調の壁面、間接照明が映える「大人の社交場」のような 雰囲気です。この時のディナーメニュー体験で乗車(?)したのはJR東日本の食堂車。かたやこちらはJR北海道の食堂車。 同じ「北斗星」でも、双方かなり雰囲気が異なるので、好みがはっきりと分かれそうですね。


ホールを見回してみると、ディナーの準備がされたテーブルはたったの2卓だけ。しかもまだ誰も来ていませんでした。

準備された2卓のテーブルのうち、私が案内されたのは1人分のテーブルウェアが用意されたテーブル。


席に着いて食事の給仕がされるまで、メニューを手に取り今日のコース内容を拝見。
表紙には「この旅が、あなたに特別な何かをもたらしますように」と、気の効いたさりげない表記。

今日これから提供されるコースの内容は・・・・
   「雲丹風味のクレープ包み 海の幸サラダ仕立て」
     「真鯛とアスパラのクリームスープ」
       「牛フィレ肉ソテー 野菜のメロディ 赤ワインソース」
         「ココナッツミルクのスープ仕立て 小豆のアイスクリーム添え」
           「胚芽パンと食後のコーヒー(または紅茶)」


栗橋・古河・小山・・・・と列車は次々に駅を通過してひた走ります。
その間、テーブルに運ばれて来る数々の料理。至福のひとときに舌鼓を打ち、列車はいつしか宇都宮。



デザートと食後の紅茶が運ばれてきてディナータイムもいよいよ佳境に。 結局1回目のディナーは私以外の利用者はなく、なんと 「北斗星食堂車グランシャリオ 貸切ディナー」を体験してしまいました。
もう1卓の準備されたテーブルには2人分のセットが。2回目のディナーはこのテーブルに着いたカップルの貸切なのでしょうね。



食堂車「グランシャリオ」でのひととき、まるで夢のような夕餉でした。

このままロイヤルルームに戻ろうかと思いましたが、まだまだ札幌までの道のりは長く、夜はこれから。 ぐるっと編成を見てまわることにしました。

食堂車のとなりにはコンパクトなロビースペース。パブリックシャワーや電話コーナーもあります。


デッキの乗降ドアには「指つめ注意!」のステッカー。

JR北海道のマスコット「モジャくん」が指を大きく腫らして注意を促しています。

(どうでもいいんですが、JR発足直後からのマスコットで生き残っているのって、この「モジャくん」だけじゃなかろうか・・・ 九州の「風の子」や京葉線の「マリンちゃん」はドコ行った?)


「北斗星」1・2号を担当するJR北海道では、「北斗星」編成の個室化を熱心に進めていた時期があり、 両端の車両以外は全て個室寝台になっています。

画像は一人用の個室「ソロ」。コンパクトな空間にけっこう充実した設備が整っています。
この日の「北斗星」1号では、「ソロ」は満室に近いくらいの利用率を誇っているようでした。 1人旅で北海道へ向かう人が多いことをうかがわせますね。

「ぐるり北海道フリーきっぷ」ではこの個室が追加料金無しで予約できます。


こちらは2人用の個室「デュエット」。「ソロ」に準じた設備のコンパクトなツインルームです。
この日の様子では、この「デュエット」はかなり空室が見受けられました。

各車両を見てまわって気が付いたのですが、空室の個室はなぜかドアが全開になっていて、 まるで「こんな個室もあるんですよ〜」と見せてくれているようでした。
(まぁ、車掌さんが見回る際に「ドアが閉まっている=利用者がいる」と確認しやすくするためのものだと思いますが)


「そういえば10号車のロイヤル・デュエット車って、アレがあったっけな〜」とおぼろげな記憶を辿りながら、 自室に戻る途中で確認してみることにしました。

たしかにアレがあった形跡はありました。丸く残った跡とアレを留めていた2本のビスの穴。

いったい、どこに姿を消したんだ!? 「ローレル賞」受賞プレート


順調に北上を続け、快走する「北斗星」。黒磯を過ぎると車窓に見える街明かりも、すれ違う列車の数もぐっと減り、 列車はいよいよ東北へと足を踏み入れていきます。


ここらで「風呂」にするとしますか。  「ロイヤル」の魅力は、その広い占有面積(もちろん制限の大きい鉄道車両にあっての「広い」という表現)も さることながら、いつでも自由に使えるプライベートシャワーが室内に設置されている点です。

このシャワー、ロビーカーなどにある共用シャワーの「6分」に比べて、「10分」という長い利用時間に設定されていますが・・・・ 実はシャワーブースの入り口にある「シャワー利用ボタン」を押すと、何度でもタイムカウントを「10分」に戻すことができます。  つまりロイヤルルーム用の給湯タンクのお湯が尽きるまで、10分利用を何度でも繰り返すことができるというわけです。

どこまで使えるものか?と、体を張って試してみました。結果、札幌までに5回(つまり50分)シャワーを使いましたが 問題なく熱々のお湯を浴びることができました(笑)


シャワーブースにある戸棚には、アメニティポーチが用意されています。

ポーチの中には洗面用具がギッシリ!
シャンプーに石鹸、髭剃りにハブラシと遠慮なく使ってきました。 もちろん、「北斗星」のワンポイントが入ったポーチは記念にお持ち帰りさせてもらいました


シャワーの話のついでにこちらも話題に上げておきましょう。
完全無欠の設備を誇る「ロイヤル」のようですが、実はとんでもなく使い勝手の悪い点があります。 それが現代人の必需設備(?)である「電源コンセント」がシャワーブース内の収納式シンクの奥深く、1ヶ所にしかないという点。

室内のテーブルでパソコンを使おうとすると、おそらく電源コードの長さギリギリ。「ベッドに寝っ転がって・・・」なんて場合は 確実にコードが届きません。 もちろん充電しながらシャワーを使うことは不可能で(シャワーのドアを閉めないとシャワーが作動しない)、この点ばかりは ちょっと困ってしまいました。


さてさて、24系改造客車での「シャワー」というと「“あさかぜ”の悪夢」がトラウマの私ですが・・・ さすがに「ロイヤル」ではあのようなことなはく、たっぷり熱々の給湯量でシャワーを浴びることができ、気分爽快!

風呂あがりには、ウェルカムドリンクサービスで貰ったお茶をキンキンに冷やして、キューッと一杯!





      








-SONIC RAIL GARDEN-

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