青く広がるセントレアスカイ・吹き抜けるアーバンブリーズ
名古屋で新旧特急乗り比べの旅
の続き



【名古屋鉄道】パノラマスーパー310号 名鉄名古屋 11:02 → 中部国際空港 11:30

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さあ、気分を一新させて次なる目的地へと向かいましょう。

まずやってきたのは名古屋鉄道の「名鉄名古屋」駅。
名鉄に乗るのは今回が初めて。今までも名鉄電車には興味も無く、「パノラマカー」と「パノラマスーパー」くらいしか知らなかった私ですが、 名古屋のターミナル駅が「新名古屋」駅という名称だったということくらいはさすがに・・(^^ゞ

今回の空港線の開通と空港列車の運転開始に合わせて「新名古屋」から「名鉄名古屋」に改称したそうです。


めざすのは開港したばかりの中部国際空港「セントレア」。

まずは空港までの切符を買いますが、料金表を見てビックリ。 既存路線の「常滑」までと、その先の新規開通区間では料金のハネ上がり方がハンパじゃない!!

まあ、鉄道が乗り入れている空港路線というのはどこもこうしたものですけど・・・


次の空港行き快速特急は3両編成で全車特別車。さらに券売機の座席選択で「展望席」の表示が無かったので、 「パノラマスーパー」ではなく、新型特急「ミュースカイ」だろうとふんで座席指定券(名鉄では“ミューチケット”と呼ぶらしい)を購入。

座席指定料金は350円。JR特急はおろか、あの南海ラピートと比べても爆安価格です。


名鉄名古屋駅はターミナル駅とは思えないコンパクトさ。
上下1線ずつの3面ホーム構造で、追い抜き線や特急専用乗り場などはありません。
(いちおう真ん中の島式ホームが特急専用ホームにはなっているが・・)

ホームの片隅には夕刊を満載したカートがずらり。いずれも「中日」のマークが入っていて、 なるほど「中日」のお膝元ですからね。
どうやら名鉄電車を使っての新聞配送が行われているようで、ホームには こんな設備も。おそらく地上の新聞荷捌き所からホームへと 新聞をダイレクトに落としてくるコンベアーでしょう。


乗車予定の快速特急はじきに全席満席に。
・・にしてもホームで電車を待っているのは、空港へ(海外へ)向かうというような重装備の人が少ないのはナゼ(笑)  どうやらみんな「セントレア」見学の一般の人ばかりのようです。

駅の放送案内では、空港へ急ぐ人は次の金山まで急行で行って、そこで豊橋から来る特急に乗り換えるように促していました。


バカでかいミュージックホーンを何度もかき鳴らしながら姿を現したのは・・・・  なんと「ミュースカイ」ではなく、パノラマじゃない「パノラマスーパー」でした(ガックリ)
しつこくミュージックホーンを響かせる列車に「やかましいッ!」と心の中で八つ当たり(笑)

列車は名古屋到着の時点ですでに満席状態。やはり車内はこれから海外に向かうとは思えない軽装の人達ばかりでした。 (そういう自分もそうですが(^_^ゞ)


続けて「金山」「神宮前」とターミナル駅に停まって乗客を拾います。
全席指定制で、すでに満席のはずですが・・・明らかに指定券を持っていないと思われる人がデッキに 溢れかえっています。
車内放送で「全席指定」であることに続けて、「指定券を持たずに乗った人は車掌に350円をお支払い下さい」と 放送が流れたので、どうやら名鉄では指定制特急の立席乗車が常態化しているみたいです。

神宮前を出て、名鉄本線をオーバークロスするあたりで窓越しに「ミュースカイ」を初めて見ました。


高架化されたばかりでピカピカの「常滑」駅を通過して、空港新線へ。

出来上がって間もないキレイな軌道を列車はどんどん進んでいきます。


「セントレア大橋」の手前、新規埋め立て地はまだご覧のような状態。

空港駅の手前には「りんくう常滑」駅が開業しましたが、駅周辺がこのような状態なので この新駅は目下「無人駅」状態だそうで・・・。

関西空港線の「りんくうタウン」駅のように、数年をかけてじっくりとオフィスビルが立ち並び、アウトレットモールが オープンするような発展を遂げていくのでしょう。


名古屋から30分足らずで「中部国際空港」駅に到着。
所要時間から見ると、なんばから関空までかつてのノンストップ特急「ラピート・アルファ」に乗ったのと 同じくらいです。

体感時間的にも「ラピート」の時と同じくらいの感覚。こちらは、都会風景(名古屋市街)から庶民リゾート地(新舞子)〜窯群を抱える古い町並み(常滑)から一気に空港新線へ・・・と、 車窓が変化に富んでいるので、車内の奇抜さがウリだけど車窓が単調な「ラピート」とは好対照です。

まだ空港見物の物珍しさがあってか、ごくごく普通のこの特急車でも記念撮影をしている人がたくさんいました。


空港駅の駅名表示板。「セントレア」は空港施設の愛称ですが、しっかりと表示されています。

中京圏では、駅でも街中でも「セントレア」は「新空港」のことだと通じるようですし、一般の人に愛称で以って空港を身近なものに 感じてもらえるというのはいいことですね。
(その後、全国区で「セントレア」が通じるようになったのは、あの「南セントレア市」騒動によるところが大きいかも・・・)

・・・あれ?「ビッグバード」って愛称は一般の人に通じる・・・?!


空港駅はホーム全体がご覧のようにガラス壁と数箇所の自動ドアで覆われていて、気候に左右されずに列車を待つことができます。

海風の強い埋め立て地の高架駅ということでこのような作りになったのでしょうけど、このホームの作りは列車の乗り継ぎが多く行われる 都市圏ターミナル駅にこそ取り入れて欲しいですね。
雨・風・熱気が遠慮なく吹き付ける駅での待ち時間はたとえ数分でも不快に感じるもの。 これだけでも一般の人は、鉄道を移動の選択から外してしまう要素になってしまうでしょう。

九州新幹線の「新八代」駅に続く、新時代スタイルの駅の開業だと感じました。


空港駅のコンコースは高い天井に、窓から燦々と太陽光が入り込む開放的な雰囲気。

空港に乗り入れているのは「名鉄」だけなので改札口や切符売り場は1箇所だけ。
空港アクセスというと成田・関空ともJRが率先して乗り入れを表明してきましたが、今回のセントレアに関して JR東海は空港アクセスに加わっていません。

当初、JR東海道線と繋がっている臨海部の貨物線を改良してJRの空港線にするという案があったようですが、路線改良や空港まで線路を延ばす工事を行っても コストに見合っただけの収入が得られないとしてJR東海はこれを拒否。 結局、既存のローカル路線を強化する案を名鉄が受け入れ、今回の名鉄「常滑・空港線」が出来上がったそうです。





             




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