目の前を通り過ぎてすぐに「中納言」電停に停まった「MOMO」に飛び乗って、そのまま岡山駅前まで戻ってきました。 ここからは岡電からちょっと離れて、第2の目的地へ向かいます。 |
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岡山の街の下町へ入り込んで、やってきたのは「BOSCO」のショールーム。 ・・・ご存知の方には、もうお分かり・・ですよね?! |
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そう、ここはドーンデザイン水戸岡先生のご実家の備前家具木工所で生まれた製品を揃えているショールーム。 この画像をちょっと見ただけでも、「あれ?これってあそこで見たことあるぞ?」と気が付かれる方もいらっしゃるのでは? 買い付けや製品依頼の業者とは程遠い恰好の私を見て、不思議に思われたのでしょう。 ショールームの方から「今日はどちらからお越しですか?」と聞かれたので「関東から・・」と答えると 「遠くからわざわざどうも」といろんな製品パンフや、コーヒーまで淹れていただいてしまいました。 水戸岡先生が携わった建物や作品の追っかけみたいなことをしてることを白状(?)すると、 嫌な顔をされるどころか、嬉しそうにいろんなお話を聞かせてくださいました。 |
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「ちょっと待ってくださいね」と、奥から呼ばれて出てきたのは、なんと水戸岡先生の弟さん。 今はご実家の家具工房のほうに携わっていらっしゃるそうで、さっき乗った「KURO」の内装リフォームは 弟さんを始めとする職人さんたちが全面的に協力されたそうです。 「KURO」のいろんなお話をされる弟さん、まるで我が子の自慢話をするお父さんのような表情で、 「KURO」の再生に携わった情熱が熱く伝わってきました。 「今日はKUROにいっぱい乗って行ってくださいね」と、今日の「KURO」の運行予定時間をどこからか調べて きてくださいました。 |
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いろんなお話を聞かせてくださったお礼をして、ショールームをあとにしました。 さきほど教えてもらった「KURO」の運行時間によると、電停でちょっと待てば「KURO」が来るようなので いくつかの電車を見送りました。 「MOMO」も見送って「KURO」がやって来るのを待ちます。 |
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やってきた「KURO」に乗って、岡山駅前と東山間を1往復。 さきほどの弟さんの話を聞いたあとだと、 車内の至るところから職人さんの意気込みや再生への誇りが伝わってくるようです。 まだまだピカピカで「走る博物館」のような雰囲気ですが、これからずっと岡山の人々に使われて磨かれて愛されて、 本当の「クラシカル」さが持ち味に変わる日がやってくるでしょう。 |
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デジカメの動作不調が完全に動かなくなってしまいました。新品で買ったのにこの1年で3回も工場送りって どういうことですか富士フィルムさん(怒) この先、旅行中ずっと「写ルンです」を買い続けるのも旅行気分が削がれるような気もしますし、 仕方なく岡山のパソコンショップで格安叩き売り状態のコンパクトデジカメを1台買うことにしました。(はー、余計な出費だ(T_T)) まあ、今後旅行先での思わぬデジカメアクシデント用の予備機とすれば損にはならないか、と自分に言い聞かせ(笑) そんなわけで、ここから先は買ったばかりのデジカメで撮った画像になります。 再び岡電の乗り場に戻ってきて、新デジカメの記念すべきファーストカットは「MOMO」でした。 |
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今日2回目の「MOMO」。時間は昼近くでしたが、車内はけっこう混んでいました。 コックピットに座るのは、なんと女性の運転士さん。 走行中はキビキビと「MOMO」を操り、電停に着くと笑顔でお客さんをお見送り。 コックピットを離れて、小さな子供を連れてベビーカーも押すお母さんの下車のお手伝いもしていました。 もちろん子供の「バイバ〜イ」にも笑顔で「バイバ〜イ」と手を振って返します。 「MOMO」は乗る人も走らせる人も幸せな気持ちにさせる、そんな存在にすでになっていました。 |
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岡電は電停間が大変短いのですが、その短い間でも乗り降りする人が大変多く、 「ちょっとの距離でも路面電車で」と市民の足としてしっかり根付いているようです。 「西大寺町」電停からはメイン通りをちょっと外れるので、乗客の数も少なくなります。 車内全体を見通せるようになると、木で作られた椅子やベンチとフローリングが目立ちます。 新幹線「つばめ」のフォーマルさとは対照的な、開放感溢れるカジュアル仕様。 こんな電車が地元を走っていたら、「うちとこにはこんなにスゴイ電車が走ってるんだぞ」って 自慢したくなっちゃいますね。 |
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車内照明にもこんな飾り照明が。まるで車内がストリートの延長であるかのようです。 夕方から夜にかけて走る「MOMO」にもぜひ乗ってみたくなります。 |
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連結部付近には、各種受賞記念のプレートが飾られています。 この「グッドデザイン賞」以外にも「鉄道友の会ローレル賞」「日本鉄道賞」を受賞。 路面電車復権の機運が高まりつつある中で登場した「MOMO」。 圧倒的なデザイン力の高さと存在感で 多くの鉄道ファンから交通学者・一般市民までをも路面電車という存在に気が付かせ、視線を振り向かせました。 |
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終点「東山」電停に到着。 お客を下ろした「MOMO」は転線するために、電停からちょっと離れた待機線へと入りますが、 この待機線がスゴイ! 画像でご覧頂いているのは「待機線で発車待ちのMOMO」ですが、 なんと一般道路のド真ん中で留まったままになります。 交通事故のモトにならないかと心配してしまいますが、そんな心配は無用のようで、 通り過ぎるクルマは慣れてるようにスイスイと「MOMO」の両脇を走り抜けていきます。 |
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5分ほどのインターバルで再び「岡山駅前行き」として「MOMO」が戻ってきました。 ・・・こうしてみると「MOMO」って「ネコ顔」かも(笑) |
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「東山」電停で乗客が乗ってくるのをしばし待っていましたが、全然お客さんがやってきません。 この間に「チャンス!」とばかりに車内の様子を隅々まで撮影しておきました。(この模様は後日「座席探訪」にアップ予定) カメラ越しに気が付いたのですが、前の車両と後ろの車両ではなにか雰囲気が違う・・・・。 よく見ると、椅子やベンチに使われている木の材質が異なっています。 一方は九州885系かもめのイメージに近い「シルキーオーク」、もう一方は同じく九州885系ソニックにも使われている「ウォールナット」(左画像)。 いやはや、細かいこだわりを感じさせますねぇ。 |
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車内を明るくしているのは車内照明ではなく、大きな窓から燦々と入り込む太陽の光。 「MOMO」の窓は、路面電車としては破格のデカさ! こちらからカーブに身をくねらせる「MOMO」の動画が見られます。 AVI形式/約30秒/9MB/音声なし/門田屋敷〜中納言間で撮影/2005.01.31 |
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15分ほどで東山〜岡山駅前間を走破してしまうので、あっという間に終点についてしまいます。 もっともっと「MOMO」と「KURO」、そして他の岡電のチンチン電車に乗っていたかったのですが、 次の行程があるので、後ろ髪を引かれる思いで岡電の電停をあとにしました。 今度は岡電の路面電車を一日乗り歩いて、いろんな場面から「MOMO」や「KURO」を 眺めてみる旅にしたいですねぇ。 |