1997年3月、頚城山脈を串刺しに越後湯沢と直江津をショートカットする“北越急行・ほくほく線”が開業。 首都圏−北陸アクセスとして北越急行経由の特急列車が新設され、 上越新幹線開業前夜まで上野と金沢を上越線経由で結んでいた「はくたか」の愛称が返り咲きとなりました。 JR西日本・北越急行の681系新型特急に混ざって、JR東日本も「はつかり」仕様の大改造を施した485系を投入。 JR西日本も485系「かがやき」仕様車を投入して、特急「はくたか」は多彩な顔ぶれでほくほく線での高速運転を開始しました。 2002年3月にJR西日本によって「はくたか」用681系が追加投入され、JR西日本の485系「はくたか」は終止符を打ちます。 そして2005年3月。北越急行が683系を新造するのに伴い、JR東日本の485系も「はくたか」から撤退となりました。 |
かつての「グレードアップ・白鳥」と称されたアコモ改善車の雰囲気を色濃く残すグリーン車です。 大型ハイバックシート・3アブレスト・セミハイデッキ化・窓の大型化・・・など、 まさにキングオブ“グリーン”の名を欲しいままにした「グレードアップ・白鳥」車。 681系新型車両に混ざって走るという点で、そちらに定員を合わせる兼ね合いもあるのでしょうが、 それでも今見ても「特別な空間」の空気が流れ、客室へ入った時のドキドキ感はさすがです。 座席は「グレードアップあずさ」で後期に採用されたものとほぼ同型。 「グレードアップ・白鳥」で認知された初期タイプに比べると、ソデ体やフットレストのデザインがスマートになり、 座席背面のバックシェルがモケット張りになっています。 テーブルは背面収納式のみを装備。インアームテーブルは装備されていません。 アームレストのレザー張りも、張り面・弾力ともに申し分なし。 2人掛け席のセンターアームレストの全面レザー張りは特筆に価します。 「グレードアップ・白鳥」といえば、1人掛け席が窓際に向かって45度の角度で座席を固定できる“隠れモード”が有名ですが、 この「はくたか」用車両でも同様の機能が採用されています。 惜しむらくは、実は「はくたか」ではこの1人掛け席、金沢−越後湯沢間の全線で「山側」になってしまうのです。 (「白鳥」車でも1人掛け席が海側になるのは、新潟−青森間に限られていましたっけ) |
普通車車輌は、指定席/自由席ともリクライニング・座面スライドが可能なタイプに交換されています。 「グレードアップ・白鳥」では普通車指定席もセミハイデッキ化・窓の拡大がされて話題を呼びましたが、 この「はくたか」車では他の3000番台車同様のアコモ改善に留まり、セミハイデッキ化は見送られています。 窓は下方(アームレスト方向)へ向かっての拡大が図られています。 シートピッチは910oで、485系登場以来の寸法を崩していません。 そのため、シートピッチ拡大を図った「白鳥」車で発生していた席位置と窓割が合わない区画が「はくたか」車ではありません。 ちなみに「はくたか」ファミリーで主流の681系では、普通車シートピッチは970o。 編成全体で見ると485系のほうが定員が多い設定になっているのでしょうね。 |
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サニタリー部は、他の3000番台車と共通の改造が施されています。 ブラックベースのインテリアはシックで大人の雰囲気ですが、 実はトンネル内や夜間などデッキからの光源がないとかなり暗いです。 |
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グリーン車デッキにはアクリル板のドアがついた電話室が設置されています。 トンネルの多いほくほく線内では、ほぼ全線で電話が利用ができず、 電話が利用できるのは全行程の3分の2くらいの区間です。 |