JR東日本 485系3000番台リニューアル車
「白鳥」「つがる」「はつかり」

 

1996年4月に突如登場した、スーパーリニューアル485系「はつかり」。
原型がわからないほどの改造と美しい塗装で、むしろ「新車」のイメージを強く感じます。
客室内も細かいところまで手を加えていて、車齢35歳を越えた「老兵485系」とは思えないほどです。

東北新幹線の八戸延伸開業後も特急「白鳥」「つがる」に使われ、函館や北東北の顔として大活躍中です。




−485系3000番台 リニューアルコンセプト−
コンセプトテーマ1
新型特急導入と同等のイメージづくり
ベースカラー:シャインホワイト
コンセプトテーマ2
485系のイメージアップ
窓下ライン:ダークブルー(海峡の深い青)
コンセプトテーマ3
ハイグレードな快適空間の提供
裾部:ブルーバイオレット(盛岡支社のテーマカラー)
コンセプトテーマ4
コストを抑えたインパクトある改造
前頭部:イエロー(初雁が飛ぶ秋の稲穂)






グリーン車











「新型特急登場!」に匹敵するほどのインパクトを持たせるための大改造は、外観だけではなく内装にも及んでいます。
グリーン席は青森方の先頭車に、半室の設定。2+2の4アブレストを4列、全16席のミニマムな空間です。

客室内は「これが485系なのか?!」と思うほど、見違えるように生まれ変わっています。
天井から側面化粧板・床面など、どこを見ても原型485系の面影はありません。
座席は、「こまち」のグリーン席に似たタイプのバケットシートに交換されています。
背面収納テーブルとマガジンポケット、跳ね上げタイプのフットレストを装備。インアームテーブルはありません。
一部の車両に、センターアームレストにオーディオパネルを装備した座席が搭載されていますが、パネルは非稼動。
オーディオサービス自体が行われていません。

13番列席と運転室仕切り壁の間には、パーテーションともいえない衝立があり、マガジンラックが設置されています。
以前は雑誌や時刻表が置かれていたのですが、最近はJR北海道の無料情報誌だけが置かれるだけになりました。

このグリーン席は窓割りが普通車時代のままで、そこにグリーン車のシートピッチを持ち込んでいるので、
ほとんどの席で座席と窓の位置が微妙にズレてしまっています。
上り下りの両方向きで、眺望がよいのは「12番列」。青森向きのみに限定するなら、「13番列」も眺望が開けています。
「11番列AB席」は完全に窓の柱に当たってしまう上、頭上の荷棚には空気清浄機が載っていて、荷物が置けないハズレ席。






普通車











普通車もグリーン室同様に、以前の485系の面影が微塵も無いほどの改装が行われています。
座席の交換がまず目に付くのですが、天井がすっきりとフラットになっている点が見逃せません。
空調吹き出し口はラインフロー化され、照明も蛍光灯カバーが付いて、全体的に空間の奥行き感が強調されています。

座席は400系の増備車で採用された、リクライニングと座面スライドの2ウェイモードのシートを装備。
グリーン車同様に、新幹線から乗り継いだ時の在来線レベルへの格落ち感を感じさせないものとなっています。
シートピッチは従来通りの910mm。今となっては「狭い」ピッチですが、窓割りと座席位置の不一致がないので安心です。
また、改造によって窓が下方向へと広げられており、以前の485系より窓が大きく眺めがよくなっています。

車椅子対応席は4号車に設置されています。車椅子席は肘掛が跳ね上げ可能で、車椅子からの移動が考慮されています。






サニタリーコーナー








サニタリーコーナーはブラックで統一。こちらも全面FRP製でユニット工法としています。
洋式トイレは、新型特急での採用が定着しつつあった「真空吸引式」を装備しています。
また、一部の洗面台は撤去され、新たに男子専用トイレを設置しています。






デッキ





 デッキはスポットライトによる照明演出で、シックに大人の雰囲気。
 電話ブースは、パンチ穴の開いたアルミパネルに木目テーブルが設置され、
 おしゃれに生まれ変わっています。





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