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明けて翌日。
昨日までの雨降りがウソのようにスカッと晴れ上がった空。SRの晴れがましい一日を飾るにふさわしい、
SRにもクルーにもファンにも嬉しい青空です!!
早めにホテルを発ってリムジンバスに飛び乗り、空港の展望デッキへとやって来ました。
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展望デッキにはすでにファンの姿がちらほら。
「SRの前にYSを捕らえておこう」という、私と同じ考えのみなさんでしょうね。
まだ眩しい朝日が顔を出しきっていない空の下、エプロン上は今日一日のスタンバイの向けて
ちっこいヒコーキから巨大なトリプルセブンまで、忙しそうに行き交っています。
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日本エアコミューターのフリートが集結するオープンスポット。
ボンバルのQ400やサーヴに混じって、オールドソルジャー「YS-11」もスタンバイ中。
去年の夏、同じ時間・同じ構図でこのようなショットを撮っていますが、
あの時は、YSだけでも5機6機と集結していました。
今日この日に確認できたのは、終日スタンバイスポットにいる1機も含めて、3機だけ。
たった半年でここに集うYSの姿は激減してしまいましたね・・・・
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やがて霧島連山の向こうから太陽の光が差し込むと・・・・
昨日の雨で濡れたエプロン上は、まるで「氷上のリンク」のように鮮やかな反射光を放って、その上を
華麗に踊るかのように、エアライナーたちが次々と旅立って行きます。
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立て続けにQ400が動き出していく中、貫禄のダートエンジンを唸らせて動き出したのはYS-11 JA8788。
Q400やサーヴ機とは明らかにエンジンの回転音が違うので、ファンの視線が一気に動いて集まります。
退役目前のYS-11には、さよならペイントが施されていますが、このJA8788だけは「JAPAN AIR COMMUTER」の
カンパニータイトルが残されています。完全引退までに残るのは現在の4機のうちの3機だけの予定なので、
ラスト目前でリタイヤするのはもしかして・・・・
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定期便のYSが飛び立っていってしばらくすると、今度は格納庫近くでスタンバイしていた1機のYSが動き出しました。
飛び立っていったのは、「ありがとう日本の翼 YS-11」のラストスペシャルペイントが施されたJA8766。
搭乗スポットへとは入らず、そのまま滑走路から飛び立っていったので別空港からの便に充当されるフェリー
フライトかと思ったのですが・・・・
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10数分後、再び先ほどのYS機が鹿児島空港へと舞い戻ってきました。
「何かの試験飛行なのかな?」と思っていると、徐々に高度を下げて滑走路に着陸・・・
と思いきや、なんとタッチアンドゴーで再び大空へ。
このあと、空港上を旋回したり低空で飛行したり・・・・まるで一足先にラストフライトとなる後輩SRの着陸
を歓迎・露払いするかのように、晴れた大空を舞台にYS-11の単独パレードが繰り広げられました。
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この「YSパレード」が繰り広げられる前に、実は私は一足先に検査場を抜けて搭乗ロビーへと入っていたのですが、
展望デッキに集っていたファンには、それはそれは堪らない興奮のシーンだったでしょう。
やがて、JA8766は滑走路に着陸。ターミナル前を悠然と走っていく姿は、貫禄たっぷりです!
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クルッとターンをキめて、エンジンの回転を止めるYS。
手前のJA8766の後ろに佇むのは、日本はおろか世界でも最長老の域に入るJA8717。
2機の「重鎮」は滑走路を向いて顔を上げ、今日の主役の到着を待っているかのよう。
「さぁ、我が後輩よ、いまここに来たらん!」
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