01:-Dispatch Briefing- Talking about “B747SR-100”
「ボーイング747SR機 特別講演会」


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まずやって来ましたのは「羽田空港・第1ターミナル」。
いつも2タミからの旅立ちなので、1タミにやってくるのは久々です。 ブルーの「ANA」色は抜け、すっかりライジングサンの「JAL」色に染まりましたね。

「ANAのツアーなのに、ナゼに1タミ?」とお思いの方も多いでしょう。 ここから飛行機に乗るわけではなく、まずは“ガレリア”エリアの6階へ向かいます。


今回の「さよならツアー」では、ANAが企画してくれたスペシャルなイベントが目白押し。
そのひとつが「フライトエンジニアによる、B747SR特別講演会」。

ホントならANAご自慢の2タミで、自社のヒコーキが行き交う光景を見ながら講演会を 開きたかったのでしょうが、2タミにはそのようなバンケットホールがないので、 やむなく1タミでの講演会開催。

開場時間の20分ほど前に会場前に着くと、もうすでに数人の方が並んでいらっしゃいました。 その脇を続々と制服姿のパイロットさんが入場していって、開演前からドキドキです!


いよいよ開場時間。 ツアーの参加表を見せてホールの中に入ると・・・たくさんの機長さんにコパイさん、フライトエンジニアさんに つなぎ姿の整備士さんがずらり並んでいらして圧巻!!

ホールの入り口では、今回のツアー参加者だけにプレゼントされる「B747SR 最終機モデル」を各自持っていきます。

このモデル、ANAフェスタで売られている市販品に スペシャル仕様が施された「ツアー参加者限定・非売品モデル」。 箱にラストフライトのデータが印刷されていて、モデルにはシリアルナンバーが刻印されています。
(あとで箱を開けてみると、私の手元に来たモデルのナンバーは「SR005」でした。)


現役フライトエンジニア(FE)さんの軽快(しかもコミカル)な司会で、いよいよ講演会が開演です。

まずは現役コパイさん解説による「全日空ボーイング747SRの歴史と歩み」。
B747SRが導入された経緯や時代背景、そして時代の流れによってどのようにSR機が 活躍を続けて、引退していったかを大変分かりやすく解説して下さいました。

このツアー自体がマニアの集合体ってこともあって、解説中も航空用語が遠慮なく バンバン飛び交います!


FEが乗務する機材は、全日空ではこのSR機が最後。「SR引退後は現役FE職の方々は、どうなるんだろう?」 と思っていたのですが、その点についても解説がありました。
現在のFEさんは一般地上職へ移ったり、貨物部門の日本貨物航空(NCA)へ移籍してB747-200Fに乗務することが 決まっているそうです。

もうちょっとSR機の「秘話」「裏話」なんかの類のハナシが聞きたかったのですが、 講演会の時間も限られているということで、SR機についての解説講演は 今日までの歴史を紹介するような内容で終了。
でも、シアトルでの試験飛行の模様とか導入当時のタイムテーブルとか、 かなりレアなスライドが見られて、けっこうゴキゲンでした。


次は、現役FEさんが司会の「スーパージャンボ・クイズ大会」!

マニアックなクイズが連発なのかと思ったら、そんなに難易度は高くなかったのですが、 「『ダンボ』のお母さんの名前は『ジャンボ』である」のクイズで、ほとんどの参加者が撃沈! (ホントにお母さんの名前は「ジャンボ」だそうです)


最後まで残った勝利者には、「B747SRクリスタルスタンド」がプレゼントされました。 ANAが社内だけで限定販売したメモリアル商品で、社員の中でも大変な人気で抽選販売となったほどだそうです。

ちなみに、最後のクイズは「ジャンボ機は自分でバック運転できる」だったのですが、 ジャンボ機はトーイングカーにプッシュバックしてもらわなくても、エンジンの逆噴射を使って 自走バック運転ができるんだそうです。知らなかったなぁ〜。


「クイズ大会」のあとに行われたのが「質問タイム」。

会場に集まったフライトクルーさんたちが、ツアー参加者からの質問に答えてくれたのですが、 その中から「なぜラストフライトがSR機初就航の札幌線ではなく鹿児島線になったのか」という 質問がありました。
うん、これについては私も知りたいぞ!「札幌線で始まって、札幌線で終わるSR」であれば 洒落っ気もあったのに。・・・・で、回答は「スイマセン。ここにいる者にもそれは分かりません」でした(^_^;

(私の予測ですが・・・札幌線は終日混んでいるので、このようなイベント性の強いフライトを充てると 一般利用者の積み残しが発生してしまうからではないでしょうか。そこそこの長距離フライトで 旅客数もこの時期の昼間の時間帯になら少なめで混乱も回避でき、かつ現地での退役イベントが開催しやすいってことで「鹿児島」になったのではないかなぁ、 と思います。そういえばL-1011トライスターの最終フライトも鹿児島線でしたね。)


続けて「ラストフライトクルー」の紹介。

SR最後のフライトとなるANA621便・鹿児島行きとANA624便・羽田行きをオペレートする 機長さん、副操縦士さん、フライトエンジニアさんが紹介されたのですが・・・ なんと当日は機長席・副操縦士席とも「機長」職の方が座るという「ダブルキャプテン・フライト」になるという 紹介で、開場は大盛り上がり!!


講演会の終了時間が押しに押していたのですが、最後は「懇談タイム」で会場内のフライトクルーさんや整備士さんと 自由にお話をする時間が設けられました。

私は一番前の隅っこの席に座っていたのですが、後ろからどんどん押し寄せる人たちでステージのほうへ出る隙もなく・・・ クイズ大会の参加賞で貰ったエンジンファンのパーツを手にとって眺めていました。
すると「コレ、穴開けるの大変だったんですよ」と、話しかけてきた下さったのは、現役FEの土屋さん。 「エンジン部品」を「廃品」にするため、ファンブレードに穴が開けられているのですが、これが なんと一つ一つ手作業だったそうです!


土屋FEさんといろいろお話を交わして、ツアー参加者に配られたポストカードにサインをして貰っちゃいました。
「いやぁ、サインなんか求められたの初めてだなぁ」とちょっと照れてらっしゃいましたが、 「この小さな『SRの魂』を作り出して下さった記念とお礼の気持ちです」と伝えると、嬉しそうに一筆取ってくださいました。

最後の最後では、思い切って前に出て「ラストフライト」を飾る御三方のサインも頂いてきました。

(ちょこっとだけ、生まれて初めて乗ったのがSRだったとかお話しをしたのですが、これがなんと 最終フライトの機長アナウンスの中で触れられていて、ビックリしちゃいました!)





     








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