アーバンライナー、世代交代真っ只中!
2Days 近鉄特急三昧の旅
の続き



【京伊特急】 VISTA・EX ビスタ・エックス 賢島 13:22→京都 16:20

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「賢島」からは一気に「京都」へとむかいます。

2階建て電車は、いまでこそ珍しい存在ではなくなりましたが、その存在に始祖たる先便をつけたのが 「近鉄ビスタカー」でした。 現在、近鉄特急で2階建て車が残るのは団体専用車の「楽」と、これから乗車する「ビスタEX」だけです。

無表情な「伊勢志摩ライナー」と並ぶと、ビスタカーの人間味ある顔つきにどこか暖かみを感じますね。


先頭部に小さく掲げられた「VISTA・EX」のロゴプレート。

このビスタカー30000系は「ビスタカーファミリー」の3代目で、1978年(昭和53年)にデビュー。 その後「アーバンライナー」「伊勢志摩ライナー」といった新型車が登場して陳腐化と経年化が進んだため、 1996年(平成8年)からこの「ビスタEX」へのリニューアル改造が行われました。

1978年デビューということは、今年ですでに26年目。リニューアル工事を受けているとはいえ、もうあと数年のうちには 後継車両が出てきてもおかしくない頃です。その時、「2階建て」車を組み込んだ“ビスタカー4世”は我々の前に姿を現すのでしょうか。 それとも・・・・!?


せっかくの「ビスタカー」乗車ですから、2階建て車の2階席を指名買いしました。

車内はカラフルなモケットがランダムに配置され、ヘッドレストが際立つフォルムのシートが並んでいます。 全体的に「伊勢志摩ライナー」の流れを汲んだような雰囲気で、「もし伊勢志摩ライナーに2階建て車が組み込まれていたら こうなっていただろうな。」と思わせてくれます。(厳密にはこの「ビスタEX」と「伊勢志摩ライナー」の座席は フォルムこそ似ていますが、全くの別モノ)


さすがは2階席というだけあって、視界もさきほどの「伊勢志摩ライナー」とはだいぶ異なります。

ご覧の通り、ホームの天井からぶら下がっている駅名称板が目の前の高さに。そして、となりのホームに 入っている「伊勢志摩ライナー」の車体に描かれた「ISL」ロゴマークはずっと低い位置に見えます。



「賢島」を発車。さきほど来た道を、同じようにゆっくりと走って先へと進みます。

「鳥羽」駅で多少の乗車があったものの、到底「満員御礼」になるはずもなく。平屋建ての1号車と 4号車ばかりに数人が乗っているだけで、中間の2階建て車には私以外の乗客は皆無の状態。

この先も2階建て車にはほとんど乗客が乗ってくることがありませんでした。
なぜかと思い、あとで文献で調べてみると・・・この「ビスタEX」では乗降に手間取るのと、 客室空間が狭いという理由で、特急券が平屋建ての車両から発券されるプログラムが組まれているそうです。
つまり平屋席が満席か、2階席をリクエストしない限り、2階席は発券されないということで。 これから旅行で「ビスタEX」をご利用の方、ご参考までに・・・



「宇治山田」駅を発車すると、スピードも上がって特急らしい走りを見せてくれます。 今年で26歳の「ビスタEX」、まだまだ快調な走りっぷりです。

「伊勢中川」では2分停車。デッキのすぐそばにドリンクの自動販売機があったので、 ホームに下りてダッシュで飲み物を購入。
今回の旅行では、この「ビスタEX 賢島→京都」の約3時間乗車が一番の長丁場なのですが、 「ビスタEX」の車内には自販機すら無く、ヘタすると3時間飲まず食わずを強いられることに・・!
幸い、この列車では途中の「伊勢中川」と「大和八木」で数分停車があったので 飢餓地獄へ落ちずに済みました。


またしても「中川短絡線」の画像です(笑)

デルタ線を形成するこの場所、今日1日で3方向線とも走破してしまいました。
(ちなみに画像左側が短絡線、右側が名古屋線で、奥が名古屋方向ということになります。)


大阪線を突き進む「ビスタEX」。

「伊賀」のあたりはご覧のように山深い景色。トンネルを抜けては山と森の合間に小さな集落が 見え、どこか「日本のふるさと」的な風景が広がります。

そして「伊賀」といえば忍者の里。この山間の閉ざされたどこかに忍者がいたのかも・・?


「ビスタEX」自体は4両編成ですが、その前にさらに2両の一般特急車が連結されていました。

なにしろ近鉄特急に関しては(いや、近鉄特急に限らずか?)、知識がないのでこの一般特急車が 何系なのかなど、全然わからないのですが。 (その後の調べで、車内で見た「12325」というプレートから「12200系(新スナックカー)」ということが判明)

併結運転を前提とした構造の先頭車ですが、貫通扉の窓は大きめで、先頭からの展望が楽しめました。 ただ、逆光で眩しいことこの上なく・・・数分ののちに自席へと退散しました(笑)



「大和八木」に到着。ここまでで、京都までの3分の2の距離を走破してきました。

「大和八木」では5分停車。外に出て深呼吸したり、買い物したり。 長時間の乗車だとこのような長めの停車時間があるのは助かりますが、この5分停車はそうしたための 停車ではありません。

画像右に見えるオレンジ色の特急車「ACE」は名古屋発・近鉄難波行きの名阪特急。
じつはこの双方の特急、この駅でそれぞれ「難波」方面と「京都」方面への乗り継ぎ利便を図っているのです。 ジャンクション的に路線が入り乱れる駅の多い近鉄では、このような乗り継ぎを考慮したダイヤとホーム発着を 組んでいます。

JR西日本のアーバンネットワークなど、関西では相互乗り換えに関してのサービスが大変進んでいますね。 関東人から見ると、ある種“驚異的”に感じるシーンが多々あります。





             




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