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「はやとの風」から次の乗り継ぎまでは時間があるので、改札をくぐって外に出てみました。
駅舎はご覧の通り竹細工に覆われ、軒の部分がブラックで塗られていてシックな佇まいです。
駅に入り口には暖簾まで掛かっています。
ここまでくると、駅舎入り口が普通のサッシドアなのが残念に思えてきます。
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再び「隼人」駅の中へ。
跨線橋でこんなポスターを見つけました。
「門司港」にある九州鉄道記念館のポスターですが、レトロなイラストにボンネットスタイルの485系が
よくマッチしています。
しかもよ〜く見ると、バックの太陽を模った部分が「にちりん」号のイラストマークをフューチャーしているし!
ポスターの右上には「父さんと特急列車に乗った。ボクの自慢でした。」のコピー。
そうそう! この電車がまさに日本中を駆け巡り輝いてた頃は「特急」は「特別な急行」で、なかなか乗せてもらえなかったんですよね。
私も特急「やまばと」とか「ひばり」とか「とき」なんかに乗せてもらえた時は嬉しくってしようがなかったものでした。
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そんな感慨にふけっていると、ホームに入線してきたのは緑一色に身を包んだ485系特急「きりしま」号。
「特急「ひばり」の頃に、あの特急がこんな姿になるとは思いもよらなかったなぁ…」とまた違う意味で感慨深く…(笑)
圧倒的に「レッド」が主流の九州の485系ですが、
こうして見てみると「グリーン」というのもカッコいいですね。
なぜ「みどりエクスプレス」の時にこの緑色を塗らなかったのかなぁ…などという疑問はさておき。
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この緑色の「きりしまエクスプレス」は1996年3月に最初の塗り替え車が登場しましたが、
その後「ハウステンボス」車が次々と鹿児島にやってくる中で、いつしか緑色の「きりしま」も「ハウステンボス」カラーをベースにした
「K&H」塗装に埋もれるように消えてしまいました。
ところが、九州新幹線開業に伴う特急「きりしま」の増発で、急遽「休車」となっていた485系が本線へと復帰することとなり、
宮崎まで足を伸ばさない(=特急「ひゅうが」には充当されない)列車に使われるということで、
消滅した「きりしまエクスプレス」が再び復活したのでした。
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「いつもガラガラ」という印象がある「きりしま」号ですが、今日はどうしたことか(失礼な!)なかなかの混雑ぶりです。
指定席も8割方が埋まり、自由席も各区画とも一人ないし二人が座っています。
なんとか自由席の窓際に席を見つけることができました。
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さきほどの「はやとの風」とは違って、こちら「きりしま」号は実にこまめに停車してはお客の入れ替えをしていきます。
車内は赤い485系特急シリーズと同様に、星屑のようなカラフルなシートモケットと市松模様の床面が目立ちます。
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今日2度目の「桜島」。
勇壮な佇まいに、ほれぼれしてしまいます。
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「竜ヶ水」駅で上り列車と交換するために運転停車。
ふと気がつくと窓の外に何かの「碑」が見えました。
目を凝らしてよく見てみると1993年8月に起こった「竜ヶ水災害」の碑でした。
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すると右側の上り本線には「K&H」カラーの「きりしま」号が入線して、一旦停車。
向こうが動き出してから、こちらも「鹿児島中央」駅に向けて走り出しました。
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終点目前の「鹿児島」駅でほとんどの乗客が下車してしまい、
「きりしま」号はほとんど回送列車のような状態で「鹿児島中央」駅に到着となりました。
下り立った数少ない乗客の中に、女性ばかりの観光グループがいまして、
この485系の先頭車をバックに記念撮影を代わるがわるしていました。
もはや「晩年」の活躍となった485系ですが、観光客が記念撮影の対象として選んでいる
という点で、色や編成は変われど、やはり「特急」らしい風格をまだまだ持っているのだなぁと実感!
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