東日本の特急を乗り歩いてきましたの続き

新幹線「あさま」号で長野から上野へ。 乗り換え先の在来線ホームではカメラを持った人たちでパニッてます。


次に乗るのはこの特急電車です。

一昨年あたりから大流行の「復活」モノ。

今回は2箇所の窓口で切符のゲリラ手配を仕掛けて、 運良く1個所で発券に成功しました。
【7:45】発車15分前に入線。
かつて特急「あさま」号が根城にしていた16番線に国鉄カラーの特急。
激パニの先頭車でなんとか1ショット。
…あらら三角の特急シンボルがない〜!なんともマヌケなお顔です。
行先方向幕は「幕」式ではなく、アクリル板のはめこみ。
往年の華として輝いていた時に比べ、「とき」の字体がずいぶん丸みを帯びているように感じますが…

ちなみに下の幕の部分は、目をじっと凝らしてみてみると「特急しおさい/新宿」になっているようです(笑)
ホーム上で撮影組がパニっている間に、早々に乗車。
車内アコモマニアには衝撃の一瞬!

「簡易リクライニングシートかいッ!」

内心「とほほ」と思いながら簡リクシートに座って、席を倒すと…
あら不思議!? 見た目は簡リクでもフリーストップ式リクライニングじゃないですか!
あ〜、ヨカッタヨカッタ。

グリーン車はかつてのグレードアップ「あさま」で使われていた3列シート。

上越新幹線がなかったら、今頃「とき」号にもこんなグレードアップシートが 装備されていたのかもしれませんね。
(それ以前に新型車投入かも?!「スーパーとき」とか言って)
【8:00】定刻に上野駅を発車。

となりのホームから同時発車の「スーパーひたち」。

この「スーパーひたち」もですが、周りを走る電車の顔ぶれの変わりようには、
昭和育ちで昭和に散った「とき」号もさぞかしビックリなのでは?!
車内は当然「鉄」満載。
もっと激混み/パニック状態かと思いましたが、乗車率は半分程度と実に閑散としています。
売出しと同時に売り切れたのがウソみたいです。

車内改札が終わると、記念乗車証が配られました。

今回の「とき」号の復活は、12月から新幹線の「あさひ」号が「とき」号に変わったことを記念して の運転なのだそうです。
車内放送での案内によれば、この乗車証を配ってくれた方が、 今回「あさひ」から「とき」への愛称変更を計画したそうです。
【9:48】高崎到着。ここまではあの「EL&SL奥利根」号のスジにほぼ載せられているためか、
おおよそ40〜50Km/hという情けない走りっぷりです。

上州三山の「榛名山」。 八木原から津久田あたりまでは私の昔の庭なので(笑)
この歳で「とき」号からこの地を眺められるとは思っていなかったので、 ちょっと感無量だったりして。

大型電器店やショッピングセンターが建ったりしてはいますが、 昔の風景とおおよそ変化はないので、ちょっと嬉しかったです。
「渋川」駅に1分停車。
群馬に住んでいた頃は、実質ここが玄関口でした。 (本当は「敷島」と「津久田」のほうが近いんだけど)

あの頃は、渋川に停まる特急「とき」号は少なくて、 もっぱら急行「ゆけむり」号とか「佐渡」号に乗せられていました。
「特急」は本当に「特別な急行」だったんですよ。
(上野を出ると高崎まで停まらないとか、大宮を出ると水上まで停まらない 「とき」号がいっぱいありましたからね。)
「敷島」「津久田」といった(私にとっては)懐かしい地名を見送って、 上越線はどんどん山の奥へと分け入っていきます。

上越線と国道17号と利根川が寄り添って下るこのポイントは 個人的にお気に入りの場所です。

高崎から上越線に入った「とき」号は、高崎線内のトロトロ運転とは打って変わって 爆走運転になりました。
轟音をたてて「沼田」駅を通過〜。
【10:44】水上駅に2分停車。

屋根のないホームには、雪がふくらはぎくらいまで積もっていました。 とてもじゃないですが、ここから先の先頭車へは行かれません。

白い雪と、赤とクリームの特急電車。これぞ「とき」号にもっともふさわしい シチュエーションですよね〜。
水上を出るといよいよ国境越えです。
谷川岳がどんどん、どんどん車窓の手前へと迫って来ます。

上り線の「湯檜曽」駅が見えたと思った瞬間、一瞬でトンネルへ突入。
ループ線までも作り上げた屈指の難関、「新清水トンネル」です。
トンネル内は当然真っ暗。

轟音と激しいジョイント音がトンネル内に響いて、それが車内へと振動になって 伝わって来ます。
トンネル内の走行はおよそ10分くらい。
ですが、延々と暗闇が続くのでその数倍くらいの時間が流れているように感じます。

そして、車窓がハッと明るくなり視界が開けると、そこは…!
一面の銀世界…!!

山も木々も家も道路も、すべてが白く染まる世界。
水上駅までの晴れ間がウソのように、暗い雲が立ち込めていっそう寂寞感を 盛り上げています。

まさに小説「雪国」を地で行くような展開。




             






            
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