北の大地、ぐるり旅 北海道に初上陸してきましたの続き



【寝台特急】北斗星1号 上野 16:50 → 新千歳 8:45

列車は減速しながら五稜郭駅を通過。いよいよ函館駅に入って行きます。

ホームに出て、初めて北海道の地に足を下ろします。これが、まさに「北海道」への第一歩!
早朝のホームにはパラパラと下車する人が。雨は霧雨になり、外気はかなり冷たいです。
青函トンネルで「北斗星」を引っ張ってきた機関車を見にホーム先端へ。

駅前にもホームにも人気はなく、列車に灯る明かりもロビーと食堂車だけ。
食堂車の厨房には明かりが煌煌と照っていましたが、まだ朝食の準備は始まっていないよう。
ホームからちょっと覗き込んでみると これがかなり狭い! オンシーズンは、てんてこ舞いの戦場になるのでしょう。

この日の「北斗星」1号には、コックさんが1人・調理補助兼ウェイターさんが1人・ ウエイトレスさんが2人乗車していました。

23時までがパブタイムの営業。その後は片付けと事務処理。そして6時30分から朝食。
時間的にも仕事的にかなりハードですね。
反対の札幌寄りでは、ディーゼル機関車が連結されていました。

重量のある客車をパワフルに率いてひた走るDD51型。
「北斗星」に合わせられた深いブルーとゴールドのラインが惚れ惚れするくらいにカッコイイです!!

先頭を飾る「北斗星」のマークも輝かしく、しかも機関車は重連。
発車時間となり、いよいよDD51型の牽引で北海道の奥へと足を踏み入れて行きます!
函館を出ると列車は山間部へと分け入って行きます。徐々に空は白み始めました。

巨大な沼が線路ギリギリまで迫ってきました。 地図で「大沼」だと分かりました。朝もやに煙る沼地は幻想的でもあります。

列車はゆっくりとした足取りで森の中を進んで行きます。
長万部を出ると、車窓は噴火湾に変わります。
山と海に挟まれた僅かな隙間を線路は縫うように続いて行きます。
それでもDD51機関車の力行は続き、グイグイと引っ張られる感覚を残しながら、 大きなカーブが続く道を先へ先へと急ぎます。

北の海はどことなく寂しげで空虚感が漂って見えます。浜辺にも人影はなく、沖合いにも船は見えません。
朝のシャワーはちょっと熱めにして目覚ましに。ロビーで朝食の時間が来るのを待ちます。
食堂車グランシャリオは6時30分のオープンと同時に満席になりました。
10食しか積みこみのない和食はすぐに売り切れ。中には「和食がないならいらない」と席を立つ人もいました。

私は洋食セットを注文。スクランブルエッグにソーセージ、パン、サラダ、フルーツ、ヨーグルト、ジュース、コーヒーか紅茶。
なかなかのボリュームです。これで1600円。
食堂車からの帰りにロビーに寄ってみると、車掌さんがJR北海道の特製「北斗星」グッズの販売コーナーを 開いていました。

懐中時計に革製ウォレットやコースターなど、どれも「大人の雰囲気」を持つ重厚なグッズばかりです。
どれがいいかな・・と目移りした結果、「個室キー」を模した特製キーホルダーを1つ購入しました。
なめし皮にプレス刻印がされ、ずしりと重量があるキーホルダーです。
東室蘭を出たあたりから雨足が強まってきました。
車窓には牧草地が広がり始め、北海道らしい伸び伸びとした風景が続きます。

通過駅では少しずつホームに佇む人が多くなり始めました。徐々に時間は通勤ラッシュに入り始めたよう。
苫小牧を出て、長い直線の線路を北斗星はひた走ります。
南千歳に到着。本当は終点「札幌」まで乗り通したかったのですが、乗り換え列車の都合で 「南千歳」での下車となります。

意外にも多くの人が北斗星を下車しました。
ここは札幌方向、帯広方向、苫小牧方向、さらに空港線方向と乗り換えのジャンクションになっています。
そのため「北斗星」を下り立った人々は4面ある各方面へのホームへと散って行きました。

「北斗星」1号は青い車体を揺らしながら、札幌へ向けてラストスパート。あっという間に ホームを去って行きました。





             






            
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