北の大地、ぐるり旅
北海道に初上陸してきました


「初めての北海道行きには『北斗星』!」といつからか心に決めていたのが、今日ついに実現!
久しぶりの「寝台特急」の旅にワクワクドキドキの高揚感は否が応にも高まるばかりです。


【寝台特急】北斗星1号 上野 16:50 → 新千歳 8:45

上野駅の13番線には、ホーム中程に「五ツ星広場」と称する待合スペースが出来ていました。

修学旅行生の団体も含めて、今日の北斗星1号は活況のよう。
いつもは薄暗く人気の薄い13番ホームは活気に満ちていました。
ホーム先端では電源車と機関車が大音響をたてて、旅立ちのスタンバイをしています。

「北斗星」の1号は、JR北海道の受持ち。

燻し金に鈍く輝くエンブレムで多くの乗客が、乗車前の記念撮影をしています。

これが今日の宿。1人用個室ソロの上段です。

見た目ほど狭くなく、一晩を1人で過ごすには充分なスペースです。
室内にはハンガー、浴衣、スリッパ、掛け布団、枕がセットされています。

本当は「ロイヤル」で“北斗星デビュー”を飾りたかったのですが、
「ぐるり北海道きっぷ」では「ソロ」が追加料金なしで利用できるので、 今回は「ソロ」を選択。

「ロイヤル」で北斗星の夜を過ごす旅は、次回以降のお楽しみということで・・。


16時50分。定刻に列車は上野駅を発車しました。

それにしても発車時の衝撃がものすごい。 「ガクン」とすごい揺れで、座っていても体がよろけるほど。

車内放送の停車駅案内に「函館」「苫小牧」「札幌」と北海道の地名が出てくると、
いよいよ北への旅立ちの実感がこみ上げて来ます。

車内改札の車掌さんに切符を見せて、部屋のカギを受け取ります。
部屋のカギはカードキーではなく、重量感のある正真正銘の“カギ”。
革製の立派なホルダーには「SOLO 10」の刻印。裏は「JR HOKKAIDO」の文字がプレスされていました。

個室内のテーブルには、JR東日本の情報誌「トランヴェール」とJR北海道の「THE JR HOKKAIDO」が備えてあります。
夜間のちょっとした暇つぶしとして重宝します。
個室車の通路。整然とずらりドアがならんだ光景は個室主体の「北斗星」の象徴。
車内探検でこんなものを見つけました。たしか先頭車に近い“ロイヤル・デュエット車”だったと思います。

24系25型客車は1975年のローレル賞受賞車。
まだまだ最前線での活躍が見られますが、 この北斗星用の改造車ですら、やや時代に見合わなくなってきました。
むしろ改造につぐ改造で、よくここまで頑張ってきたというのが正直な感想です。

下り「北斗星」の最後尾からは、こんな眺めが楽しめます。

「カシオペア」や「トワイライトエクスプレス」ではスイートルームでしか 味わえない後方展望が、北斗星では誰でも展望が可能!
(但し、かなり揺れるデッキで、騒音もひどいのですが)

最新鋭のE231系電車や貨物列車が次々とすれ違っては走り去って行きます。

食堂車で、ロビーカーにあるシャワーの予約をしておきました。
空いている時間を聞くと、まだ予約は全然入ってないとのこと。
シャワーの利用予約は、発車後すぐ予約が埋まると聞いていたので拍子抜け。
夜と朝の2回予約を入れ、310円のシャワーカードを購入しました。

シャワー室は、手前に脱衣室と一体となったユニット構造。
シャワーカードをカード読み取り機に挿しこむと、6分間お湯が出ます。
上手くつかえば6分はかなり有効につかえます。 (女性には、6分の利用時間では短いかな・・?)
ディナータイムは完全予約制の食堂車「グランシャリオ」は、21時30分からは予約不要のパブタイム。
パブタイムがオープンすると徐々に人が集まり始め、じきに満席になりました。
とりあえず私は「イタリアンハンバーグセット」を注文。

注文した品がテーブルに並ぶ頃に、列車は仙台駅に入線。
食事をしながらムーディな食堂車から見る夜景は、余計に心を浮き立たせてくれます。

コーンポタージュが列車の揺れに併せて波を立てます。
こんな、なにげない光景が“列車で食事をしている”という非日常を盛り上げてくれます。

ちなみにセット内容は、ハンバーグ、パンかライス、 サラダ、コーンポタージュ、コーヒーか紅茶で、2000円也。
食堂車から部屋に戻ります。曲面窓に映るのは、闇と点在する明かり。

すっかり深い眠りに就いていたのですが、青函トンネルの轟音で目が覚めました。
完全に目が冴えてしまったので、着替えを済ませて、人のいないロビーでボーッとします。
そういえば、ロビーでの「青函トンネル」イベントはもうやらなくなったのですね。

ふっとトンネルを抜けるとそこは雨。初めて目に映った北海道は雨に煙った風景でした。




      






            
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