「ビバあいづ」時代からのグリーン車が、現在の団体臨時用列車でも残されています。 時折、休日の臨時快速などで運転されることのあるこの編成、しっかり「グリーン席」として販売されています。 快速列車なら「普通グリーン料金」で利用できるので、けっこう乗りドクな感じです。 シートピッチは1,160mm。この車両は元々が中間グリーン車だったので、窓割りの不一致は発生していません。 この座席、よく見ると分かると思いますが、255系「房総ビューエクスプレス」のグリーン席と同じものが使われています。 ちなみに4両編成の「K40」編成は、7号車-8号車-9号車-10号車で組成されています。 これは、同じ勝田電車区の6両編成の「K60」編成と併結運転を前提としたもので、 春先の修学旅行臨ではK60+K40の10両編成が堂々と常磐線を快走します。 短編成の485系が大多数を占める今日、10両の長大編成の走行シーンはなかなかダイナミックです。 余談ですが…このグリーン車「クロハ481-1501」は485系一族の中でもかなり複雑な改造遍歴を辿っています。 1978年6月−サロ181-1101で落成(日本車両にて落成/新潟運転所へ配置/特急「とき」用) 1983年1月−サロ481-1501へ改造(盛岡工場で施工/青森運転所へ転属/特急「白鳥」用) 1990年1月−クハ481-1104へ改造(郡山工場で施工/勝田電車区へ転属/特急「ひたち」用) 1993年11月−クロハ481-1501へ改造(郡山工場で施工/仙台電車区へ転属/「ビバあいづ」用) |
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8・9・10車号車は、255系「房総ビュー」の普通車と同じタイプの座席となっています。 おそらく交直両用の485系という点と、このアコモグレードを買われて勝田電車区へ転属されたものと思われます。 インアームテーブルを装備していて、向かい合わせで座席を使う機会が多い団体列車や行楽列車では重宝します。 シートピッチは従来からの910mmから広げられていないので、窓割りと座席配置はピッタリ符合。 リニューアル車(シートピッチ拡大車)にありがちな「窓の柱とにらめっこ」という座席は発生していません。 客室内をよ〜く見ると、天井や荷棚・化粧板まわりには生粋の“国鉄形特急車”の片鱗があちこちに残っています。 7号車は、「ビバあいづ」時代に自由席として活躍してきた「クハ481-345」です。 この車両の座席はテーブルが追加された改造型「R51BN」ですが、色濃く元祖「R51」の雰囲気が残っています。 座席はフルリクライニング状態でストップが効くロック式。モケットは指定席車に合わせたものへ張替えがなされています。 |
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9号車にあるサニタリーコーナーには、「洋式」「男性用」の各個室と、自動給湯の洗面台があります。 「ビバあいづ」改造時に大掛かりな改造を受けているため、まるで新型車かと見間違うほどの雰囲気。 この編成にはもう1ヶ所、7号車にもサニタリスペースが設けられていますが、こちらは和式トイレ。 改造前の「国鉄型車両」らしい、古めかしい雰囲気が今でも色濃く残っています。 デッキ廻りは化粧板が交換され、シックな雰囲気になりました。 「ビバあいづ」時代には10号車に電話室がありましたが、現在は撤去済み。車内販売準備用の小部屋になっています。 |
郡山−会津若松・喜多方間の「新幹線シャトル特急」として、1993年12月1日に運転を開始した特急「ビバあいづ」。 6両編成で組成され、郡山方から1号車・2号車の順で会津若松方が6号車。 1号車・2号車が自由席、4〜6号車が指定席で、6号車の半室にはグリーン席が設定されました。 この短い編成に半室グリーン室を持ちこんだのは、「フルムーンパス」利用者への配慮とおよそ予想がつきます。 座席に掛けられたリネンには「VIVA AIZU」のロゴとマークが入り、オリジナリティを主張していました。 3号車には「インビテーションカー“赤べこ”」という車輌が連結されていました。 定員0名のフリースペースで会津若松の歴史や観光案内、物産品の展示などが行われていましたが、 1998年12月に普通車(自由席)に再び改造。5年ほどでその特異な役割を終えました。 |