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さっそくバスに乗り込むと、ちょうど目に前には「JALサムライブルー」塗装のB777-300の姿。
バスの中の搭乗客のほとんどはスーツ姿のビジネスマンばかりで、
連れ立った2人が「お、ワールドカップの飛行機ですよ」と話題にするシーンも。
結局、今日のスターフライヤー83便は大した乗客数じゃないらしく、バスは空席を残したままで
飛行機の待つオープンスポットへと走り出しました。
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今までに見慣れない(乗り慣れない?)ルートをどんどん走るバス。
国際線ターミナルの真下を回り込んで、地下道を走り・・・・
バスが向かうのは「メンテナンスエリア」の駐機場。このエリアでの“青空搭乗”はわりとフツーのことなんでしょうか?
私は今回これが初めてで、ちょっと驚いてしまいました。
ブラックの機体の向こうには、JALウェイズの「リゾッチャ」がいて・・・なんだか「羽田」じゃなくて
どこかの外国の空港みたいです。
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さぁ、スタンバイの整った「SFJ 083」便が近づいてきました。
中型ボディのA320には、タラップカーが不釣合いに大きく見えます。
B747やB777に比べると、その大げさなアンバランスさにちょっと可笑しさがこみ上げてくるよう。
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バスを降りると目の前にはエンジン。
大型機のそれに比べれば、A320のは小さい、というかスラッとしていてスマートに見えるのですが、
こうして間近に見ると、「やっぱり大きいッ!」
初めての「スターフライヤー」は「JA03MC」。現在「スターフライヤー」は「JA01MC」〜「JA03MC」の3機体制で
高頻度運航をこなしています。来年早々には4号機を受領予定で、将来は10機体制が目標だとか。
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バスを下り立った乗客は次々とタラップへ足を掛け、
カメラ片手に撮り撮り歩いているのは自分だけ・・・ちょっと恥ずかしかったかも(^_^ゞ
さぁ、いよいよあの空間へ・・・エアバス社も自社工場でロールアウトしたこの機体に感嘆したという
「あの空間」へと足を踏み入れる時が・・・!!
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(画像は北九州空港にて、乗客が降機後に撮影)
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「ブラック アンド ホワイト」が放つ、激しくもどこかやすらぎを感じるコントラスト。
色とか光とか、そんなものを越えて「カンパニー・コンセプト」を明確に徹底的に貫いた空間。
正直「スゴイ・・」と口に出してしまうほどでした。
「ハコ」にこんなに心躍る感覚は「787系つばめ」「ソニック883」、そして全日空の「ニュースタイル・ジャンボ」以来です。
ドアクローズの前から、いや席に辿り着く前から、もうソワソワ感が止まりません!!
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(画像は上空にて撮影)
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ギリギリに搭乗ゲートに現れた乗客がいるらしく、「その人を待っての出発になります。」と機内放送。
その人を乗せたバスが着くとすぐにドアクローズとなります。
ランウェイへ向かう途中で行われるエマージェンシーデモは、スタフラご自慢のパーソナル液晶モニターで行われます。
このデモ放映に登場するキャビンアテンダントが、なんと男性CA。
内容が分かりやすいのはもちろん、構成がスゴくスタイリッシュ!!
普段は「緊急案内放送?いつも半分寝てるよ〜」などと言っている方も必見ですぞ!
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(画像は上空にて撮影)
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「安全のしおり」も「スターフライヤー節」が炸裂!!
「ここまで凝るか!?」というくらいにしっかり「デザイン」されたものになっていて、ここでも紙面に登場するのは男性CA。
男性CAは、日本ではほとんど見かけることはありませんが、存在として皆無というわけではありません。
「スカイネットアジア」では女性利用客の呼び込みに、全てのCAを男性で揃えたスペシャルフライトを催したこともあります。
現在「スターフライヤー」では男性CAさんが2名活躍中だそうで、これだけエマージェンシーデモやしおりに
登場するということは、もしかして「スタフラご自慢」のCAさんなのでしょうか?
(ちなみにこの日のフライトでは、偶然にも3名のうち1名が男性CAさんでした。
女性CAさんのほうが嬉しい?けど、男性CAさんというのも新鮮な感じでしたよ。)
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それはそうと、出発前の業務連絡放送
「キャビンアテンダントはドアモードをアームドにセットして下さい」という表現は、
スターフライヤー(というか航空各社)でも共通なんですね。
(実はスタフラでは凝った表現で流れるのかな?とか、ちょっと期待してました)
ランウェイ16Rへ進入と同時にエンジンは全開に。ジャンボとは桁違いの「軽快さ」で
フワ〜ッと大空へとクライムしていきます。
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(画像は上空にて撮影)
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上空は一面の雲海。やがて安定飛行に入り、シートベルトサインが消灯。
機内ではシートベルトを外す音があちこちから聞こえ、リクライニングを倒したり、
ヘッドレストを動かして各々のちょうどいい位置に合わせたり・・・・けっこうリピーターが多いと見ました。
・・どうでしょう? この画像だけでもシートピッチの広さが伝わるんじゃないでしょうか?
スターフライヤーのシートピッチは一律91センチ(※)。ANAのスーパーシートプレミアムには敵いませんが、
JALのクラスJでピッチが狭い区画よりも広く、JR特急なら「フレッシュひたち」と同じ数値。
国内線旅客機の普通席としては驚異的な広さです!
(※非常口部分の席のみ94センチピッチ)
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一面の雲海から頂上だけがひょっこり顔を出した富士山。
九州地方は連日大雨の荒れ模様だということですが・・・・この先、北九州空港に着いてからがちょっと心配です。
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シートベルトサインが消えると、機内ではすぐにドリンクサービスが始まりました。
「スカイマークエアラインズ」がドリンクサービスを完全に止め、
「お客様は1杯のコーヒーのために飛行機に乗っているわけじゃない」というコスト削減で低運賃化路線を強化する中、
「スターフライヤー」では「上質な1杯のコーヒーで贅沢な移動のひとときを」と、全く反対のサービスを打ち出しています。
「スカイマーク」の主張も納得できますが、やっぱり機内で1杯のドリンクでもサーヴされるのはうれしいですよね。
こだわるところにはトコトンこだわる「スターフライヤー」が用意してきたのは、なんと「タリーズ・コーヒー」。
しかもオリジナルパッケージのチョコレートを「一緒にどうぞお楽しみ下さい」と配るあたり、なんと心憎い演出でしょう!
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普段、ほとんどコーヒーを飲まない私ですが、ここぞとばかりに頑張って飲んできました(笑)
カップの大きさが他社のものと比べてやや小ぶりで、量的に飲み切りやすいのもまた「スタフラ」の演出力でしょうか?
窓の外は一面の雲。それは途切れることは無く、地上の大地は一時も顔を見せてはくれません。
こんなときは「スタフラ」ご自慢のパーソナルモニターで機上チャンネルを楽しみましょう。
かの「JASレインボーセブン」が国内線専用機材にして全席モニター装備という先鞭を果たしましたが、
新興エアラインが誕生と同時にこの“離れ業”をやってのけたことに驚いた人も多いでしょう。
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モニターはタッチセンサー式。
メニュー画面に触れると次々に画面が切り替わり、複雑な操作は一切必要ありません。
お年寄りから子供まで(楽しめるチャンネルかどうかは別として)、誰でも簡単に使うことができそうです。
NHKニュースチャンネルは、朝昼晩3回の頻度で更新され、
出張先の会議などでニュース番組を見られなかったビジネスマンに対応。
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「ビジネスマンがターゲット」を強く感じさせるチャンネルがこれ。
なんと「スターフライヤー」ではゴルフ専門チャンネルを1つ用意しています。
トイレで席を立った際、このチャンネルに見入っているスーツ姿のおじさまたちの姿がけっこう見かけられたので、
「スターフライヤー」の読み通り!といったところでしょうか。
ちなみにこのゴルフ番組は1ヶ月ごとの更新。3月の就航時に「Lesson1」から始まり、
毎月レッスンレベルが上がっていくという、これまたリピーター利用を見越した更新構成になっています。
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「スターフライヤー」はヒコーキファンも虜にさせるチャンネルを用意しています。
「CH6:STARFLYER IMAGE」は、優雅なBGMで自社機体の空中撮影画像を流すチャンネル。
優雅に空を舞う真っ黒な機体は、まるで海中を自由自在にしなやかに泳ぐシャチのようです。
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もちろんムービーチャンネルとは別に、オーディオチャンネルも搭載しています。
「ジャパニーズポップ・ヒッツ」から「ワールドミュージック」「クラシック」といった
チャンネル揃えは大手にも負けていませんが、「スターフライヤー」が大手に完全に“勝っている”点があります。
それはオーディオ用のイヤホン。
大手エアラインだと普通席はチューブ式の、およそ耳に馴染まないものが提供されますが、
「スタフラ」では音質が上質でクリアに楽しめる電磁式のものが貸し出されます。
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ヒコーキ好きならずとも、あるとついつい見入ってしまうのが「現在飛行位置」。
コレ、見たときに大変驚いたんですが、マップ表示される日本地図がとてつもなく緻密なんです。
山の起伏から、川の本流支流に至る1本1本、街々の密集密度までが細かく表現されていて、
地図好きなら思わず「オオ〜ッ!」と唸ってしまうことでしょう。
この先の飛行予定ルートもライン引きされていて、進む先の窓にはどんな街や山や川が見えるのか、
事前に知っておくこともできる優れものです!
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