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ランウェイへと向かう途中、黒と白の見慣れないエアバス機が見えました。 これこそが、数日前の12月15日に日本に着いたばかりの「スターフライヤー」初号機JA01MCです!

ブラックボディからしてタダ者ならない雰囲気が漂っていますが、機内はさらにスゴく、全席革張りシートでパーソナルモニターも全席に装備 という、軽く「クラスJ」を超える豪華な仕様になっているとか。 今年3月16日の北九州新空港の開港と同時に「スターフライヤー」も就航開始。間違いなく航空界今年一番の話題になることでしょう。


さて、こちらANA671便は「ランウェイ34R」から離陸です。
この時間まだ出発便はさほど多くなく、離陸の順番待ちも無しに一気にエンジンをフル回転へ!  そのまま空へとフワリ浮かび上がりました。

朝焼けに照らされた東京湾が見る見るうちに眼下へと離れていきます。


お台場上空で北向きから南向きへと旋回すると、K席側にはまるでミニチュアのような羽田空港が見えました。 そしてその遥か遠くには冬の富士山がクッキリ!

この風景、実はさきほど羽田空港の搭乗ロビーで見たあの絵と 全く同じ光景。ということは、今、この機体はまさにあの絵そのままの向きで飛んでいるということになります。


眼下に見える横浜の街並みが徐々に雲に隠れていくと、もうスーパージャンボは相当な高度まで上がってきています。

霧のように流れていく雲が切れ始める頃にベルトサインが消灯。
そして巡航に入る頃には街の風景はなく、荒々しい山岳地帯の風景が広がっていました。
きっとA席側では真下に富士山の雄大な姿が広がっているはず!


羽田発7時10分のこの便、「スーパーシート・プレミアム」では朝食提供の時間帯のフライトになります。
エプロン姿に着替えたCAさんが一人一人にボックスミールを配りながらドリンクのオーダーを聞いて回ります。 配布されたお弁当箱を開けると・・・中はサンドイッチとサーモンのマヨネーズ焼き、サラダにクリームケーキでした。

朝食時間帯にはサンドイッチとプレミアムスープセットが隔週ごとに交互にサービスされるのですが、今日はサンドイッチの週だったようです。 プレミアムスープセットに興味があったのでちょっと残念・・。


ドリンクサービスでリクエストしたのは、今月のスペシャルドリンク「チャイ」。 ご存知、インド風のミルクティーです。 「おおッ?!機内でチャイが飲めるんか!」とコーヒーよりも紅茶派の私は大喜びです。

で、一見普通のミルクティーですが、飲んでみたらやっぱり普通のミルクティーでした(笑)  「チャイ」というにはダージリン系のコクが足らないかも。匂いはインド紅茶の風味があるのですが。 逆を言えば、独特でクセのある味を、万人ウケするようにANA流にアレンジしたレシピで淹れてあるのかもしれません。


リクライニングを倒して、窓から後方を眺めると主翼が見えます。

巨大なボディを安定した空の旅へと導いているのがジェネラル・エレクトリック社製の「CF6-50E2エンジン」。 全日空のB747SRファミリーは「CF6-45A2エンジン」を装備していましたが、このJA8157と2004年に引退したJA8156 だけはハワイへの直行便へ投入されるために、より推力の大きなエンジンに交換されています。
エンジン交換はこの2機だけに行われ、SRファミリーの中でも異端児的な存在でした。

エンジンの轟音も、このアッパーデッキまでは届かず・・・機内は大変静かです。


今日のスーパーシートのお客さんは私を除いたほとんどが前方に納まっていましたので、 CAさんにお願いしてこの後方席で座席の画像を撮らせてもらいました。

スーパーシートの座席は、他機種のものとほぼ同じです。リクライニングしたバックレストから、 爪先まで広がるフットレスト・レッグレストが大変優雅ですね。まさに「空飛ぶ貴賓席」って感じです。

全日空の、いや日本の航空会社の特別席サービス「スーパーシート」は、この全日空のB747SRからスタートしました。 まさに「日本初のスーパーシート」はこの空間から始まったのです。
サービスの始まった1985年当時、ここには国際線Fクラスの座席が搭載されていたそうです。 その後「CLUB*ANA」タイプの新型シート(当時)に交換され、次に国内線スーパーシート型の座席に交換されて 現在に至ります。


国内線最高クラスの「スーパーシート」ですが、1ヶ所だけ、歴史あるSR「スーパージャンボ」らしいノスタルジックな部分があります。 それがこのオーディオ類のスイッチパネル。チャンネル選択とボリュームがダイヤル式になっています。
この位置と角度での操作はちょっと難があり、特に音量ボリュームの調節が難しいです。ちょっと回したつもりが ググッと回ってしまいビックリするような音量になってしまったり・・(^_^;

今月の機内オーディオ番組には「“小田和正”特集」がラインナップされていましたのでさっそくこちらを拝聴。 「キラキラ」とか、夜の車窓に合いそうな曲が意外にも晴れた上空で聞いてもすごくいい感じでした。
小田和正さんの友達に全日空のパイロットがいらっしゃるそうで、ライブツアーの移動時に乗り合わせた便が 偶然にもその友達が操縦する便だった・・・なんてお話も。


こじんまりとした空間で、尚且つお客さんが少ないので、航行中何度もCAさんの手厚いサービスが 受けられました。起きている人にはさりげなく声掛けをして、寝ている人にはそっと毛布を掛けてあげる・・・ 「スーパーシート」を“プレミアム”と自ら謳う素晴らしいサービスです。

ドリンクサービスも何度かリクエストを聞いてまわっていて、2回目にもチャイと、そして3回目には日本茶を 頂きました。この便でもお茶は濃い目で、嬉しかったですね。
キャンディサービスはトレイに載せたものを差し出して、好きなものを好きなだけ取らせてくれました。


ポーン、ポーン、ポーン・・・と機内にチャイムが流れると、いよいよ広島空港への着陸態勢に。
スーパーシートでは預かりのコート類が搭乗客へ返され、続けてベルトを締めてリクライニングを元に戻すように機内放送が流れます。

広島上空は雲がかかっているようで、一面の雲海の中へとスーッと沈み込んでいく「スーパージャンボ」。 外の景色は真っ白になり、厚い雲をまるで掻き分けるように進んでいきます。

一瞬で雲が切れると・・・そこには中国山地が広がっていました。


ガゴン、ドゴン! と激しいショックのあとに続く振動。シートごと体が上下に揺さぶられ、 そしてエンジンの逆噴射の轟音! さすがにこの逆噴射のエンジンが吼える音はアッパーデッキにも響いてきます。

空港内は一面にうっすらと雪が積もっています。今年の日本海側の大雪は中国山地の山中でるこの空港にも 雪を残していました。


トロトロトロ・・・と自走してスポットに向かう頃には、機内はすっかり「降機モード」。 スーパーシートのわずかな乗客もみんな立ち上がってコートを着たり、カバンの整理を始めたり・・・。

実はこの「スーパージャンボ」、階段を下りたところにあるドアにAコンの乗客とBコンの乗客と2階スーパーシートの乗客が 集中する造りになっているので、降機時にかなりの滞留が発生します。 乗り慣れている人ほど、早めに立ち上がって降りるスタンバイ(すでに階段前で待機)に入るのはこのせいです。


搭乗記念に貰った絵はがきは、なぜかB767-300とB747-400の絵柄でした。 B747SR-100の絵はがきってどうやら無いみたいです。

貰った中の一枚に、こんなコメントが書かれていました。 シップナンバーまで書かれていて、「スーパージャンボ」に乗った良い搭乗記念&搭乗記録になりました。 (それにしてもANAのCAさんて、マニア心をくすぐるコツを知っている人が多いなぁ)















-SONIC RAIL GARDEN-

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