「きょう、あたらしいロマンスカーで」
初冬の箱根ワンデートリップ の続き


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やってきました、箱根です!

今まで何度もロマンスカーに乗っているのですが、箱根湯本で降りて観光しに来たのはこれが初めて。 今回もどこに行くか、全く行き先を決めずにここまでやって来ました。

とりあえず駅前に出てみると、ちょっと前に流行った「エヴァンゲリオン」で見慣れたあの駅舎(笑)


新宿駅で切符を買った時に貰ったクーポン付きガイドブックをパラパラとめくって、とりあえず最初の行き先を決めました。

箱根湯本駅前からバスに乗り込みます。この後もバスや登山電車に乗ることが予想されるので、バスの運転手さんから 「とざんカード」というプリペイドカードを購入しました。


バスはどんどん急勾配の山道を登っていきます。
途中、かなり道が狭くなっているところもあり、これが天下の「国道1号線」だっていうんだから 驚きです。さすがは「天下の険」と謳われた箱根なだけはあります。

箱根湯本から約10分ほどで、バスはこんな高さまで登ってきました!


箱根湯本からバスに揺られて30分。「仙石案内所前」バス停でバスを降ります。

山頂に近いこのあたりはすでに相当な標高があるのか、茨城や東京の寒さとは ケタ違いの寒さ。バスから外に出ると、肌に空気が刺さるかのような痛ささえ感じます。


向かった先はバス停すぐそばの「箱根ラリック美術館」。
フランスの著名な、宝飾設計者にしてガラス工芸家の「ルネ・ラリック」の作品を展示している美術館。

今日の今日まで「ルネ・ラリック」を知らなかった私が、なぜこの美術館を訪れたかというと・・・ ご存知の方はもうピンと来たかもしれませんね?!


ここ、ラリック美術館にはオリエント急行のサロンカーがまるまる1両運び込まれ、カフェカーとして営業しているのです。 今日はそれを見に来たのでした。

入場料はクーポンを使って割引に。中に入ってオリエント急行のことをスタッフさんに聞くと、完全予約制のカフェとして営業しているそうで、 見学だけはできなくてカフェチケットを購入する必要があるとのこと。
このカフェチケット、紅茶と小さなケーキで2,000円というバカ高さ!

どうしようか迷ったのですが・・・ここまで来て一見もせずに帰るのは勿体無いと思い、別の意味で「もったいないなぁ」と 思いつつカフェチケットを購入しました。


オリエント急行は時間による定員入れ替え制なので、時間になるまで美術館を見てまわることにしました。

館内は落ち着いた雰囲気で、ルネ・ラリックについての知識を深めることができました。 館内はもちろん全面撮影禁止なのですが、どこぞのおばちゃんが携帯のカメラでパシャリ! 「あ〜、やってるよ〜」と 思った次の瞬間、警備員がすっ飛んできておばちゃんを叱りつけ始めたのにはビックリしました。


さて、オリエント急行への乗車時間(!?)が迫ってきたので、受付カウンターへと向かいましょう。

カフェチケットをカウンターで見せて奥へ進むと・・・「VSOE」時代の荘厳な雰囲気そのままにカフェカーが 鎮座していました!


車内に入る前にビデオなどでこの車両についてのレクチャーを受けます。
揃ったメンツを見回すと・・・今日の“乗客”は初老のご夫婦やおばちゃんグループばっかりで、「若い」のは私一人。 なんか私だけスゴく浮いてました。

さて、この美術館にこの車両なのかというと、車内にルネ・ラリックが作製したガラスパネルが嵌め込まれている という関係からのことだそうです。
レクチャーのあとはパーサーさんが乗客1人1人を車内へと案内するのですが、この時も車内での注意で「撮るな」「触るな」の三連呼。 何度も同じことを言われるので、ちょっと辟易します。


車内でサーヴされるティーセットの写真すらも撮ってはいけないと言われましたので、 カウンター前に展示されていた見本の画像で失礼をば。

紅茶は苦味が無く、スッキリとした味で大変美味しかったのですが、「ガトーマロン」のほうはガッカリでした。 これで2,000円!? ぶっちゃけ、私の好きなコージーコーナーのほうが安い値段でもっと美味しいスイーツを出してるってもんです。


カフェタイムの終了後は、再び外に出てオリエント急行の車両と記念撮影。
ここでの撮影はOKなので、おばちゃんも上品なスーツを着たおじさまも、みんなガッつくように記念撮影しまくりです(気持ちは分かるぞ!)。

近くでよーく見ると、日本のブルートレインよりも深みのあるブルーで塗られているのが分かります。 光の当たり具合で、色が微妙に変化する上品な色でホレボレしちゃいます。


この車両、1988年の「オリエントエクスプレス イン ジャパン」で日本に来たことのある車両だそうです。

鈍く輝くエンブレム。一朝一夕には作り上げることのできない「年輪」が刻まれたこのエンブレムは、 いったい何人の乗客を見届け、何度の朝と夜を迎えてきたのでしょうか。














-SONIC RAIL GARDEN-

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