終焉の元祖“2階建て新幹線”
さよなら100系新幹線の旅の続き



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お弁当も食べ終わったところで、お得意の「車内探検」へと行きましょう。

まずは乗っている9号車の1階部分。こちらはグリーン個室がずらりと並んでいます。
1人用から4人用までが揃い、人数に合わせた個室がチョイスできるというのは、
一部の寝台特急や長距離フェリーを除くと公共の交通機関では、100系新幹線以外に例を見ません。
今後の新幹線車輌には「個室」という存在はありえないようで、
この100系が消えると東北新幹線に細々と走る一部の2階建て車に残るだけとなります。

新幹線の個室…。
希望の光がわずかに煌くとすれば、JR九州の800系「つばめ」が全線開業で車輌の増強がなされた時でしょうか。
それすらも10年単位で先の話ですが…。
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お隣りの8号車。
2階部分は9号車と同じくグリーン車のオープンキャビンですが、1階部分は「カフェテリア」になっています。

しかし、ご覧の通りショーケースは空っぽ。
カウンターにも人影は無く、その空間の広さゆえに寒々とした雰囲気が漂います…。

100系新幹線の供食設備といえば2階建て「食堂車」があまりにも有名ですが、
「カフェテリア」は100系新幹線が大幅に増えて、東京〜名古屋/新大阪という中距離運用もこなすようになってからに登場しました。

最盛期には100種類にも及ぶお総菜やお弁当、ライトミールなどが並び、その光景は街中のコンビニのようだったそうです。

ちなみに東京駅などのホームにある一部のお弁当屋はこのカフェテリアがモチーフとなっているので、
最盛期の「カフェテリア」の姿とダブらせては買い物して見るのもいいかも。
無人の「カフェテリア」で黙々と己の走行速度を刻みつづけるスピードメーター。

0系・200系とビュッフェで歴史を刻んできたこのスピードメーターも、300系以降は乗客の目に触れる場所での設置は無く、
この100系が事実上の最後の存在となります。
列車は小田原駅に到着。ここで数分停車して後続の列車の追い抜き待ちをする内容の放送が流れたので外に出てみました。

上り線にもちょうど300系「こだま」が入って来ました。
遠くにギラリとヘッドライトが光ったかと思うと… どんどん近づいてきてあっという間に走り去って行きました。
そのスピードにデジカメのシャッターもついていけず、ご覧のような画像に。

さらにもう1本の「ひかり」号にも追い抜かれ、1回の停車で2本の後続列車に抜かれてしまいました。
小田原駅を出るとトンネルの連続。

ふっと闇が切れ、太陽の光が車内に差し込むと車窓には海が一瞬見えました。
小田原駅から10分で熱海駅に到着。

ホームがカーブ地点に設けられているので、ご覧の通り2階建て車はダイナミックに傾いています。
熱海駅は待避線が無いので、後続列車の追い抜きはありません。

熱海駅を出ると新丹那トンネルへと突入。いよいよ関東から中部地方へと歩みを進めます。
新丹那トンネルを抜けると静岡県。そしてすぐに三島駅に到着です。

ここでも後続列車の退避待ち。
数分の後、轟音と共に700系「のぞみ」15号が走り去って行きました。
ふと足元に目をやると… ホーム上に貼られたイロトリドリのステッカー。

なにかと思ったら形式ごとの乗車目標サインでした。
3形式が揃えられていますが、じきに黄色のステッカーは不用となってしまいます。
さきほどの700系「のぞみ」号を1本退避した「こだま」号は三島駅を発車。

たしかこのあたりで富士山が見えるはずなのですが…。雲が低くかかってて見えませんでした。残念…。




      






            
-SONIC RAIL GARDEN-
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