JR北海道 キハ183系 特急「北斗」

  

本州〜北海道アクセスを昭和40年から担ってきた特急「北斗」。
「おおぞら」「おおとり」に続く第3の北海道特急で、古い歴史を持つ愛称は今も道民に親しまれています。

キハ281系・キハ283系の「スーパー」特急が道内の主役となり、国鉄時代からの183系はやや影が薄くなってきましたが、
特急「北斗」では「スーパー」特急と居並ぶ最高時速130キロで疾走、国鉄型の健在振りを見せてくれています。






グリーン車

グリーン車はなんといっても、リゾート特急のようなハイデッカー構造の大柄ボディが特徴的。
高い天井、採光も十分な大きな窓、そして「スーパー北斗」譲りの大型ハイバックシート。
室内には「国鉄型」らしい無骨な雰囲気もありますが、この余裕ある空間は「スーパー北斗」以上の優越感です。

室内は「スーパー北斗」のグリーン席と同じ型のシートを2+1の3アブレストで配置。
(実は国鉄時代に登場したばかりの頃は、小型のバケットシートを2+2で配置していました。)
インアームテーブル・フットレスト・ランバーサポートを装備していて、リクライニングはもちろんフリーストップ式。
これら、シート自体の基本スペックなどはキハ281系「スーパー北斗」のページをご覧下さいまし。

シートのゆったりさも然ることながら、一般車両よりも50センチ高い床の高さと天井にまで届きそうな巨大窓が素晴らしい!
ディーゼルの唸りも「スーパー北斗」のそれとは比べ物にならないほど静かです。(単に両者のパワー出力差かな?)
さらにおしぼりやドリンク、雑誌・新聞がツインクルレディによってサービスされる付加価値も忘れてはいません。
ちなみに1人掛け席は全て山側の設定。噴火湾を望める海側は2人掛け席になります。






普通車

「北斗」に充当されるキハ183系は、国鉄型特急車リニューアルの代名詞でもある「R55」型シートが搭載されています。
シートモケットはブラウン系統のものとなっていて、極力「スーパー北斗」普通車のイメージに近づけるようになっています。

座席のサイド側から撮った画像を見るとよく分かるのですが、座面のクッション材が1枚敷きになっていて、
座った時の「薄さ」がけっこう感じられるシートです。
バックレストも、例えば本州485系特急の「R55」と比べると若干薄くなっているように見え、
実は微妙にR55のベースからコストダウンさせている座席を搭載させているのが分かります。

ディーゼルカー特有のビビりや、エンジンフル回転時の揺れと突き上げ感が座席を通して身体にモロに伝わり、
そちら系のマニアにはたまららないスリリングさですが、一般利用者にはあまりいい印象はないでしょう。

先頭車の運転室背後にデッキは無く、客室となっていますが前(後)展望が楽しめるのは助手席側のみの2席だけ。
函館行き上り「北斗」では、先頭の1号車が指定席となるので「1号車17A・B席」なら前展望が楽しめます。
ただし、貫通路があるのと視点がかなり高いので、リゾート特急のようなダイナミックさはありません。






サニタリー デッキ
     
     

サニタリーコーナーは「あっさり」とまとめられていて、統一感があります。
先頭車を除く全ての中間車にトイレが設置されていて、全て洗面台と洋式個室のみの設定です。

グリーン車のデッキには、かつての荷物室を改装した「喫煙ブース」が設置されています。
道内特急の全面禁煙化が施行されたので、現在このスペースは立ち寄り息抜きスペースになっていることでしょう。
電話ブースは、グリーン車サニタリコーナーの一角に設置されています。

グリーン車のデッキ、「喫煙ブース」とは反対側の空間には車内販売準備室が設置されています。
この車両が登場した当初はミニビュッフェとして機能させる予定があり、カウンターからギャレーまで本格的な設備が整っています。
残念ながらそのように使われたことはほとんどなかったようで、現在は車販兼グリーン車サービス準備室となっています。








座席探訪 トップページへ  座席探訪 新幹線ページへ  座席探訪 寝台列車ページへ  座席探訪 JR北海道ページへ  座席探訪 JR東日本ページへ  座席探訪 JR東海ページへ  座席探訪 JR西日本ページへ  座席探訪 JR四国ページへ  座席探訪 JR九州ページへ  座席探訪 民鉄各社ページへ  座席探訪 海外の鉄道ページへ  座席探訪 バスページへ  座席探訪 エアラインページへ