大きな座席と白熱灯色のライト、天井の間接照明と円形抜きを施した飾りカバー。車内に入った瞬間に「グリーン車」を感じさせます。 が・・・・どうも空間全体からは「カジュアル」な雰囲気が強く感じられ、300系のような重厚さは薄いように見えます。 この軽快感は、とりわけ「新幹線のグリーン車」というだけに、好き嫌いがハッキリ分かれそうです。 座席のストライプ模様には、いい意味で東海道新幹線の「ビジネスライク」は表現されているように感じられます。 「マニア」的な視点ではつまらなそうですが、リピートして乗っているビジネスマンには、このインテリアは好評のようです。 シートピッチは標準サイズの1,160mm。天井が300系に比べ若干高くなり、通路幅も広がって、空間に余裕が生まれました。 ヘッド部分のエッジが際立っているのは、となりの席とのプライバシー感を高めるためのデザインでしょうか。 居眠り時に頭がフラフラとなっても、このヘッドレスト部分が支えとなってくれます。 リクライニングはボタンではなく、アームレスト(そで体)先端のレバーによって操作します。 ボタン式に比べて、操作性が良いように思えました。特に任意の位置で止める時にボタンよりも力を入れずに操作できます。 シートテーブルはインアームテーブルに、背面テーブルも装備。ただし、インアームテーブルは片面展開の小さなものになっています。 300系ではオーディオパネルが独特なものとなっていましたが、700系では在来特急などでも見られるデザインのものになりました。 フットレストは2面展開ですが、全展開させた際に奥の部分まで生地張りとなっているので、足全体で載せることができます。 これは収納時のためのデザインでそうなっているのだと思うのですが、表面の起伏が足裏の起伏にちょうどフィットするのがグッド! 読書灯は荷物棚の下に装備されています。 300系では壁側に取り付けられていたので、通路側席の人は使いにくそうでしたから、この変更点は良き「改善」点です。 編成によっては、デッキとの仕切りドアに近い席にパソコン用のコンセントと大型テーブルを設置した席が存在します。 ただし、これは700系の全てではなく、一部の編成に限られるので、コンセント付きに当たるかどうかは当日の運次第ということに。 乗り心地は、300系よりもずっとも良くなっています。騒音・横揺れともに300系とは比べものにならないほどに良くなりました。 ただ、やはりどこか「遊び心」に欠けるというか・・・・実用本位で無駄が無いには素晴らしいのですが、 「グリーン車に乗るぞ!」っていうワクワク感を掻き立てるものが少ないように感じられます。 N700系という「最高のグリーン席」を持った存在と同じ料金・同じ土俵では、ちょっと厳しいかなぁというのが実感です。 |
普通車の雰囲気は、座席モケットはブルー系統の明るいものを採用しているので、グリーン車同様に軽快さが感じられます。 そのため車内は、300系より爽やかな雰囲気。この全体のカラーリングは悪くないと思います。 天井の高さ、通路幅は300系より数センチ単位で広げられています。残念ながらフットレストはありません。 最近の増備車から、デッキ寄りの2人掛け席にはパソコン用のコンセントが装備されるようになりました。 しかし、それ以前の車輌が大半を占める現状では、コンセント付き車に当たる可能性はかなり低いです。 (JR西日本の700系は全ての編成にコンセント付きの区画があります) |
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サニタリーコーナーは、各奇数号車に設置されています。 車椅子での利用に対応したサニタリーや洗面台は、11号車に集約されています。 いずれも実用本位とメンテナンスのしやすさを念頭に置いた、さっぱりした雰囲気です。 16号車を除く偶数号車のデッキに電話室が設置されています。 12号車の電話室は車椅子対応型で、電話の位置が低くなっています。 7号車と11号車のグリーン車寄りには自動販売機コーナーがあります。 700系からはサービスコーナーを含めた「共食設備」と呼ばれるものは完全に廃されました。 |