2006年春、ついに「和解」の時が・・・・ 長年、日光への観光客獲得で熾烈な競争を続けてきたJR(国鉄)と東武鉄道が手を組み、 なんと双方の特急車を相互乗り入れさせて、新宿から日光・鬼怒川へ誘う新しいチャンネルの開拓へと乗り出しました。 2011年からは、成田エクスプレス車両の253系を改造した2代目直通特急が登場したため、485系は日光・鬼怒川から撤退。 その後、磐越西線の快速「あいづライナー」へと活躍の場を移しています。 |
車内はJR東日本の485系3000番台改造車によく似た雰囲気ですが、 白熱灯っぽい色合いの照明とイエローのリネン、所々で使われている木目とゴールドの意匠でオリジナリティが光ります。 座席はこれまた485系3000番台への改造などでの座席換装に使われるタイプのシートがずらり並んでいます。 フリーストップリクライニングのほか、もちろん座面スライド機能も装備。 さらに、ほぼ100%観光メインの特急への投入へ標準を絞ってか、向かい合わせでもテーブルが使えるように、 全ての座席にはアームレスト先端に収納式のミニテーブルを装着させています。 シートピッチは、JR東日本の特急用普通車にしては破格の1,100mmピッチへと拡大が図られています。 同時に運転を開始する「スペーシアきぬがわ」(東武スペーシア車両)に ユーティリティを合わせようという表れでしょうか。 シートピッチは拡大されたけど、窓の大きさは原型485系・ピッチ910mm時代のまま。座席に配置と窓割りが全く合っていません。 その反面、ごくごく一部の座席では、ものすごくワイドに窓を独り占めできる区画もあり、 乗車前の指定券購入時には、かなり“番号指名買い”をしたくなる列車です。 ちなみに座席位置と窓割りが比較的一致しているのは、以下の番号のA・D席です。 “ものすごくワイドビューな席”は、この中のどれかに隠れてます。当日までのお楽しみ。 1・3・5・6号車−3番・5番・8番・10番・13番席 2・4号車−1番・4番・6番・9番・11番・14番席 (いずれも下り特急「日光1号」「きぬがわ5号」基準。新宿行き上り列車は未調査のため、詳細不明です。) ただ、どう頑張っても「国鉄型485系」。 腰高な窓位置に、ビス隠しする気もない化粧板・・・。 バブル期生まれの完全新製車「スペーシア」と比べては、どこを取っても全然敵いません。 「スペーシア」が充てられる「スペーシアきぬがわ」号は、6号車にグリーン個室車を連結していますが、 この485系が充てられる「日光」号・「きぬがわ」号に特別車は一切なく、全車両が普通車指定席(全席指定)となっています。 国際観光地「日光」へ向かう列車ですし、数列だけでも“プレミアムコーチ”を設定してもよかったかもしれませんね。 長年のライバルが手を組んで相互乗り入れをする、記念すべき列車に充てられる車両なんですから、 もうちょっと気合いの入ったアコモデーション・インテリアのフル改装をして欲しかったかも。。。。 |
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2号車と4号車の出入り台デッキ側に荷物収納スペースが設置されています。 なぜ、全車両ではなく2号車と4号車だけに・・・・単にシートピッチ拡大で余ってしまった空間の穴埋めに設けたようです。 3号車のデッキには「サービスルーム」なる名前のマルチスペースが設置されています。 その佇まいから車掌室を改造したのがよく分かるようで、室内にはベビーベッドなどがあるらしいですが、 おそらくは車掌室をちょちょいといじっただけの、まさに業務スペース全開な雰囲気なのではないでしょうか。 もちろん、普段はカギがかかっていて気軽に使えるスペースではありません。 「利用したい時は、お気軽に車掌までにどうぞ」・・・だそうです。 編成中3ヶ所のサニタリースペースは、全て同じ仕様で統一されています。 洗面台はホワイトをベースに、ブラックでアクセントを付けたシックな装い。男女用個室は全て洋式で、和式はありません。 また、男性用個室も全てのサニタリコーナーに完備しています。 デッキはアルミ剥き出し寒々空間。照明はスポット照明のみで、昼間の走行でもデッキやサニタリコーナーはかなり暗め。 デッキ出入り台のステップはすべてスペーサーで塞がれていて、嵩上げされたホーム高さに合わせられています。 |