JR西日本 300系新幹線



1993年の「のぞみ毎時1本・博多直通運転開始」に伴い、JR西日本でも300系新幹線を製造することになりました。
JR西日本に籍を置く300系は3000番台の形式区分が付与され、JR東海のJ編成に対してF編成と呼ばれています。
超・流線型の外観はJR東海車・JR西日本車ともに同一のものですが、車内インテリアは独自の路線を敷いています。







グリーン車














JR東海の300系のグリーン車はブラウン系でしたが、JR西日本のはプレイングレーの配色で雰囲気がかなり異なります。

座席まわりの付帯装備は東海車・西日本車ともに共通化が図られていますが、細かい点で差が出ています。
読書灯のスイッチは、東海車では手元のオーディオパネルにビルトインされていますが、
西日本車では従来型のオーディオパネルを装備して、読書灯をセンターコンソールの手元に設置しています。
パッと見ではスイッチ類が多く見えるようで、上級クラスの座席の雰囲気を感じさせますが、
窓側・通路側のスイッチを押す指先が一瞬戸惑うことから、使い勝手という点では東海車仕様のほうが上のように感じました。
ちなみに読書灯自体のデザインも、微妙に両社編成で違っています。

さらに見ていくと、ヘッドレストまわりやフットレストのデザインが大きく違うことが目に付きます。
ヘッドレスト部分はJR東海編成のほうが出っ張りが大きくプライバシー感がありますが、JR西日本編成のほうはノッペリした印象。
フットレストは収納状態から、土足面→素足面で2展開で引き出せます。どちらも同じ生地が張られているのでちょっと分かりにくいです。
シートピッチは1,160mmで、当然ながら東海の編成と同じです。

300系の中では、JR東海の編成が圧倒的に多いので、JR西日本の編成に当たると「お、ちょっと違う電車に当たった」という喜びがあるかも。

 フットレストは土足面と素足面の2面展開。金属的な「剥き出し」感があり、視覚的にあまりいただけない。
 足載せ面の大きさが小さく、使い勝手はあまり良い印象を受けなかった。
 テーブルはインアーム収納タイプのみを装備し、背面収納の大型テーブルは無い。
 片面・両面の2面展開。コンパクトなサイドテーブルとして、またワイドなメインテーブルとして両方に使える。
 座席背面には小さなフックが付いている。
 コートなどをかけるにはちょっと無理があり、弁当の入ったビニール袋などを掛けておく程度に使える。
 窓下には物置として使える小さなテーブルが据え付けられている。
 ペットボトルや缶飲料、チケットや携帯電話を置いておくのにちょうどよい幅。
 読書灯のスイッチ。窓側席・通路側席のスイッチが立て並びになっているので、使う時にちょっと戸惑う。
 ちなみにJR東海の編成では、読書灯スイッチはオーディオパネルにビルトインされている。
 オーディオパネルは在来線特急などでもおなじみのタイプ。
 JR西日本の編成では、JR東海エリア走行中でも西日本のオーディオ番組が放送されている。






普通車













普通車もグリーン車同様にグレー系の色彩を採用していて、JR東海J編成の客室とは雰囲気を異なるものにしています。
一見、こちらの西日本車F編成のほうがエッジが効いているように見えますが、実のトコロそんなことは全然ありません。
座面やバックレストの薄さ、全体がヤワく見える線の細さは両社共通で、J編成でもF編成でも乗り心地は同じです。



 車椅子対応席はJR東海の編成同様に11号車に。
 車椅子対応の大型サニタリーや多目的室も11号車に設置されている。
 テーブル背面には編成内の設備案内。トイレが前・後ろのどっちが近いかなどを探るのに便利。
 編成の前後で、1号車〜8号車と9号車〜16号車の案内となっている。
 センターの肘掛けは、2人掛け席・3人掛け席とも跳ね上げ収納が可能。
 親子で並んで座る時や、子供を寝かせる時などには便利に使える。
 座面は前方が持ち上がったかたちに成形され、太腿部分をすくい上げる様な感じなっている。
 しかし、一番重心の掛かるお尻部分のクッション材が薄いので、リラックス感としての効果は正直薄い。
 壁面には収納式のフックが付いている。
 わりと高い位置にあるので、コートなどをかけておくのにも使える。








サニタリーコーナー













サニタリーコーナーは、奇数号車の東京寄りに、洗面台・和式個室・洋式個室・男性用個室がセットになって設置されています。
洋式個室には折りたたみ式のベビーベッドが設置されています。
車椅子対応の大型個室は11号車に。ドアは大型スライドドアで、個室内は手すりが設置されています。







サービスコーナー デッキ設備






    








かつて、7号車と11号車には売店を設けたサービスコーナーがありました。設備やレイアウトはJR東海のJ編成と同じです。
ショーケース脇の電照広告には、JR西日本のイメージリーダー“500系”の紹介パネルがはめ込まれていました。
現在はカウンターが撤去され、そのあとには壁が設けられて車内販売準備室に改造されています。

デッキの電話コーナーは2号車・6号車・12号車・16号車に設置されています。








座席探訪 トップページへ  座席探訪 新幹線ページへ  座席探訪 寝台列車ページへ  座席探訪 JR北海道ページへ  座席探訪 JR東日本ページへ  座席探訪 JR東海ページへ  座席探訪 JR西日本ページへ  座席探訪 JR四国ページへ  座席探訪 JR九州ページへ  座席探訪 民鉄各社ページへ  座席探訪 海外の鉄道ページへ  座席探訪 バスページへ  座席探訪 エアラインページへ