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ライブ終演後、「三ノ宮」から「新快速」に乗って「姫路」までやって来ました。
周遊きっぷの「京阪神ゾーン券」は、アーバンネットワークの西端が「西明石」なので、そこから「姫路」までは別料金。
それにしてもスゴいな、「新快速」。最高時速130Km/hですか? 関西の人がTXに乗っても格段感動しないというのも、
普段こんなスピードの電車がバンバン走っているのであれば、納得。
さて、「姫路」からは「サンライズエクスプレス」で帰京します。途中「三ノ宮」にも停車するのですが、
「サンライズエクスプレス」をキャッチするまで時間に余裕があったので「姫路」まで出迎えに来たという訳です。
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「姫路」駅を出る最終の上り列車となる「サンライズ瀬戸・出雲」。
もうすでに「新快速」などの大阪方面の列車も終電が出た後なので、ホームは大変静かです。
「サンライズエクスプレス」は、オール2階建構造の寝台電車。入線してくる姿は、なかなかにボリューム感たっぷりです。
そして、旅立ちへの期待感も!
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行きには、「銀河」号の古めかしいプルマンA寝台で、往年の「東海道ブルトレ」を楽しみましたが、
帰りの「サンライズ瀬戸」号ではA寝台個室「シングル・デラックス」をチョイス。
言うなれば、東海道ブルトレ「新旧A寝台」の乗り比べ(比べるのは無理があるか・笑)。
個室のドアを開けると・・・・そこには木目の壁とアメ色の照明が一面に。
一瞬「息を呑む」ような空間とはこのことでしょうか。
それにしても、部屋の中が電車の2階部分に相当するとは思えないほどに「広い」!!
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室内にはライティングデスクとスツール、さらに洗面台も完備。
ビジネス利用での乗客をターゲットにしたこの個室。なにかと制限の大きい寝台個室空間にしてはデスクが
かなりの大きさで、ヘタをすると街中の安ビジネスホテルよりもしっかりした「使える」大きさです。
A個室「シングル・デラックス」というと、マクラ木方向に細長い作りの部屋が多いのですが、
この個室は真四角に近い部屋で、空間利用の贅沢さに溢れています。
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ベッドはカーブガラスに沿うように、レール方向に設えられています。
ベッド幅は800mm。ほかのB個室のベッド幅が600〜700mmなのを考えると、この大きさはかなりの余裕。
しかも掛け布団は羽毛布団で、軽くてフカフカです。
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入り口ドアのほうをベッドサイドから見たところです。
とにかく一面が木目パネルとなっていて、「車内」というより、
新築アパートの一室のような「建築物」の中に居るような感覚さえ覚えます。
JR東日本の「カシオペア」の個室も同じく木目をあしらった内装になっているのですが、
あちらは角の押さえ部分やビス隠しがアルミ剥き出しの素材なので、ちょっと興ざめ。
一方この「サンライズ」では、そうした細かい部分まで壁の木目と同調色になっていて、
室内の統一感と美的センスでは大きくリードしているように感じられます。
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デスクの上には「SUNRISE EXPRESS」のロゴと朝焼けのシンボルマークが入った、
オシャレなポーチが置かれています。これはアメニティキットで、その内容物の豊富さにはオドロキ!
石鹸・ハブラシといった基本アイテムはもちろん、洗顔フォームやシューシャイン、
さらには女性利用客も考慮してレディースキットまで入っています。
その種類だけを見るなら、かの「北斗星」の「ロイヤル」で貰えるアメニティセットよりも充実しています。
さらに「シングル・デラックス」の乗客のために専用のシャワールームが車端部に設置されていて、
車内改札の際に、車掌さんからシャワーカードが1枚無料で配布されます。
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「姫路」を出て、車内改札を終えた後にシャワーに向かったのですが先客がいたのでいったん部屋に戻っていました。
A寝台車のシャワーはA個室専用なので、
室内にシャワーが利用中か空いているかが分かる表示灯でもあると便利なのですが・・・。
列車は「三ノ宮」「大阪」と停車していき、深夜帯とはいえ乗客を拾っていきます。
各駅ともやはりリーズナブルな「ノビノビ座席」の乗車口が混みあっているようでした。
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「大阪」を出た後に再びA個室専用シャワー室へ。すると今度は空いていました。車内シャワーの設備も使い慣れた感じですが、
車内で熱々のシャワーを浴びられるのはやはり嬉しいものです。
ちなみに、特に夏の頃はB寝台客も使える共用シャワーは、始発駅発車後早々にシャワーカードが売り切れることも多いそうです。
今回は、最後の停車駅「大阪」を出た後に「翌朝にもシャワーを使いたいので・・・」と車掌さんに共用シャワー用のカード購入を求めたところ、
まだかなり売れ残っているとのことで、あっさり購入できたのはラッキーでした。
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シャワーを浴びて、部屋に戻ってベッドにゴロリン・・・。
まるで自室に居るのと変わらないかのような、リラックスした開放感に、でも窓の外には流れる夜景と、聴こえてくるのは軽快でリズミカルな走行音。
「銀河」号のA寝台は、カーテン1枚で各々を仕切るだけでしたから、
車内の雑多な人たちと空間を共有しているような感覚で、言ってみれば「プライベート」なものがない緊張感のある空間でした。
「シングルデラックス」の室内で開放的な気分になると、あらためて寝台列車の「進化」を感じさせます。
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ベッドにもぐり、室内の照明を全て消して・・・・
目の前に迫り来るカーブガラスには街の夜景が、ものすごいスピードで次々と流れ去っていきます。
昨日今日の疲れから、いつしかブラインドも下げずにそのまま眠りに就いてしまいました。
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朝。窓からの明るさではなく、叩きつけるような雨音で目が覚めました。
ベッドから起き上がり窓の外に目をやると、列車は見慣れた風景−根府川橋梁−を渡っているところ。
もうあと1時間ほどで終点の「東京」です。寝台列車での移動は、まるで時空を飛び越えたかのような感覚。
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「シングル・デラックス」には小型の液晶モニターが設置されていて、NHK-BSやWOWOWなどの衛星放送を見ることができます。
朝からの大雨は何事かと思っていると、早速NHKニュースの天気予報で確認することができました。
なんでも、接近中の台風の前線が降らせている雨だとのこと。
ところどころで受信状態が悪い場所もありますが、朝のニュースや天気がリアルタイムでテレビで確認できるのはとても便利。
ビジネスでの利用なら、この個室を利用する価値もグンと高まるポイントかもしれません。
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昨晩購入したシャワーカードを持って、隣りの車輌の共用シャワールームへ。
シャワーでさっぱりしたあとは、隣接のサロンコーナーで冷たい飲み物を片手にしばらくボーッとします。
早朝のサロンはほかに人もおらず、あと1時間ほどで終点に着くとは思えないほどの静けさです。
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「あれッ?」と思ったのは、上りの「サンライズ瀬戸・出雲」って小田原から東海道貨物線に入って
いくんですね。遅延が発生すると貨物線を通り、「横浜」を経由せずに「品川」打ち切りというのはよく聞きますが、
普段から貨物線を経由して走っていたとは、何度も上り「サンライズ」に乗っていながら初めて知りました。
(ちなみに茅ヶ崎のあたりで貨物線から転線して東海道本線へと戻ります)
複々線区間ですれ違う電車に併走する電車が増えてくると、いよいよ「東京」が近いなと実感。
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途中、激しい雨模様に見舞われながらも「サンライズ瀬戸・出雲」号は定刻に「東京」駅に到着。
最古参と最新鋭のA寝台を体験しながらの「東海道・深夜の車中移動レポート」でした。
「新」では居住性の進化を感じる一方、「旧」では不便さの中にも味わい深さのようなものもあるように感じました。
夜行列車を取巻く環境の厳しさは相変わらずですが、「銀河」号・「サンライズエクスプレス」とも
多くの利用者から支持されていることを窺い知ることが出来ました。
まだまだ夜行列車とそれを運行する鉄道会社には頑張ってもらいたいところです。
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