東武鉄道のビジネスユースを担う特急「りょうもう」号。1991年に最初の200系編成が出てから早20余年が経ちました。 100系「スペーシア」がスカイツリー仕様に大変身する一方で、りょうもう号には特に何の音沙汰も無くスカイツリーフィーバーから置いてきぼり状態でしたが・・・ 2014年末に、座席を全く新しいデザインのものに交換したリニューアル編成が登場して、りょうもう号もようやく時代の波に乗る時がやってきました! |
東武の200系といえば、あの1720系デラックスロマンスカー(DRC)から流用したものから、様々な座席が入り混じって走っていることで有名ですが、 「いよいよ」というか「ようやく」というか、座席を現代レベルに合わせたものに統一されるように動き出したようです。 もっとも、このリニューアルで「あと200系を何年使い続ける気なのか?」という思いがよぎるのもまた事実。 2014年の年末あたりに、206F編成にこのリニューアル(と言っても座席が交換されただけ)が施されて出てきたようです。 その後は、一気に座席交換が進むのかと思いきや、「ぼちぼち」といったスピードでリニューアルされた編成が出てきている模様。 (画像は205Fで、2015年8月に撮影) フリーストップ式のリクライニングシートに換装され、座席のカバーはこれまでの茶色に近いローズ色から、幾何学模様を織り込んだ柄になりました。 リクライニング量は残念ながら、ごくわずかという感じでしか倒れません。 このあたりは、以前の座席(DRCのお下がりも含めて)のほうがもっと傾斜量が大きくて深く腰掛けることができてたような気がします。 肘掛もちゃっちぃものになっちゃったなという印象で、見た目の重厚さはモケット柄の色だけで、ずいぶんと安っぽい椅子に変わっちゃったというのが本音の感想。 座席背面には折り畳み式の収納テーブルが、さらに座席間にはセンターアームレストが特急りょうもう号では「初めて」装備されました。 やっと人並みの「ビジネス特急」の居住性になれました。 東武特急伝統の、壁面に収納する横長の折り畳みテーブルも撤去されることなく引き続き装着されています。 このビジネス特急で、ごくたまに見られるレジャーユースで席を向かい合わせにしている時には、この伝統のテーブルはやはり便利に活用されています。 今回乗車して途中駅で下車する際に驚いたのですが、なぜか座席下部の回転レバーを踏んでもリクライニングが自動的に元に戻りません。 リクライニングを戻すにはボタンを押して操作するしかないようで、浅草駅での折り返しの清掃時には大変な労力なんじゃないかな、と。 これまでの200系・250系ではあった、足元のフットレストが座席交換によって無くなってしまいました。 もっとも、シートピッチ985mmではこれまでのフットレストも「あんなり必要ないかな」という感じでしたから、特に不快さは感じません。 |
3号車のデッキには車椅子対応の大型トイレと、その向かいには飲料の自動販売機が設置されています。 自動販売機の脇の小さなカウンターは、以前に車内公衆電話があった時の名残です。 現在は、特に何のスペースとしても案内はされていませんが、今では携帯電話スペースといったような使い方が一般的でしょうか。 飲料の自動販売機は1号車と6号車のデッキにもあり、およそ2両に1ヶ所の割合で自動販売機があるという、昨今珍しいインフレサービス。 ただ、自動販売機の価格は市価よりやや高めとなっています。 車椅子対応の大型トイレは洋式トイレとなっていて、おむつ交換用の折り畳み式ベビーベッドも設置されています。 トイレは1号車と6号車にもありますが、こちらは今となっては「え?今時こんなトイレなの?」と思ってしまう和式トイレとなっています。 |