東武鉄道 1720系デラックスロマンスカー「DRC」
(東武博物館/岩槻公園 保存車輌)


  

1960年の登場から、1991年の引退まで東武の女王として君臨しつづけた「DRC」
引退後は、編成での保存もされることなく、廃車されるか個人事業主向けに売却されていきました。
床下の機器などは一部が200系「りょうもう」に流用されて、現在も生き続けています。

日産“セドリック”にもよく似た印象の先頭車が、「東武博物館」と「岩槻公園」で保存中。
車内内部も、座席などを往時の雰囲気そのままに残されています。



「東武博物館」の保存車は、展示場所の確保の点からカットモデルとなっています。
保存車は「モハ1721」。昭和35年8月製造の1721F編成で浅草方先頭を務めました。
1720系デラックスロマンスカーとして初めて製造された記念すべき車輌です。

「岩槻公園」では、1両まるまる保存されています。こちらの保存車は「モハ1726」。
「東武博物館」の保存車と同じく1721F編成で、日光方の先頭車を務めました。

どちらの保存車も車内に立ち入る事が出来、往年の「東武の女王」の雰囲気を楽しめます。
(ただし「岩槻公園」の保存車は公開時間に制限あり。)






普通車

リクライニングはフリーストップではなく、3段階式。当時としては「座席が倒せる」というだけで最高の設備でした。
窓下の折り畳みテーブルは、5700系以降の「東武特急」の象徴ですね。

シートピッチは、1100mm。登場当時はもちろん、現在の特急を含めても普通車としては、驚異的な広さのシートピッチです。
フットレストも登場当時から装備。靴を脱いで伸せる面には、モケットと同じ生地が張られています。
このモケットは「コロナドオレンジ」という独特なカラーを採用しています。

日本の鉄道史上にも燦然と輝く「DRC」がこのようなかたちでしか保存されていないのは残念でなりません。
もはや実車が残っていないので、どうしようもありませんが・・・。
博物館の展示の一部としてでもいいので、ジュークボックスのあった「サロン」を再現できないものかと思います。








運転席

 「東武博物館」の保存車は運転席に立ち入る事はできません。
 透明アクリル板の向こうに見ることはできます。
 一方「岩槻公園」の保存車は運転席に立ち入ることができます。





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