岡山側の「新岡山港」、小豆島側の「土庄港」のどちらも、「おりんぴあ どりーむ」への乗下船の際は車両甲板からとなります。 (ちなみに、港への出入りの関係で、新岡山港での乗下船は船首側、土庄港での乗下船は船尾側からとなっています。) 1階甲板に入ると外壁側にすぐ階段があり、一般乗客はここから2階の客室デッキへと上ります。 甲板中央には2階客室に直行するバリアフリーエレベーターも設置されていますので、車椅子での乗船ももちろん可能です。 「おりんぴあ どりーむ」の車両搭載能力は、普通乗用車で70台、50人乗り観光バスで12台が、この1階甲板に収容できます。 (同船内で配布されている紹介冊子による情報。公式サイトでは「乗用車60台・観光バス9台」となっています。) |
1階車両甲板から階段で上がってくると、2階パッセンジャーデッキの外周デッキに出ます。 すぐに大きな窓の内側に明るくオシャレな客室が見えますが、客室の入り口は船体の真ん中なので、そこまでさらに歩きましょう。 さっそく木製のベンチや、ロゴマークを活かしたデザインなど、ドーンデザインならではのインテリアが目に入ってきます。 海上に出ると、このデッキのすぐ目の前はに広がるのは、波しぶきが気持ちいい大海原です! |
2階の客室にはいろんなタイプの座席が並んでいますが、一番客席数が多いメインシートがこのタイプのシートです。 座席はJR九州800系新幹線やJR九州885系などで、ドーンデザイン+JR九州と結びつきの強い「住江工業」製。 ソデ体・背面は木製品を加工したもので、すでにJR九州の800系新幹線「つばめ」でおなじみのもの。 座席カバーは、ドーンデザインによる明るく派手な柄で、おおまかに分けて3種類のデザイン柄が使われています。 この座席はリクライニング機構を備えていません。デフォルトの状態で若干の傾斜が付けられています。 座席周辺の付帯装備としては、シートテーブルなどもなく、唯一「ドリンクホルダー」があるのみ。 背面バックレストはそんなに高くなく、一般的な大人の背丈で背中までを支える程度の高さです。 そのため、客室全体がとても広々としていて、側面窓の大きさともあいまって、空間全体が開放感にあふれています。 |
メイン客室のさらに先の、最前部には180度のパノラマを可能にした展望席が設けられています。 客室左右にサロン風の丸テーブルを囲んだベンチシートを配し、真正面には前を向いた1人掛けシートを。 ここにはイベント用と思われる木製ピアノが1台と、小さなバゲージラックが置かれています。 |
ちょうど客室の中心部にあるのがコンパートメント席。 座席はメイン客席のものより背が高く、おそらく800系新幹線の座席と同等のものだと思われます。 2人掛け用の椅子がボックス型に配置され、一部には真ん中にテーブルが設置されている席もあります。 車椅子対応席を兼ねているのでボックス間のピッチはかなり広く、4人いっぱいで座っても窮屈さはなさそうです。 |
コンパートメント席とラウンジコーナーの間にあるのが、このサロン風の客席です。 ベンチシートと1人掛け席が向き合って配置され、売店がすぐそこなのでグループ乗船でワイワイやるのに適しています。 1階車両甲板のバリアフリーエレベーターで上がってくると、この席の目の前となります。 壁側には赤茶色の塗り壁が施され、ドーンデザイン水戸岡鋭治氏の「和」をテーマにしたアートワークが飾られています。 |
2階客室の最後方は、軽食やドリンクを提供する「ラウンジコーナー」と、お菓子やお土産品を扱う「ショップ」となっています。 「ラウンジ」はパントリーにしっかりした設備が整えられていて、「うどん」「カレー」「ピラフ」などを出しています。 手前側がカウンター席、その奥にはラウンジ席があり、窓の外の大海原を眺めながらの食事は、より美味しく感じられるハズ! なお、朝の便と夜の便では「ラウンジ」と「ショップ」の営業は行われていません。 営業時間外を考慮して、「ショップ」脇には飲み物とアイスクリームの自動販売機が設置されています。 |
トイレスペースは客室最後方部、ラウンジスペースのちょうど反対側にまとめて配置されています。 入り口には暖簾がかかり、「トイレ」とは思えない明るい雰囲気です。 もちろん、男性用・女性用に分かれており、船内図によると女性用のほうの洗面台はかなりゆったりしていそうな感じです。 (画像はもちろん、全て男性用サニタリーのものです。) 車椅子対応のバリヤフリー個室は、限られた空間を惜しげもなく思い切り使った広々サイズ。 折りたたみ式のベビーベッドも完備され、ちゃんと「おむつ用ダストボックス」まで設置されています。 |
3階は、短い航海旅行のひとときを、より楽しいものにしてくれる開放デッキ。 ここにはエンジンの余熱を活用した「足湯」が設置されていて、無料で使うことができます。 流れ行く海を見ながら、足を湯に使ってリラクゼーションという、ちょっと不思議な気分が味わえます。 足湯の後に足を拭くスペースもちゃんとあり、タオルは2階の「ショップ」で販売されています。(1枚100円) (荒天時や朝夜の便では「足湯」サービスは行われていません。) 3階の船首部分には操舵室があり、大きな窓から中の様子が見えます。 船のメカニック部分に興味のある人には、秘密めいた操舵室の中が垣間見えるファン垂涎のフェリーかも? |
3階のさらに上、4階にも乗客用のフリースペースがあり、「展望デッキ」となっています。 船の操舵板を模したモニュメントが設置されていて、ここに立てば船長さん気分になれるかも?! 過去には、ここでライブイベントなども催されたことがあるそうです。 |