1993年に登場した10000系「ニューレッドアロー」。新宿線に新設された特急「小江戸」号で活躍を始めました。 その後、池袋線・秩父線の「ちちぶ」号・「むさし」号へも進出。初代「レッドアロー」の5000系を置き換えるように活躍の場を広げました。 2003年に1編成が増備されましたが、初期導入から10年が経っていることから、内装・走行装備を変更した車両となりました。 特に内装面では座席そのものがそれまでとは全く違うものが搭載され、細かな客室装備・設備にも変更された点が見られました。 新編成が登場した2003年から既存編成も車内更新が行われ、次々と新編成に合わせた新しい装いの客室に変身。 現在は全ての「ニューレッドアロー」号が車内更新を終え、ここで紹介する仕様の客室になっています。 |
客室内は水色のヘッドカバーが掛けられたブルーの座席が並び、爽快感のある雰囲気。 車内に一歩踏み込んだ瞬間に、ハッと目が覚めるような感覚になります。 シートピッチはこれまでと同じ1,070mmとなっているので、座席は交換されても窓割りが合わない区画というのはありません。 座席はJR東日本のE257系などですでにお馴染みとなったタイプの座席。小糸工業製です。 ただ、座面スライド機能は有しておらず、リクライニング機構のみ。 アームレスト先端が座面スライドを有したタイプと同じ大きさなので、E257系などに乗りなれていると何となくヘンな感じです。 また、ソデ体部分のデザインもE257系などとは異なっており、細かく見ると西武特急向けの独自のデザインの座席となっています。 座席背面には収納テーブルと網袋、ドリンクホルダーが装備されています。 このあたりはJR東日本の最近の特急車や首都圏の普通グリーン車などで見慣れた配置。座席として、一種の「完成形」と感じられます。 座席下部にはフットレスト・バーを、これまでと同様に装備。清掃時の拭き取りのしやすさを考慮してか、上に持ち上げることができます。 車椅子対応席は1号車に。事前購入はブロックが掛けられていて、おそらく前売りが満席直前か満席後に開放されると思われます。 しかし指定券を買わずに乗る乗客も多く、そういった乗客が車内で精算した後にここに陣取るというケースが多く見かけられます。 喫煙車が4号車にありましたが、2006年10月に全面禁煙になりました。 しかし編成によっては4号車は壁面のヤニ汚れが取り切れておらず、若干黄ばんだように見える車両もあります。 (テーブル面のステッカー及び網袋内のパンフレットは、小型ノートPCの宣伝によるものです。) |
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サニタリーコーナーは、これまどと同じく1号車と7号車のデッキに。 1号車は車椅子用の大型洋式トイレと男性用トイレ、洗面台。7号車は和式トイレと男性用トイレ、洗面台。 飲料の自動販売機は1号車と7号車に、カード専用電話は1号車に設置されています。 デッキの壁面は、これまでのベージュ系からブルー系のものに取り替えられ、印象が大きく変わりました。 |
2009年3月から9月まで放映のNHK連続テレビ小説「つばさ」。 物語の舞台がレッドアロー「小江戸」号の終点である埼玉県川越市であることから、「つばさ」のラッピングトレインが登場しました。 ボディの各所に「つばさ」のヒロイン・多部未華子さんやドラマ出演者、番組タイトルのロゴがシール貼りされています。 ラッピングは基本的に新宿線運用に入る10111F編成に施され、「小江戸」号に乗ればこの“多部ちゃん特急”に会えるかも?! |