車内は、基本的に全てが「小田急ロマンスカーHiSE」時代のままのインテリアとなっています。 ハイデッカースタイルの客室に、非リクライニングのロマンスシートがピッチ970mmで並んでいます。 窓下に取り付けられた折りたたみ式の長テーブル、そのテーブルの影にある栓抜きも以前のまま健在です。 座席下部、足元にあるフットレストバーも撤去されずにそのまま残されています。 ヘッド部分に掛けられたリネンは、長電の広告が入ったビニール製のものに交換されています。 ほぼ「ロマンスカー」時代のアコモのままで、特急料金が100円という安さには申し訳ないような気にさえなります。 画像は「S1編成」(小田急時代のHiSE第2編成)。 もう1つの「S2編成」(HiSE第4編成)の座席は、背面に収納テーブルとカップホルダーがあり、2編成で設備に若干の差があります。 |
こちらは「展望席」。チェリーピンクとアクアブルーのカラフルなモケットに、初期のHiSEを思い出す小田急ファンも多いでしょう。 小田急時代には熾烈なチケット争奪戦が繰り広げられた展望席も、長野電鉄ではなんと「自由席」。 しかも特急料金も一律100円で、展望席用の特別料金も設定されていないという大サービスっぷりです。 最前列と4列目は固定式。2・3列目は回転式となっていますが、この席で座席を向かい合わせに回転させている人は稀です。 展望室へと足を踏み入れる手前、天井の運転室カバー部分にはブルーリボン賞受賞プレートが誇らしげに残されています。 |
デッキ部分も見た目には小田急時代のままですが、ドア部には氷結防止にヒーターが追加装備されています。 また、当然ながら、デッキ仕切りドアに貼られていた「OER」のロゴが入った百合のエンブレムは撤去されています。 展望席側の出入り口にあるジャンプシートには、「介助者席」をアピールする注意喚起のシールが貼られています。 車椅子対応席は設置されていないのですが、展望席側出入り台にはホームとの段差が無いことから、 このジャンプシートを介助者席、このスペースそのものを車椅子対応スペースとしているようです。 また、このスペースにはマガジンラックが設置され、フリーペーパーや車内貸し出し専用の観光雑誌が置かれています。 運転士さんの運転席への出入りは、以前と同じくステップと収納ハシゴを使っての出入り。 ちなみに注目(?)のミュージックホーンは、長野電鉄向けの改造時に撤去されているそうです。 |