長野電鉄 1000形 特急ゆけむり

 

「小田急ロマンスカー」といえば、日本全国の鉄道好きなチビっ子で知らない子はいないほどの鉄道界のスター。
そんなスーパースターが地元の電車として走り出したとあれば、地元が沸きに沸くのも当然のハナシ。

19年間、走り慣れた相模路と箱根の山に別れを告げて、小田急10000形HiSEがやって来たのは長野の北信濃路。
4両の短い編成に生まれ変わったものの、アイデンティティである「展望席」はそのままに。
2006年12月、新天地「長野電鉄」で新しい歴史へと歩みだしました

「さらば、はこねの山々よ。 いざ、ゆけむり香る湯田中へと向かい、走り出さん」




レギュラーシート









車内は、基本的に全てが「小田急ロマンスカーHiSE」時代のままのインテリアとなっています。
ハイデッカースタイルの客室に、非リクライニングのロマンスシートがピッチ970mmで並んでいます。
窓下に取り付けられた折りたたみ式の長テーブル、そのテーブルの影にある栓抜きも以前のまま健在です。
座席下部、足元にあるフットレストバーも撤去されずにそのまま残されています。
ヘッド部分に掛けられたリネンは、長電の広告が入ったビニール製のものに交換されています。

ほぼ「ロマンスカー」時代のアコモのままで、特急料金が100円という安さには申し訳ないような気にさえなります。

画像は「S1編成」(小田急時代のHiSE第2編成)。
もう1つの「S2編成」(HiSE第4編成)の座席は、背面に収納テーブルとカップホルダーがあり、2編成で設備に若干の差があります。








こちらは「展望席」。チェリーピンクとアクアブルーのカラフルなモケットに、初期のHiSEを思い出す小田急ファンも多いでしょう。
小田急時代には熾烈なチケット争奪戦が繰り広げられた展望席も、長野電鉄ではなんと「自由席」。
しかも特急料金も一律100円で、展望席用の特別料金も設定されていないという大サービスっぷりです。

最前列と4列目は固定式。2・3列目は回転式となっていますが、この席で座席を向かい合わせに回転させている人は稀です。
展望室へと足を踏み入れる手前、天井の運転室カバー部分にはブルーリボン賞受賞プレートが誇らしげに残されています。









デッキ設備










デッキ部分も見た目には小田急時代のままですが、ドア部には氷結防止にヒーターが追加装備されています。
また、当然ながら、デッキ仕切りドアに貼られていた「OER」のロゴが入った百合のエンブレムは撤去されています。

展望席側の出入り口にあるジャンプシートには、「介助者席」をアピールする注意喚起のシールが貼られています。
車椅子対応席は設置されていないのですが、展望席側出入り台にはホームとの段差が無いことから、
このジャンプシートを介助者席、このスペースそのものを車椅子対応スペースとしているようです。
また、このスペースにはマガジンラックが設置され、フリーペーパーや車内貸し出し専用の観光雑誌が置かれています。

運転士さんの運転席への出入りは、以前と同じくステップと収納ハシゴを使っての出入り。
ちなみに注目(?)のミュージックホーンは、長野電鉄向けの改造時に撤去されているそうです。






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