ヘッド部分が強調された形状の座席、四隅が丸い枠の窓、奥行きが途切れ途切れの荷物棚。 これまで乗ってきたいろんな特急列車やロマンスカーのどれにも似ていない、客室全景からはそんな独特な雰囲気が感じられました。 座席は着座位置が若干低めですが、座面・背面ともクッションがフカッとしていてなかなかの居心地。 350円の特別料金では申し訳ないような気になってしまう、「日常の中のちょっとした贅沢」が味わえます。 どことなく「頭でっかち」に見えるのは、ヘッド部分にわりと大きめのピローを装備しているから。 座席はパッと見がなんとなく安っぽいフォルムに感じられるのですが、実は隠れた実力を持った座席です。 リクライニング角度は・・・・申し訳なさ程度に倒れます。元々が長時間乗車を考慮した電車ではないですしネ。 シートピッチは1,000mm。足元が結構広く感じられ、前席の足元にはフットレストバーも装備されています。 テーブルは背面収納・アームレスト収納とも未装備で、窓側にある小さなテーブルだけが唯一となります。 名鉄らしい独特さが炸裂しているのが、窓下の化粧板のヘコみ。これは窓側席のアームレストに掛けた腕が壁に干渉しない設計。 そして各席に設けられた窓下の小さなゴミ箱。これは、初めて見たときかなりビックリでした。 折り返しの際のお掃除が大変そうとか余計な心配してしまいますが、手元にゴミ箱があるのは意外と便利なのです。 展望席は2+2が5列で、合計10席。一般席とはデッキで仕切られるので、展望席は独立した客室になっています。 座席は、後方席からも前方視界を広げようということで背もたれがかなり低いです。 ヘッドレストは可動式。最初上下に動くのかと思っていじってみたら動きませんでした。 実はヘッド部分を押し出すことで「クルン!」と回転して、ヘッド部分の高さが高くなるという変わった動きを見せてくれました。 (最後列のみ一般席と同じタイプの座席で、ヘッド部分は非可動。ピローが装着されています。) |
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4両全車特別車編成の3号車にはサニタリーコーナーが設置されており、洗面台と和式個室からなるコンパクトな設備。 洗面台はピンクのシンクに、鏡には花柄のモチーフが入れられていて、登場した頃のオシャレさを感じさせます。 さらにエアータオル(手拭乾燥機)や小物置きも設置されていることから、全体的に女性を意識したデザインのよう。 デッキの乗降ドアは内側に折り畳まれて開く2枚折りドアで、停車駅のたびに車内放送でドアに注意の案内が流れます。 飲み物の自動販売機は2号車に。わりと大きめの自販機で、飲み物の種類が多いラインナップにはちょっと驚きです。 自販機の対面には空白の謎のスペース。ここは以前カード式電話機が設置されていましたが、現在は撤去されています。 2号車の自販機とは反対側のデッキには車掌室。車掌室とはいっても、個室形態ではなくデッキ直結の「車掌台」タイプ。 いちおう、通路との簡単な仕切りは付いているようですが、普通なら中を窺えないような秘密めいた設備の「車掌室」が、 こんなにオープンに設置されているのには、初めて乗った時にはかなりカルチャーショックを受けました。 |