3ドアの「通勤型」と転換クロスシートの「特急型」を折衷させた仕様の車内。 インテリアのカラーコードも「青」「シルバー」「白」を組み合わせて、デザインコンセプトに合わせられています。 ドア間の転換シートは2+1の配置。通路が広く、全景で見ると車内はかなり広々として見えます。 車端部はバケットタイプのロングシート。背もたれ部分に一人当たりの着席幅を明確にする「円弧」の切れ込みが入っています。 運転席直後の席は「展望席」となっていて、ここは2+2で転換シートが配置されています。 座席には、表皮に「東レ」社のマイクロファイバー新素材「エクセーヌ」を使用。鉄道車両では初お目見えということで話題になりました。 感触がそれまでのモケットや織物とは違い、スエード風の独特なもの。直接触った時に、なんともいえない不思議な触感です。 ただ、逆撫でした時に表面が立ってしまってしまうのもスエード譲りで、一見すると「汚れ」のように見えてしまうのが欠点かも。 転換シートは1人掛けより2人掛けの方が掛け心地が良いように感じました。 1人掛けの方は、座面のクッションがかなり沈み込みます。「柔らかい」というより「腰が沈んで、はまってしまう」という感じ。 2人掛けの方は、座った時に表面が外側で沈み込みを抑えるような「張り」があり、腰がはまりこんでしまうような感じがありません。 (とはいえ、1人で乗る時はやっぱり1人掛けの方が気分的に快適なんですけど) ちなみにこの車両、不思議なことに座り心地に関しては、転換クロスシートよりロングシートのほうが快適でした。 このロングシート、一見なんてことないバケットシートなんですが、柔らかさと座った時のバランスがすごく良かったです。 座席の各部の数値は、カタログ上での数値は以下の通り。 転換クロスシートのシートピッチ・・920mm。 転換クロスシートの端部ピッチ・・・570mm。 展望席部のクロスシートピッチ・・・635mm。 1人掛け席の座席幅465mm、2人掛け席の座席幅450mm、ロングシートの1人分の幅470mm。 車内にも「円弧」のデザインがあちこちに反映されていて、通勤タイプの車両ながら、どこか「優雅」さが漂います。 |
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各乗降ドアの上部には液晶ディスプレイによる情報表示装置を設置。大きな文字とスクロールする停車駅案内はとても分かりやすいです。 行き先や停車駅表示のほか、ニュースなども流れます。 このディスプレイ、天井蛍光灯からの光の映り込みが激しく、どの角度・高さで見ても見難くなってしまう部分があるのが難点。 モニターに被る部分の蛍光灯にはカバーを付けるか、でなければ蛍光灯の取り付け位置そのものを変えないと解消されなさそうです。 客室部とデッキ部を仕切る部分には、立ち客が寄りかかれるように、座席と同じ「エクセーヌ」を使ったクッション材が張られています。 手すりもデザインコンセプトの「円弧」をイメージしたものとなっていて、使い勝手のよさと見た目の美しさを両立させています。 各車両とも「車椅子用スペース」が大きくとられていて、そのスペースには必ず「非常通報装置」を併設しています。 車両間の連結部を繋ぐ貫通ドアは、8000系特急車両と同じセンサー式の自動ドア。取っ手に触れるとドアが開く仕組みになっています。 |