山形新幹線で活躍してきた400系新幹線の置き換え用に登場した、新型「つばさ」。 先に3編成が登場していたE3系1000番台に続いて、今回もE3系のニューバージョンでの登場となりました。 わずか半年ほどの間で400系のほとんどの編成を置き換えて、すでに山形新幹線「つばさ」の代表車両として活躍中です。 |
グリーン席です。「やはり」というか、「当然」というか・・・・横4列のグリーン席になってしまいました。 400系を置き換えるために登場したこの新型車両。 横3列のどっしりした、ゆとりある400系のグリーン席を継承することは叶いませんでした。残念。 シートピッチは1,160mmで、標準的なグリーン席のシートピッチとなっています。 横4列・ストーン調の座席・ストライプ模様の床・・・・「こまち」「つばさ」で見慣れたE3系列新幹線のグリーン車イメージを強く感じさせる内装。 しかし、この車両ではいろんな設備が追加されていて、これまでのE3系とはかなり異なるものとなっています。 座席足元のフットレストが姿を消し、足を支える設備がレッグレストに変わりました。 肘掛内側のスイッチで展開・収納が行え、電動式でゆっくりと動くので自分の最も寛げる角度で展開させる事ができます。 センターアームレストの先端には電源コンセントが装備され、2つ口が用意されているので「全席コンセント付き」となっています。 電源はAC100V、50Hzで2アンペアの容量となっていて、ノートパソコンの電源ポートや、携帯電話やiPodなどの充電が主用途。 テーブルは背面収納とインアーム収納の2タイプを装備し、用途に合わせて好きな方を選んで使う事ができます。 パソコンを使うなら背面テーブルを。A4大のノートパソコンが置けるワイド幅になっています。テーブルは最大重量5Kgまで。 ちょっとした食事ならインアームテーブル。飲み物を置いておくなら、背面テーブル下のドリンクホルダーが便利です。 グリーン車座席:シートインプレッション |
濃い目の朱色とブラックのツートンカラーの座席が整然と並ぶ普通車。 特に座席上部の赤系基調のカラーリングは、車内に入った瞬間にかなり目に鮮烈に映り、強く印象に残ります。 この赤は、山形新幹線沿線の特産品である「紅花」「サクランボ」をイメージしたものだそうです。 これまでの山形新幹線の400系・E3系1000番台では、指定席はピッチ980mm・自由席はピッチ910mmで差別化を図っていましたが、 今回のこの車両では指定席・自由席ともシートピッチが980mmに統一されました。 自由席では着席定員が若干減ることになりましたが、座った時に足元に広がるゆとりが増したことは喜ばしいことです。 リクライニングは、背もたれが倒れるのと座面がスライドする2way展開。JR東日本の新型特急車では、もはや当然の設備です。 窓側下部にはコンセントが1つ口設置されています。位置的に通路側席の乗客には使いにくく、不公平感があるのが残念なところ。 ちなみにデッキ寄りでデッキを向いた位置での席では、壁面に大形テーブルと一緒にコンセントが通路側にも設置されています。 座席背面には収納テーブルマガジンポケットとドリンクホルダー。上部には収納フックが装備されています。 座席足元には跳ね上げ収納式のフットレスト。 天井荷物棚下には読書等も。グリーン席同様に、電球タイプからLED照明に変わって照度がかなりアップしました。 車椅子対応席は12号車の東京寄りに1席が設置されています。回転時は通路向きでの固定はできません。 普通車座席:シートインプレッション |
サニタリーは11・13・15・16号車の新庄方に設置されています。各箇所とも洗面室と男性用個室と洋式個室。和式個室はありません。 (15号車は洗面室と洋式個室のみ) いずれも洋式個室には収納式のベビーベッドが設置されています。 洗面台は温水全自動給水。ハンドウォッシュ・乾燥温風も手をかざすだけでセンサーによって自動的に動き出します。 特に乾燥温風はこれまでの洗面台の弱い風に比べてかなり強力になり、温風だけで手を乾かすことができるようになりました。 サニタリースペースはいずれも、照明が暗い上にアルミパネルを多用しているのでムーディーな雰囲気です。 ちなみに洗面室の物掛けフックは山形鋳物。サクランボの柄が入っていて、ここでもさりげなく地域性をアピール。 11号車(グリーン車)のサニタリースペースは車椅子対応となっています。 大形の洋式個室にはウォッシュトイレが設置されており、このほかにもベビーベッド、着替え用の踏み台も設置されています。 通路を挟んで対面には、車椅子のままでも使える幅広の大形洗面台が設置されています。 |
11号車と12号車のデッキドアは車椅子対応で幅が広めになっています。 カード式の公衆電話は13号車と16号車に。AEDは13号車に設置されています。 スキー板やスノーボード収納を主目的としているであろう、縦長の荷物置き場は12・14・15・16・17号車に。 全てのデッキには、防犯目的の監視カメラがドア上部に設置されています。 11号車グリーン車のデッキの手すりは山形鋳物製。サクランボの模様が入れられていて、ちょっとシャレた演出です。 乗降ドア脇の行先表示機はフルカラーLED。列車名・行先を日本語/英語で交互に表示するほか、停車駅などもスクロール表示。 |