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1993年の255系投入後も残っていた183系・189系の置き換え用に導入されたのがE257系500番台です。 |
中央本線特急の「あずさ」「かいじ」で導入済みだったE257系を、房総向けに改良。 基本編成を5両として、グリーン車無しの全車普通車のモノクラス仕様。 外観は、菜の花や海をイメージした房総らしいカラーリングになりました。 2004年10月から「わかしお」「さざなみ」で運転を開始。 昼間は5両、朝夕は2編成繋げた10両で、フレキシブルな増解結が行われました。 2005年に大量増備が行われ、同年12月からは「しおさい」「あやめ」にも投入を開始。 これにより、房総地区の183系・189系は全廃となりました。 しかし、房総エリアの高速道路延伸・拡充によって利用者はマイカーや高速バスへシフト。 特に内房線特急「さざなみ」は利用率の低下に歯止めが掛からず、年々運転本数が減少。 結果、房総のE257系は運用が縮小し、余剰が増えていく一方でした。 その後は休日や連休の行楽列車や、臨時列車への充当に使われるようになっていきます。 現在では「踊り子」用の2500番台や、高崎線特急や波動用の5500番台に改造が進み、 500番台のオリジナルの姿で残るのは、全盛期の約半分の10編成となっています。 エクステリア・インテリアデザイン:GK Design Group, Inc. (撮影時期:2004年・2006年) |
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255系「房総ビューエクスプレス」ではグリーン車と普通車の2クラス設定でしたが、E257系500番台では普通車のみのモノクラスに。 客室内にはブルーの座席が並び、さわやかな雰囲気。 房総へ向かうリゾート利用客にも通勤特急として利用する乗客にも満足してもらえるようなイメージでまとめた客室を目指したそうです。 荷物棚上部の天井部分にはアクセントカラーが付けられ、1・3・5号車は「イエロー」を、2・4号車は「ブルー」のラインが入っています。 2タイプのイメージカラーを設定することで、リピートして乗る場合でも違った雰囲気の客室が楽しめます。 座席はフリーストップリクライニング方式で、座面スライド機構も備えています。 シートピッチは960mmで、座席の台脚が中心の1本足支えとなっているので、前座席の下に足を思い切り伸ばすことができます。 座席背面には収納テーブルのほか、ドリンクホルダーと網ポケット、ビニル袋などをぶら下げておける小さなフックが装備されています。 255系ではテーブルはインアーム収納式となっていたので、座席を向かい合わせにした時もテーブルが使えましたが、 E257系では背面収納テーブルとなったので、向かい合わせにした際にはテーブルが使えなくなってしまいました。 |
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サニタリースペースは、E257系「あずさ」と同様にアルミパネルを多用した、メタリックな雰囲気になっています。 「255系」では男性用トイレがブルー1色で強烈な印象でしたが、E257系では洗面台が深海ブルーで彩られています。 車椅子対応のサニタリーは2号車に集中して配置。収納式のベビーベッドを備えています。 |
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2号車デッキに「多目的室」。簡易ベッドになるソファーなどは、今までの特急車の装備と全く同じ物です。 デッキはブルーとイエローの曲面壁が目立ち、全体的にライトで柔らかい印象。3号車デッキに電話ブースがあります。 運転室の直後はガラス張りになっていて、貫通路を持つ設計ながらに、なかなか迫力ある前面展望が楽しめます。 この運転室直後のデッキには足元に、用途不明の小さなステップがあります。 子供がここに足を掛けて前展望を見やすいように・・・という配慮でしょうか。 両端のコックピットの後ろはガラスで仕切られているので、前方の視界は良好。 コックピットデザインは、ほぼ「あずさ」車の貫通先頭車のコックピットを踏襲しています。 |