青森県と岩手県をまたがって走る八戸線に、走るレストランカー「東北エモーション」が誕生しました。 三陸海岸沿いの風光明媚な景色を眺めながら、東北の食材を使った食事が楽しめます。 車内の随所も東北地方の伝統工芸品をモチーフにしていて、列車丸ごと、まさに「東北のエモーション(感動)」の旅。 「東北エモーション」の乗車チケットは駅の窓口での一般販売はされておらず、旅行センターでツアーに申し込むスタイルになっています。 八戸→久慈の下り列車は「ランチコース」、久慈→八戸の上り列車は「デザートブッフェコース」と、往復で食事内容が異なります。 (ここでご紹介する写真・食事内容は、2014年4月〜9月に提供されたサービス内容となります。) |
3両編成の「東北エモーション」。始発駅での乗車は真ん中の車両になる2号車のドアだけが開きます。 赤いじゅうたんがホームに敷かれ、ドアにはランプ風の照明が掛けられたり、まるでレストランに入るかのような演出がなされています。 |
八戸方の1号車は「コンパートメントカー」。 廊下を山側に寄せて、海側には4人用の個室が7室並んでいます。 個室内はテーブルを真ん中に、ボックス席が合い向かいに設置されていて、青いレザー風ソファーがおしゃれです。 ソファーの上には福島県の「刺子織り」をモチーフにしたファブリックが飾られています。 廊下に敷かれたじゅうたんの不思議な模様は、青森県の「こぎん刺し」をモチーフにした柄になっています。 個室内には、ドア側に簡単なコートクロークスペースと、もう片方には廊下側からも開けられる窓がついた謎の空間があります。 (この謎の空間には、旅の終盤にちょっとしたサプライズが・・・?!) 席に着くと、テーブルの下に引き出しが付いていることに気がつきます。この引き出しにはおしぼりとカトラリーが入っています。 |
久慈方の3号車は「オープンダイニングカー」。 レストランをそのまま車内に持ってきたかのような、広々とした開放的な雰囲気となっています。 4人掛けのテーブルが海側、三角形の2人掛けテーブルが山側となっています。 天井部分には荷物棚がありませんが、各席の仕切りになるように小型の物置が設置されているので、荷物はこちらへ。 この物置は宮城県の「雄勝硯」がモチーフになっています。 このほか、床のじゅうたんは青森県の「こぎん刺し」、照明は岩手県の「琥珀」がそれぞれモチーフになっています。 |
2号車は「ライブキッチンスペース」。 キッチンはほぼオープンスタイルとなっていて、食材の調理や盛り付けの様子を見ることができます。 上り列車の「デザートブッフェコース」では、オープンカウンターに数々のスイーツが並べられます。 キッチンスペースの背面窓の模様は青森県の「こぎん刺し」が、カウンター壁面は岩手県の「南部鉄」、 じゅうたんの模様は青森県の「南部姫鞠」がそれぞれモチーフとなっています。 ちなみにこの2号車の車両の形式記号には「食堂車」を表す「シ」が与えられ「キクシ112形」を名乗っています。 国鉄〜JRの時代を通して、「キクシ」の形式記号はこの車両が初のものとなっています。 |
八戸→久慈行きの下り列車で頂いた「ランチコース」の写真です。 コース内容は毎シーズン変わります。写真は2014年4月〜9月に提供された内容のものです) |
久慈→八戸行きの上り列車で頂いた「デザートブッフェコース」の写真です。 コース内容は毎シーズン変わります。写真は2014年4月〜9月に提供された内容のものです) |
改造前の一般車両だった頃に乗務員スペースだった場所は、パントリースペースに改造されています。 |
トイレは3号車の運転席側に設置されています。車椅子での利用にも対応している広いタイプになっています。 |
運転席です。 |