ここで紹介する画像は、国内線の成田−伊丹に投入されている便で撮影しました。 厳密には、正式な国際線仕様で誂えたキャビンとは差異があります。あらかじめご了承いただいた上でご覧下さいませ。 ※ ※ ※ ※※ ※ ※ ※ |
2001年12月、B747-400で登場した新しいファーストクラスサービス「ニュースカイスリーパー・ソロ」。 それまでの感覚を完全に覆してしまうような未来的なデザインの座席は、キャビンの雰囲気も一新。 この座席を備えた機体は、当時は成田〜ニューヨーク線のみに専従投入されました。 B777-300ERではこの座席を初号機から搭載しており、この新しいファーストクラスサービスの路線を拡充させました。 (2008年12月就航の8号機・JA738Jからは、さらに進化した新ファーストクラス「JALスイート」の搭載を開始しています) まずキャビンに入って驚くのが、曲線美の世界。「座席」・・・というより「カプセル」のような球体が並んでいるように見えます。 背面から見るとその印象はさらに強く、2列目・3列目の座席に着席してキャビン全体を眺めると、飛行機内とは思えない感覚に。 そして座席単体で見ても、柔らかなレザーのアイボリーとクールな輝きを放つ框体の組み合わせがなんとも不思議なマッチング。 キャビン内の配置は、1+1+1で3列配置。9席全てが1人掛け。 サイドパーテーション側の違いによって交互に座席が配置されており、位置によっては通路を挟んで2人の距離が近い席もあります。 席に着くと、その曲線デザインの座席に「包まれる」ような感覚に。 レザーシートは心地よい「固さ」と「柔らかさ」の絶妙さがに感じられ、その風合いも肌に触れる感触が気持ちよいほど。 サイドから回りこむパーテーション部分が、1人掛け座席に更に「個」の空間を演出し守ってくれる感じがします。 サイドランプを灯せば自分の空間だけを優しく照らし、空間全体の丸さにも気分が高揚してくるようです。 コントローラーや操作パネルは、手元の無理のない位置に配置され、曲面に設置されているのも使いやすさを感じます。 座席デザインはロス・ラブグローブ氏。AppleコンピューターやSONYのデザイナーとしても名を馳せたインダストリアルデザイナーで、 航空界ではこのJALのほか、英国航空でもシートデザインを担当しています。 同氏はこの座席をオーガニック(=自然界の持つ本来の美しさ)からデザインを展開、 「大空を飛ぶようなデザインの自然な感触、大きく広がる夢のようなものを感じてもらいたい」とコメントしています。 座席製造は小糸工業が担当。この座席は2002年度グッドデザイン賞を受賞しています。 (2008年6月に初代「スカイスリーパー・ソロ」は淘汰されたため、この座席が「スカイスリーパー・ソロ」に名称変更しています) |
Bコンパートメントのエグゼクティブクラス「SEASONS」ゾーンには、「シェルフラットシート」を搭載。 こちらは2002年7月に、やはり当時B747-400からサービスが開始され、成田−ロンドン線でデビューを飾りました。 座席全体が貝殻に包まれているようなデザインは、2003年度のグッドデザインを受賞しています。 曲線が強調された背面のシェル部分が、機内全体にズラリと並んだ光景は壮観そのもの。 流行の木目調などは一切使わず、モノトーンで統一された機内の色調は都会的なクールさを醸し出しています。 座席配置は最前列から最後列まで、全列2+3+2配置。シートピッチは最大で約157センチ。座席幅は約59センチ。 背面のシェル部分はリクライニング・フルフラット時にも動かないので、前の席が倒れてくることによる圧迫感が全くありません。 座席をフルフラットに展開させた状態では、斜めに傾斜した状態で平らになる「ライフラット」になります。 時をほぼ同じくして登場した全日空の「CLUB ANA」のシートと比べると、足元の傾斜がやや緩く感じられましたが、 身体から頭部分にかけてのフラット感は、「CLUB ANA」のほうがより平面に近い感じを受けました。 フラット時には操作パネルのあるアームレストも同時に沈み込み、寝た状態からの操作も楽なものになっています。 また、このアームレストの沈み込みによりベッド幅が広がり、睡眠時により広い空間が確保できるようにもなっています。 |
近年、各国のメガキャリアがこぞって採用しているクラスサービスが「プレミアム・エコノミー」クラス。 「エコノミークラス」よりもちょっぴりワイドなシートとピッチがウリのサービスですが、日本のキャリアでは全日空が先駆け。 日本航空では2007年12月より導入を開始。成田〜ロンドン線を皮切りに、欧米主要路線へ続々と導入が続いています。 座席は、「シェルフラットシート」を小型化させたようなフォルムで、「JALスカイシェルシート」の愛称が付けられています。 シートピッチは97センチで、従来のエコノミークラスより約20%のピッチ拡大が図られています。 座席配置は2+4+2で、エコノミークラスよりも1席少なく、その分各席の横幅が拡大されています。 座席背面はシェルで覆われ、リクライニングが前方スライド式なので座席背面が倒れてくることはなく、圧迫感もありません。 これまでは「後ろの席に迷惑になるのでは・・・」と背を倒すことに躊躇いがあった人も、気兼ねなくフルリクライニングできます。 (一部画像は、JALプラザにて公開されていたプレミアムエコノミー席を撮影したものを掲載しております。) |
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エグゼクティブクラスの客室前方にはセルフサービスのバーコーナーが設置されています。 シルバーと淡いグリーンのパネルで構成されたバーコーナーは、スポットライトによる照明が印象的。 画像は国内線運行時に撮影をしたのでバーコーナーは空っぽですが、ボトルホルダーも見えるので、アルコール類やスナックなどが 国際線運行時にはいろいろと並べられるのではないかと思われます。 ギャレイの画像は、左の3枚がファーストクラスのギャレイ。右4枚がエグゼクティブクラスのギャレイです。 ファーストクラスのギャレイが、思ったよりもコンパクトで小さいのが驚きでした。 |
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サニタリーコーナーは、ファーストクラス・エグゼクティブクラスとも同じ雰囲気で、アイボリー基調のよくあるタイプ。 ファーストクラスのサニタリースペースは特別豪華とか、特別な設備があるとか、ということはありませんでした。 一部のサニタリーコーナーには折り畳み式のベビーベッドや、着替えの時に使えるステップが装備されていました。 |