全日空 Boeing777-200 トリプルセブン

  
全日空は「トライスター」に代わる次世代型ミドルサイズ機材として、日本で最初にトリプルセブンを導入。
現在では大都市間幹線のほとんどの路線に投入されていて、すっかり“国内線の顔”となりました。

当時、全日空・日本航空・日本エアシステムの国内航空3社が揃ってこの「B777-200」を導入しましたが、
最初に「トリプルセブン」の愛称をつけたのは全日空。
後発となった日本航空は「スタージェット」、日本エアシステムは「レインボーセブン」と別愛称で差別化を図りましたが
多くの人に「ボーイング777」は「トリプルセブン」、そして「トリプルセブン」は「全日空」と強烈に印象付けました。







プレミアムクラス


2008年4月から「スーパーシート・プレミアム」は、「プレミアムクラス」と名称を変えてサービスアップが計られました。

シートそのものは従来のものとほとんど変わっていませんが、シートカバーが青い「和テイスト」を感じるものになりました。
JAL国内線ファースト(以下JAL-F)のような「重厚さ」はあまり感じられないものの、空間全体に開放的な雰囲気があり、
JALの“ごってり感”を追従しないANAのオリジナリティ、カジュアルさ、若々しさが感じられます。

一番大きく変わったのはシートピッチで、それまでの約97センチを一気に約127センチへ広げています。
このシートピッチ拡大は「プレミアムクラス」のサービスがスタートした時点でも改装進行中という状態。
「50インチピッチ」と「38インチピッチ」の機材が混ざった状態で、利用者視点からするとなんとも中途半端な印象。
時刻表やネット予約画面では、「50インチ機材」と「38インチ機材」が分かるようになっていますが、機材変更もありうるそうです。
なお、B777-200とB777-300の改装が優先して行われていて、B767-300とB747-400の改装はその後になるようです。

元々の座席が足元を広く感じさせる設計でしたが、ピッチ拡大に伴ってさらに足元が驚くほど広くなった感じです。
数値的にはJAL-Fより3センチ、ピッチが狭いのですが、それよりも広く感じらるほどです。
レッグレストとフットレストを展開させて足を伸ばすと、以前の比ではないほどにゆったりとした姿勢が保てるようです。
座席背面には上部に小さなポケットと、ジャケットホルダーが追加装備されています。

機内食は、朝食・昼食・夕食時間帯にはボックスミール(老舗コラボの「匠味」か、地方食材を使ったお弁当)が、
それ以外の時間帯では、お寿司やサンドイッチにサラダ・デザート・フルーツを組み合わせた「プレミアムデリ」が提供されます。
また羽田・伊丹・札幌・福岡発の朝食提供便では温かいスープやお粥をメインにした「プレミアムスープ」が提供されます。
以前は茶菓時間帯には、老舗や名店のお菓子を詰め合わせたボックスが提供されていましたが、これは無くなってしまいました。


さっそく羽田伊丹線で50インチピッチに拡大された機材に乗って、「プレミアムクラス」サービスを体験してきましたが、
以前に体験済みのJAL-Fと比べると、いろんな意味で「ゆったり」しています。
シートピッチや足元に感じる広さは先に述べたとおりですが、機内サービス全般でもそれが感じられました。

まず食事の提供ですが、ボックスミールなので全席への配膳がすぐに完了し、食事をゆっくりと摂ることができます。
この点、JAL-Fでは食事の配膳が慌しく、席や注文内容によっては食事の時間が極端に短くて、食べるのに焦ってしまうほど。

食事の後は、CAさんが常に機内に姿を見せていて、ちょっとしたことでも頼んだり声を掛けやすい環境にあります。
食事を終えてなお、機内誌を読んだり、飲み物のお替りをしたり、音楽サービスを聞いたり、窓の外の風景を眺めたり。
のんびりと空の旅を楽しめるので、JAL-Fが飛行時間いっぱいに食事を堪能する「空飛ぶレストラン」な感じだとすると、
ANAのプレミアムクラスは「トータル的に“空の旅”を楽しめるハイグレードクラス」という印象を受けました。



  オーディオ用のヘッドホンは、従来のものよりグッとグレードアップ。
  遮音性に優れ、音の通りもかなり良くなっていて、耳に掛かる負担がかなり軽減されています。
  スリッパは「スーパーシートプレミアム」時代のものと同じものがサービスされます。
  もちろん持ち帰りOKです。
  シートポケットには「起こしてカード」「起こさないでカード」がセットされています。
  これをシートポケットに挟んでおけば、機内サービスを無言でリクエストできます。
  ブランケットは従来のものより肌触りが柔らかくなったように感じられます。
  「Premium Class」のタグが入っていて、ちょっと欲しくなる一品です。
  ピローは最初から座席にセットされた状態になっています。
  ちょっと安っぽい感じですが、腰に当ててランバーサポートとして使うとちょうどいい柔らかさです。
  軽食時間帯の「プレミアムデリ」です。箱にもちゃんと「Premium Class」のロゴが入っています。
  内容はあっさりめで、短いフライトで食べるにはちょうどいい量です。
  リクエストすると茶菓子として、小さなクッキーがもらえます。
  以前のような、老舗や人気菓子店の「お菓子詰め合わせボックス」が貰えないのは残念です。
  背面ポケットには「ドリンクメニュー」がセットされています。
  ワインやシャンパンは国際線ビジネスクラスで提供されているものと同等のものだそうです。



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ANAラウンジ


「プレミアムクラス」の利用者は、空港でいくつかの優待サービスを受けることができます。
羽田空港では専用のチェックインカウンターがあり、専用のセキュリティゲートも設けられています。

羽田空港と伊丹空港では「ANAラウンジ」でラウンジサービスが受けられます。
羽田空港には「本館」「本館南」「北ピア」の3箇所にラウンジが設置されていますが、いずれも使うことができます。
ビジネスエリアやコンセント付きの席が充実していて、無料で使える無線LANが完備されています。









スーパーシート スーパーシートプレミアム


  トリプルセブン登場当時のスーパーシート・キャビンです。
  角ばったフォルムのシートが2+2+2の6アブレストを2列の配置で、合計12席。
  その後は、ご存知の通り「スーパーシート・プレミアム」としてスーパーシートサービスが進化。
  路線によってはスーパーシートの予約を非常に確保しにくいまでの人気となり、
  下でご覧頂く全14席への増席バージョンへとコンフィグを変えている機体がほとんどとなりました。








  こちらは「増席バージョン」の2+3+2の7アブレスト、合計14席配置のシップの画像です。
  現在ではB777-200のほとんどがこのコンフィギュレーションへと改装され、
  「スーパーシートプレミアム」タイプのモケットを纏った座席へと姿を変えています。

  横6席から7席へと変わった分だけ、座席1席あたりの幅と通路幅を狭めています。
  さすがに横6席時代やB747のSS席と比べると、窮屈さと空間内の「詰め込み感」は否めません。









エコノミークラス


  普通席も、登場時と現在ではキャビン内の座席配置が大きく変わっています。
  こちらは登場時のキャビン。3+3+3の9アブレストで、緑と青の座席が並んでいます。
  3人掛けの真ん中の席は、窓側/通路側より座席幅が広くなりました。

  ボーイングの機材は、このB777-200から天井回りが滑らかな曲線で構成されるようになりました。
  頭上に感じる圧迫感は大幅に軽減され、機内がずいぶんと広く見えるような開放感があります。









  現在のB777-200国内線機材でみられる「増席バージョン」の機内です。
  横9列配置から、3+4+3の10アブレストへと座席配置が変化。大幅な定員アップが図られました。
  残念ながら、9列時代の良さであった「ゆとり」に通じるものが無くなってしまいました。

  現在は、こちら(→)で紹介している新型シートを装備した機材も多くなってきています。









サニタリー

よく知られているお話ですが「トリプルセブン」の開発にはボーイング社と航空各社が意見を交換し合いながら
最高最良の航空機をつくる「ワーキング・トゥゲザー」が実施されました。
この時、全日空が「便座の蓋を閉める時、バタン!と大きな音が立たないようにすることはできないか」と提唱し、
これがきっかけで便座の蓋にダンパーが付けられ、ゆっくり静かに閉まる便座蓋が出来あがったそうです。

もともと便座の蓋はバタン!と閉まるものだと思っていたほかの国々の人には、
この意見はまさに「目からうろこ」だったそうで「日本人らしい細やかな感覚」という評判とともに、
ボーイング側でもこのことを「ワーキング・トゥゲザーの賜物」として大々的に外部宣伝に利用したそうです。







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