空港アクセスの「快速エアポート」への乗り入れ運用に対応するために、2002年に増備された指定席車「uシート」。 それまでの指定席車は自由席と同じ座席で、自由席区画と半室ずつ分けただけだったので、「指定席」としてのグレードもアップしました。 車内は暖かみのある照明で、柔らかく客室内を照らします。床面は、座席部分のみですがカーペット敷きとなっています。 座席はそれまでよりもさらにグレードアップした回転式リクライニングシート。シートピッチも1,050mmと、かなり広々としています。 各座席の背面下部には電源用コンセントが装備されていて、車内でのパソコン利用や携帯電話の充電が可能に。 車内改札の際に切符いちいち出す煩わしさを無くすために、チケットホルダーも備えられています。 また、収納式のフックもあり(座席背面のほか窓側壁面にもある)、上着や駅で買い込んだ飲食物のビニル袋を掛けて置くのにも便利。 ちなみに背面の網ポケットは、口があまり大きく開かず、底が浅いためペットボトルをギリ挿せる程度で、使い勝手は良くありません。 座席は比較的「固め」の仕上げ。しかし、お尻が痛くなるような固さではなく、無駄にフワフワしているよりも座り心地は良いです。 背面に付けられたカーブラインも無理なく体の流れにフィットします。 1点、ちょっと「アレレ?」と感じたのが、フルリクライニング時に腰の奥がややスカスカ感が生まれる点。 座面と背面の境目にできるかなりの隙間のせいか、それともランバー部分の詰めを直立状態でちょうどに合わせたのかな・・? まぁ、「気になって仕方が無い!」という程でもなく、座席そのものとしてはかなりフィッティングに優れた座席だと感じました。 これは座席とは別注文なのですが・・・窓幅がちょっと狭いので「雄大な視界」がやや遮られる感があるのが個人的にちょっと残念でした。 札幌寄りの客室端部には2段式の大型荷物置き場があります。大きめのスーツケースも収納が可能。 |
普通車は、登場当時はラベンダーブルー(基本編成)とミントグリーン(付属編成)で、クールな清涼感ある雰囲気でした。 2005年〜2007年にリニューアル工事が行われ、現在のインテリアになりましたが、ご覧の通りに赤系の配色で車内の雰囲気は一変。 まるで別の新車の如くに変身してしまいました。 近年のJR北海道では、「スーパーおおぞら」のリニューアル指定席や「スーパーカムイ」用789系に赤系の座席カバーを多用していますが、 この赤の色合いがどれを取っても、どうも野暮ったくて暑苦しいと感じるのは、私だけでしょうか。 こと785系に関しては、以前のブルー系のアイス調インテリアの雰囲気がとても良かっただけに・・・・。 さて、「色」については置いておいて、「座席」です。 座席はリニューアルによって、新しいものに交換されています。 パッと見て、789系「スーパー白鳥」やキハ261系「スーパー宗谷」の普通車座席がベースなのが分かります。 アームレストはこちらでは細いイメージのものになり、700系新幹線で見慣れた形状のアームレストとなっています。 座面・背面とも、こちらもどちらかというと固めの仕上げになっています。 「uシート」と比べると、背面クッションに沈み込みの余裕が少なく、旭川→札幌の1時間20分は座っていて後半ややダレました。 座面のほど良いクッションと、なによりそのワイドさが助けてくれた・・・そんなような感想です。 ただ、「スーパーカムイ」の強敵である「高速バス」と対比した場合、居心地では間違いなくこちらに軍配が上がるはずです。 リニューアル前は跳ね上げ式のフットレストバーが設置されていましたが、リニューアル後の座席ではこれが省略されています。 そのかわり、座席の台座が1本足支えになり、前席の下に大きく足が伸ばせるようになっています。 シートピッチは登場当時から変わらずの960mm。車椅子対応席は5号車にあります。 |
サニタリースペースは2号車と5号車に設置されています。いずれも洗面台・洋式個室・男性用個室で構成されています。 こちらも客室リニューアル時に一新され、1990年代テイストから2000年代テイストの便器へと交換されています。 5号車の洋式個室は、車椅子対応のものとなっています。また、各洋式個室には収納式のベビーベッドが設置されています。 |
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2号車デッキ(一部編成では3号車デッキ)に、ソフトドリンクの自動販売機とカード式電話が設置されています。 デッキ仕切りドアは、リニューアル時に全てタッチセンサー式の自動ドアに改造されました。 快速運用時ではデッキに立ち客が出ることもあり、特に冬季にはデッキからの冷気が客室に流れ込むのを防いでいます。 デッキドア上部には、普通電車で見られるような札幌近郊の路線図と停車駅案内が掲げられています。 これもやはり快速「エアポート」号で、新千歳空港−札幌間のアクセスを担っているために設置されているもの。 両端の先頭車は、運転室直後にデッキがあり、このデッキからは貫通扉越しに前面展望が楽しめます。 |