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1998年 3月 近畿車輌にて285系第1編成が落成。 |
1998年 5月 第2編成を使用してEF65形牽引・カニ24電源供給による九州乗り入れ試験運転を実施。 (試験走行区間は宮原操車場−岡山間。現在までに九州直通運転の実績は無い) 1998年 7月 「サンライズ瀬戸」「サンライズ出雲」運転開始。東京−岡山間は併結運転。 1998年10月 予備編成を使って「サンライズゆめ」を運転開始。(東京→岡山・のちに広島/下関→東京) 1999年 7月 多客期に「サンライズ瀬戸」の松山延長運転を開始。 2008年 8月 「サンライズゆめ」最後の運転となり、これ以降は多客臨設定されなくなる。 予備編成による多客時の臨時列車は「サンライズ出雲」91・92号へ移行。 2009年 3月 寝台特急「富士/はやぶさ」廃止。「サンライズ瀬戸/出雲」が東京発着の唯一の寝台特急に。 2013年10月 285系のリフレッシュ工事を開始。(2016年7月に全5編成の工事が完了) JR東海所属車もJR西日本後藤総合車両所にて工事を施工。 2014年 9月 週末に「サンライズ瀬戸」の琴平延長運転を開始。 2016年 3月 夜行急行「はまなす」廃止。「サンライズ瀬戸/出雲」が日本唯一の定期夜行列車に。 2018年 9月 デスティネーションキャンペーンで京都発出雲市行きの「サンライズ出雲」93号を運転。 2021年 3月 特急「湘南」登場により、東京発時刻が運転開始以来の22時00分から21時50分に繰り上げ。 1998年 グッドデザイン賞受賞 1998年 ブルネル奨励賞受賞 1999年 鉄道友の会ブルーリボン賞受賞 エクステリア・インテリアトータルデザイン:TDO(Transportation Design Organization)+剣持デザイン研究所 インテリア共同デザイン・設計:ミサワホーム株式会社 (撮影時期:2003年・2005年・2006年・2017年) |
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A寝台1人用個室 シングルデラックス / A class sleeper compartment for 1 person "SINGLE DELUXE"
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「寝台特急あさかぜ」から始まる東海道ブルートレインには、歴代の特急全てに「A寝台個室」が連結されてきました。 この「サンライズエクスプレス」も、その血筋を引き継いでA寝台個室「シングルデラックス」が連結されています。 時代は20世紀から21世紀へ。寝台特急は客車型から電車型へと進化し、「シングルデラックス」のスタイルも大きく進化しました。 このA個室は2階建て付随車の2階部分に位置し、その静寂さは「サンライズエクスプレス」の数ある個室の中でもピカイチ。 「サンライズ瀬戸」・「サンライズ出雲」にそれぞれ6室が設定され、個室番号21・22・23が禁煙室に、24・25・26番が喫煙室になっています。 個室内にはベッド・洗面台・ライティングデスクが機能的に配置されていて、かなりの広さ。 個室の床面積は、「北斗星」のロイヤルルームからシャワー室を除いたのとほぼ同じ広さとなっています。 同じ「シングルデラックス」でも、「あけぼの」や「北陸」「あさかぜ」に連結されていたものと比べても段違いの進化を遂げています。 ベッドは1,960mm×850mm。ベッドから天井の一番高いところまでの高さは1,410mm。床面から天井の一番高いところまでの高さは1,900mm。 一晩を過ごすには十分すぎる居住性。 ベッドには羽毛の掛布団と枕がセットされています。 洗面台は温冷選択が可能。シンクがやや浅く水ハネしますが、ベーシン周りに余裕があるのであまり気になりません。 デスクはちょっとした書斎のようで、出張移動時にちょっと資料製作を・・・なんて時には重宝しそう。 空調・照明・音響などのコントロールパネルは全てベッドサイドに集約。 A個室利用者には、シャワーカード1枚とアメニティキットが配布されます。 アメニティセットはサンライズエクスプレスのロゴマーク入りの巾着袋に入っていて、乗車記念に持ち帰れます。 アメニティの内容は、一晩の乗車では充分すぎるほどに豊富。 シャワー室は、A個室の乗客専用のシャワー室が同じ車両の車端部に設置されています。 |
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サンライズエクスプレス登場時のシングルデラックスの個室内には液晶テレビが設置されていて、「NHK衛星第一」「NHK衛星第二」「WOWOW」が受信可能でした。 テレビの台座はベッドと洗面台の間の仕切り壁に取り付けられていて、向きを自由に動かすことができました。 向きや角度を変えれば、椅子に座りながらでも、ベッドで横になって寝ながらでもテレビを見ることができました。 この液晶テレビは2010年頃に撤去されており、現在は見ることができません。 サンライズエクスプレスは2013年10月から2016年7月にかけて、全5編成にリフレッシュ工事が行われています。 この時、シングルデラックスでは個室内の椅子が交換されており、背もたれにクッションが付いた椅子に変わりました。 |

B寝台1人用個室 シングル / B class sleeper compartment for 1 person "SINGLE"
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サンライズエクスプレスの登場とともに誕生したB寝台1人用個室「シングル」。 今までは1人用個室といえば「ソロ」が主流でしたが、「シングル」はそれよりワンランク上の個室の位置付け。 「ソロ」との料金差は約1,000円ですが、個室内の大きさ・居住空間は「ソロ」と比べてズバ抜けて良くなっています。 この「シングル」は、「サンライズエクスプレス」編成内の個室のの大半を占めています。 個室の位置によって「階上室(2階部分)」「階下室(1階部分)」「平屋室(車端部平屋部分)」の3タイプ。 各タイプとも室内の設備は共通で、ベッドの大きさも1,960mm×700mmで同じサイズとなっています。 室内はほぼ全体がベッドとなるような感じで、壁際に小さなカウンターデスクとカップホルダー、姿見鏡を装備。 BGMにはNHK-FMラジオが室内放送可能で、イヤホンジャックもコントロールパネルに設置されています。 個室内には荷物棚が無いため、大きなスーツケースなどは個室内に置いておける場所が無いのが難点。 通路との仕切り扉の部分はベッド幅がやや内側に狭く寄せられているので、このわずかな部分が荷物置き場になりますが、 海外旅行用サイズぐらいの大きなスーツケースサイズとなると、このスペースにも入りきらないので、乗車時には手荷物の大きさに注意が必要です。 階上室は、ベッド面から天井の一番高いところまでの高さが1,360mm、床面から天井の一番高いところまでの高さが1,840mm。 階下室は、ベッド面から天井の一番高いところまでの高さが1,440mm、床面から天井の一番高いところまでの高さが1,840mm。 平屋室は、ベッド面から天井の一番高いところまでの高さが1,600mm、床面から天井の一番高いところまでの高さが2,000mm。 「シングル」ではどの部屋タイプでも、大人でも無理なく立ち上がることができるのが、後述の同じ1人用個室「ソロ」との大きな違いです。 平屋室は、一部の車両の車端部に設定されていて、台車の直上となるため走行音と揺れが大きいですが、天井が非常に高くなっています。 平屋タイプの部屋は、1・8号車の1番、2・6・9・13号車の13番と14番、5・12号車の11番と12番、7・14号車の11番です。 |

B寝台1-2人用個室 シングルツイン / B class sleeper compartment for 1-2 person "SINGLE-TWIN"
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「シングルツイン」なる不思議な名前のこの個室は、1人でも2人でも使えるように設計されています。 かの「トワイライトエクスプレス」で誕生したこのタイプの個室は、その汎用性の高さからか「サンライズエクスプレス」でも採用されました。 「シングル」とほぼ同じ床面積の室内に、ベッドが2段に設置されています。 上段は「補助ベッド」という位置付けで、この上段ベッドは窓方向に跳ね上げて収納することができます。 さらに下段ベッドはベッド面が可動式となっていて、解体すると簡易ソファーにすることもできます。 2人利用の時は、各々がそれぞれのベッドで過ごし、1人利用の時は、下段をソファーにしてリビングにして寝る時は上段ベッドを使う・・という使い方も。 ベッドサイズは上段下段とも1,960mm×700mmで、「シングル」のベッドと同じサイズ。 下段ベッド面から天井の一番高いところまでの高さは、上段展開時は980mm、上段収納時で2,100mm。 床面から天井の一番高いところまでの高さは、2,500MM。これはサンライズエクスプレスの個室の中では一番の高さとなっています。 |

B寝台1-2人用個室 シングルツイン(車椅子対応個室)
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2号車と9号車にある「シングルツイン」の1番個室は、車椅子対応の個室になっています。 個室ドアの間口が大きく取られ、室内面積もほかのシングルツインより広くなっています。 下段ベッドの一部は跳ね上げ式になっていて、車椅子での取り回し空間を確保しており、車椅子固定器具も設置されています。 この個室は間口の広い乗降口を入ってすぐの場所にあり、同じデッキには車椅子対応のトイレと洗面台がすぐ近くにあります。 |

B寝台2人用個室 サンライズツイン / B class sleeper compartment for 2 person "SUNRISE-TWIN"
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B寝台2人用個室といえば「デュエット」ですが、「サンライズエクスプレス」では全く新しい2人用個室が登場。 その名も「サンライズツイン」で、「シングルデラックス」のある2階建て車両の階下室に設定されています。 「サンライズエクスプレス」はビジネス利用を想定して開発されたため、ほとんどの個室が1人用となっています。 そのため、2人用で使える個室はこの「サンライズツイン」か先述の「シングルツイン」のみで、個室数が少なめ。 この「サンライズツイン」も「サンライズ瀬戸」「サンライズ出雲」にそれぞれ4室しかないため、 観光利用でも人気の現在では、予約をするのが非常に困難な個室となっています。 個室内はフラットな空間に、ベッドがレール方向に2台並ぶオーソドックスなインテリア。 階下の部屋と聞くと天井が低くて狭そうなイメージですが、床面から天井の高さは1,840mmあり、大人でも余裕で立ち上がれます。 ベッドサイズは1,960mm×750mmで、「シングル」より若干大きめです。 ベッド面から天井の一番高いところまでの高さは1,440mmあり、ベッドに腰掛けていても天井方向に開放感があります。 個室番号1・2番が禁煙室、3・4番が喫煙室になっています。 ちなみに、個室内に出っ張っている逆三角形の壁は、上階の「シングルデラックス」の個室に出入りするための階段となっています。 |

B寝台1人用個室 ソロ / B class sleeper compartment for 1 person "SOLO"
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「サンライズエクスプレス」ではほとんどの個室が1人用個室「シングル」となっている中、別に1人用個室「ソロ」も設定されています。 「ソロ」は、寝台特急「北斗星」で誕生したコンパクトな1人用個室で、『広めのカプセルホテル』といったイメージの個室です。 その後「富士」「はやぶさ」「北陸」「あけぼの」など、多くの寝台特急にこの「ソロ」が登場しました。 「サンライズエクスプレス」の3号車と10号車は、モーターを積んだ車両なので2階建構造にすることができませんでした。 この車両に「シングル」を設定してしまうと、極端に個室数が少ない車両となってしまい、乗車定員にも影響してしまいます。 そのため、従来の工法で寝台個室を構成することができる「ソロ」の設定に白羽の矢が立てられました。 サンライズの「ソロ」は、階段を上段個室内に抱え込んだ、寝台特急「あけぼの」タイプ個室を採用。 このタイプの大きな特徴でもある、階段部分の覆いが下段個室内に大きく張り出しています。 上段では階段部分でなんとか立ち上がることができますが、下段では立ち上がることはできません。 ベッドサイズは上段個室・下段個室共に1,960mm×700mm(もっとも狭まる部分は560mm)。 ベッド面から天井の最も高いところまでは、上段は1,000mmで、下段は970mm。 やはり「シングル」と比べても驚異的なコンパクトさです。 「サンライズ瀬戸」・「サンライズ出雲」編成にそれぞれ20室が設置され、奇数番号が下段個室、偶数番号が上段個室になっています。 「ソロ」は、「シングル」よりも1,000円ほど安い料金設定。 以前は、閑散期には空室が目立っていた「ソロ」ですが、ここ数年来の「サンライズフィーバー」により、「ソロ」でも寝台券が取り難くなっています。 |

普通車指定席 ノビノビ座席 / ORDINARY CAR (ECONOMY CLASS) NOBINOBI-ZASEKI
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「カーペットカー」を進化させた「ノビノビ座席」。「座席」とはいえ、完全に横になって寝る事ができます。 この「ノビノビ座席」は寝台特急ながら、寝台料金不用。指定席特急料金と乗車券だけで乗車可能です。 リーズナブルに長距離移動できるとあって、繁忙期はもちろん、閑散期でもかなりの高稼動を誇ります。 車内は上段と下段の2段構成。上段へは通路からハシゴで上がります。 隣りの区画とは簡単な仕切りで区切られ、頭部分だけが完全に仕切られています。 窓側にはメイン照明とスポット読書灯、カップホルダー付きの小さなテーブルを設置。 掛け布団として、簡単な肌掛けが1枚提供されます。枕はないので、旅行用の空気マクラの持ち込みがお勧めです。 当然ながら床面はそれなりに固いです。さらに下段は、床下からのモーター音が響きます。 また上下段とも、頭の直上に空調の吹き出し口があるので、喉をやられないように気をつけましょう。 サンライズエクスプレスでは、寝台個室にはコンセントが設置されていますが、ノビノビ座席ではコンセントは設置されていません。 上段・下段とも一人当たりの区画の広さは、2,080mm×850mm×970mmとなっています。 |

ミニサロン / SALON SPACE
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3号車と10号車には、共用のくつろぎスペース「ミニサロン」があります。 カウンターにステンレス製のスツールが合計で8脚。「ミニ」という名の通りホントにささやかなスペースです。 「ソロ」「シングル」の利用者にとっては、のびのびと息抜きや飲食ができる貴重なスペース。 大きな窓も魅力的で、早朝の朝焼けや朝日の眩しい瀬戸内海を眺めながらボンヤリするのも列車の旅ならではです。 このスペースの一角に飲料の自動販売機があります。ソフトドリンクのみでアルコール飲料はありません。 以前は下り「サンライズ出雲」の岡山−新見間で、このサロンコーナーでお弁当の車内販売がありましたが、現在は行われていません。 ちなみに、窓側のスツールのある部分が高床になっていますが、この床下にはサロン隣接のシャワー室用の水タンクが設置されています。 |

シャワー室 / SHOWER BOOTH
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「シャワー室」がミニサロンの隣りにあります。 シャワーカードはミニサロンにあるカード券売機で購入して利用しますが、カードは瀬戸・出雲編成それぞれ20枚の限定販売です。 (これは給水タンクの容量から換算して、1列車につき20人と決められたそうです) シャワーカードは1枚330円。カード券売機はお札は1,000円札のみ対応しており、高額紙幣は使えません。 車内では両替ができないので、購入前に1,000円札か100円玉と10円玉の準備が必要です。 以前は翌朝でも余裕で購入できるほど利用者が少なかったのですが、現在は始発駅で発車前にほぼ間違いなく売り切れます。 シャワーの給湯時間は6分間。時間予約制ではないので、他の人が使っていると待たなければなりません。 シャワー室にはボディーソープとシャンプーが、脱衣スペースにはドライヤー・ゴミ箱・着替えカゴが備え付けられています。 以前は車内で200円の「タオルセット」を車掌さんが販売していましたが、現在は販売されていませんので、タオル類の用意を忘れずに。 シャワー使用後は、シャワーと脱衣スペースの間のドアを閉めて、脱衣スペースにある「シャワールーム洗浄ボタン」を押します。 このボタンを押すと、シャワールームの天井から空気が高圧で吹き出し、シャワールーム内の壁などについた水滴を一気に除去します。 2013年からのリフレッシュ工事で、シャワー室内は若干のリニューアルが行われました。 脱衣スペースのドライヤーが交換されたほか、シャワー室内の壁が木目調からベージュ一色に変化しています。 (画像下3枚がリフレッシュ工事前のシャワー室) |











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5号車と12号車を除く各車両のデッキには、洗面台とトイレが設置されています。 トイレは、登場当時は「洋式」を「和式」がありましたが、2013年からのリフレッシュ工事で「和式」は全て「洋式」に改造されました。 また、男性用の個室トイレは設置されていません。 サニタリースペースは、全体的に「サンダーバード」「はるか」といったJR西日本の新型特急と共通した雰囲気のデザインになっています。 車椅子対応のスペースは、車椅子対応個室のある2号車と9号車に集約。 寝台個室からわずかな移動でトイレと洗面台に辿りつけるように工夫されています。 飲料の自動販売機はサロンのある3号車と10号車、小型の自販機が5号車と12号車のデッキに設置されています。 いずれもソフトドリンクのみで、種類もそう多くありません。また、多客期には売り切れになることも。 アルコール飲料やお気に入りのドリンクなどは、乗車前に買い込んでおくことが必要。 また、車内にはビュッフェや売店、スナック菓子の自販機もありませんので、食料品も事前の購入が必須です。 「サンライズ瀬戸」編成と「サンライズ出雲」編成が繋がっている7号車と8号車の間は、貫通路で行き来することができます。 |
