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伊豆急下田方の先頭2両が「グリーンユニット」。出入り口は2号車のメインエントランスに集約されています。 1号車はパノラマ席、2階がオープンキャビン、1階がグリーン専用のサロン室で構成されています。 2号車はメインエントランス、2階がオープンキャビン、1階がグリーン個室で構成されています。 パノラマ席はシアター式に座席を配置。3アブレスト3列の合計9席。 ただし、先頭車のエクステリアデザインを優先させた造りになっているので 2列目3列目はあまり眺めがいいとはいえません。最前列も1A席1B席は運転手が目の前にくるので 結果、眺めがいいのは1D席のみということになるでしょう。 パノラマ席のシートピッチは1,000mm。リクライニング機構は省略されています。 オープンキャビンの座席はおそらくJR東日本の特急の中では最も豪華な座席です。 シートピッチは1,300mmでかなりワイド。オーディオユニットを備え、フットレストにほかにレッグレストまで付いています。 アームレスト内には収納式のテーブルを備え、アームレストの内側にはオーディオサービスのパネルがあります。 グリーンユニットの乗客には、発車後にウェルカムドリンクとおしぼりがサービスされ、AVサービス用のイヤホンが配られます。 サロンで出している軽食を座席まで届けてくれるシートサービスも行っており(首都圏各駅〜伊東間のみで実施)、 さらに旅行雑誌やファッション誌を車内に常備して、希望客には座席まで持ってきてくれる雑誌貸し出しサービスも行われ、 名実ともに、数あるJR特急の中でも最上級ランクのサービスが受けられるグリーン車と言えます。 2号車のメインエントランスは、まるでホテルのフロントカウンターのような雰囲気。 サービスカウンターが設けられていて、各種グッズ販売や大きな荷物を預かるクロークサービスを行っています。 入口に敷かれているマットは「SVO」のエンブレムマーク入りで、乗車時の気分を盛り上げてくれます。 2号車の1階には定員4名のグリーン個室が3室設置されています。 個室内はソファーが向かい合わせになり、真ん中にテーブル。100系新幹線の4人用個室を在来線サイズにした感じです。 ソファーの肘掛け内側には電動リクライニングのスイッチがあります。座面と背面が迫り出してリクライニングの姿勢となります。 テーブル上には小型モニターを備えていて車内専用のビデオプログラムの他、8mmビデオデッキでのビデオ再生も可能としています。 ちなみに、1次車のビデオモニターはブラウン管式でしたが、2次車では液晶型に変更されました。 1号車の1階にあるサロン室はグリーンユニット専用のフリースペースです。 一見かなり狭い空間のようですが、ソファーはゆったりしていますし、実際に利用してみるとけっこうゆったりしています。 デッキ寄りにはギャレーも完備。保健所の営業許可を取得しているので、ビュッフェ並に飲食物の調理提供ができます。 グリーンユニットのシートサービスの品は、このギャレーで調理されて各席へと運ばれます。 |
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10両編成中の6両を占めるのが「カスタムユニット」と呼ばれる普通車。 「リゾートの特別あつらえの空間」という意味合いで「カスタムユニット」と名づけたそうです。 全車が一般車両より床面が40センチ嵩上げされたハイデッカー車輌で、最も特筆すべきは側面窓のその大きさ。 高さ1,440mmという窓の巨大さは“バブル景気末期”デビューのJR東日本の野心を感じます。 座席自体は、この「スーパービュー踊り子」のためだけにデザイン・製作された「カスタムシート」。 シートピッチは1,000mmのワイドサイズ。シート形状はまるで座る2人を包みこむようで、特異なカタチをしています。 シートデザイン初期はもっと内側へ寄り添った「ブーメラン型」だったそうですが、最終的にこのカタチとなったそう。 全席にオーディオパネルを装備し、ラジオ放送のほかスーパービュー踊り子用のスペシャルプログラムが組まれていました。 ちなみにイヤホンは持ち込みか、もしくは車内販売で購入する必要がありました。 この座席、この時期のデビューにしては珍しく、なんとリクライニング機構を備えていません。 「伊豆まで最大2時間ちょっと」という乗車時間を踏まえてあえてリクライニングしないようにしたそうです。 しかし、やはり苦情が出たらしく、2次車からは 座面と背面が前方にスライドして、若干傾斜が付く機構が加えられています。 試しに座面スライド無しで座ってみましたが、バックレストがかなりそそり立つ感じで、30分ほどで苦痛を覚えます。 テーブルは背面の折り畳みのもの(これがまた小さい…!)と窓下の半月型のものを装備。 となると、座席を向かい合わせにした時、窓下の小さな半月型のテーブルしかないということになります。 向かい合わせでの利用が想定されていないこの点は、「リゾート特化型車輌」にしては残念な見落とし点です。 東京寄りの2両は「グループユニット」と名付けられたセミコンパートメント席が並んでいます。 通路側にパーテーションがあり、さらにソファーの背擦りはかなりの高さがあるので、プライベート感は相当なもの。 9号車は「カスタムユニット」と同様のハイデッカー車。10号車は2階建て車の2階部分にあり、雰囲気はかなり異なります。 ちなみに10号車は、1階と2階をつなぐ「らせん階段」が設置される影響で左右の区画が交互にズレる千鳥配置となっています。 この「グループユニット」は特別な個室料金は不要で、普通車料金のみで利用できます。 そのため満席時には相席なども常態化していたようで、後年のリニューアルの際には普通席に改造されてしまいました。 10号車の先頭部分は「展望室」となっていて、「グリーンユニット」の展望席同様、シアター状に座席が並んでいます。 この「展望席」、なんとフランスTGVなどでおなじみのコンパン社シートとなっています。 「スーパービュー踊り子」のためだけに、しかも1編成当たり8基しか設置しないのにわざわざ海外のメーカーに特注品を発注、 まさに“輸入品”のシートを使うあたりにバブルよき時代を感じさせます。 この展望席のシートピッチは810mm。足を伸ばすのはほぼムリで、かなり狭いです。 |
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5号車には「カスタムユニット」乗客用のサービスカウンター(売店設備)があります。 車輌の約4分の1を占めるほどの本格的な設備です。お弁当や飲料を始め、オリジナルグッズも多数扱っています。 10号車「グループユニット」の1階には「子供室」なる設備があります。 室内一面がカラフルなウレタン樹脂で覆われていて、やんちゃ小僧が多少暴れても全く問題ありません。 丸く模られた部分はブーブークッションになっていて、天井にあるスピーカーから電子音がピコポコ鳴ります。 大型テレビではアニメのビデオが流れ、絵本もそこそこの数が揃っています。 デッキ寄りにはベビールームがあり、完全な個室となるので「授乳室」として利用できます。 こちらにはベビーベッドが備えられているので、赤ちゃんのおむつ交換もOK。 普通車のメインエントランスは3号車、5号車、7号車、10号車。 そのうち3号車と7号車は上の画像のように自動販売機と大型荷物置き場があります。 電話コーナーは5号車のサービスコーナーと、10号車のメインエントランスに設置されています。 9号車のデッキには「多目的室」があります。室内には簡易ベッドになるソファーが設置されています。 251系の走行装置は211系電車を踏襲したものになっていますので、最高速度は211系と同じ120Km/hとなっています。 運転席はパノラマ席から丸見えになるという事で、全く新しいダイナミックなデザインで処理されています。 1次車では、天窓に電動サンシェードスクリーンが装備されていましたが、2次車からは熱線反射ガラスになりました。 |
「スーパービュー踊り子」号には、10号車以外の全ての車両のデッキにサニタリースペースが完備されています。 洋式トイレと男性用トイレ・洗面台で構成されていて、和式トイレはありません。 9号車には車椅子利用に対応したサニタリースペースが設置されています。 |